虫六子の帰省にあわせて数日間滞在するにうちに、文楽とか歌舞伎とかの予定を織り交ぜながら、彼女(アルバイトやご学友との遊び計画で忙しい)と1日予定をあわせ、今回の上京の最大目的である、IZU PHOTO MUSEUMで開催中の展覧会「テリ・ワイフェンバック|The May Sun」を、三島まで見に行きました。
なにしろ青春18切符を使って遊ぼうというケチケチ旅ですので、早起きして、快速列車を乗り継いで行くのです。でも東京からは快速のグリーン席を利用したので、特急列車に乗るような快適性。虫六子も旅気分でウキウキ。はじめて行く「三島」…どんな町でしょう?
我ら親子をウキウキさせていたもの。それは、三島の名物が「鰻(うなぎ)」という情報。旅情報誌に載っていた名店では、早めにいかないと品切れゴメンということだったので、まずは鰻で腹ごしらえをして写真展を見に行こうということにして、三島に着くなり、三島〜修善寺を結ぶ伊豆箱根鉄道駿豆線に乗り、最寄りの三島広小路で下車。
雑誌がすすめていた「うなぎ桜家」さんに向かいました。安政3年の創業。富士山の雪どけ水がしみこんで三島の地下水となり、その湧き水で、仕入れた鰻を1週間しめるというこだわり。富士を喰らうぞ!うおー!
が、開店の30分以上も前に着いたのに、すでにお店の前には人だかりが…。( ̄◆ ̄;)
予約表が置いてあったので急いで記入。
虫六「おおぉー、17番か…まぁまぁだね…。」
虫六子「虫六、なにみてる、この用紙19枚目だよ!」
虫六「ええええええぇぇぇ Σ(゚□゚(゚□゚*) 」
驚いている間にも、人は続々やってきて、「11時に電話で予約した○○ですけど…」とか案内のおじさんに声を掛けていたりして。
虫六(うひゃー、電話予約もありだったのか…、ってことはこの予約表に記入されている他にも入店予定の人たちがいるってことなのか)…と、計測不能状態に。
虫六「あのー、すみません。いま、リストのこの辺なんですけど、どのくらい待てば入店できますか?」
案内のおじさん「うーん、中のことはこちらでは分からないんでね、とにかく順番がきたらお呼びしますから、店の近くにいてください」
はたと振り返ると、お店の脇んちょが公園みたいになっていて、そこにまた開店を待つ人の群れが…。(あんりゃぁ〜( ´;ω;`))
とりあえず、公園の周辺など散歩しながら待つことに。富士山の伏流水、きれいです。
そんなこんなで開店時間になっても、待機している人が減った感じがあんまりしないまま、店前に戻ってみると、リストは20枚目が埋まるところで、後から来た人たちがそろそろお断りされております。
(ってことは、なんですかね?予約が入っていれば、食いっぱぐれることはなしと、そう思っていいのでしょうか?)
ふと、予約表の右上に目をやれば、「15時30分までに店にお戻りください」ってなことが書いてあるではありませんか…。昼の部はこの時間までということなんだなと、推測して、まずは写真展を見に行こうという作戦に切り替えました。
写真展をじっくりみて、三島に戻ると、もうすぐ2時。かなりお腹も空いてきました。きっと呼ばれるのは3時くらいだろうと予測をつけていたので、三島コロッケで小腹を作り、まだかなーって感じで「うなぎ桜家」さんに戻り、先ほどのおじさんに「呼ばれましたか?」って声をかけてみると、「あー○○さんね、ちょっと待ってね。…○○さんお戻りになりましたー」って店内のスタッフさんとウエアブルなトランシーバーでやり取り。「用意出来ているそうなので、いま呼びますから、そこで待っててください」と。
おー、(。・w・。 ) (。・w・。 )
ほどなく店内に案内され、我らが注文したのは、各々「うなぎ重箱(2枚)3,750円」
であります。これかぁ〜〜、三島の鰻は。
ふんわり柔らか〜な、ぶ厚い身の蒲焼きに、ごはんが覆われております。
プリッとした歯ごたえとか無いの、本場の鰻ってこんなに柔らかいんですね。
タレもしょっぱすぎず甘すぎず、良い塩梅。山椒をふって食欲ましまし!
あやうく3枚のを奮発しそうになりましたが、我々の胃袋には2枚で十分でございました。
(コロッケ食べてなくても2枚で十分だったと思います…ぐるしっ)
今年はじめての鰻にありついて、ご満悦の虫六子。スタミナつきましたかー!?
お腹一杯で三島広小路をぶらついていると、町内会(?)の皆さんが櫓の組立中でした。ちょうどお盆の入り口で、夏祭りをやるんでしょうかね。
夕方まで少し時間があったので、せっかくだからもうちょっと足をのばしてみるかと、最近世界遺産になったという韮山反射炉まで行ってみることに。
っていうか、行ってみたら想像より小さかった、です。
反射炉の脇にガイダンスセンターというのが出来ていて、そこで反射炉が作られた経緯とか、構造とか、世界遺産登録までのなんちゃらとか説明していました。
なんだか、つまりね、幕末に日本が開国しなければならないということになったときに、西洋列強諸国の軍事力に対抗できないから、ヨーロッパみたいな溶鉱炉で大砲とか砲丸とか作れるようにしとかないといかんということになったらしいです。その前の日本では、製鉄と言えば「たたら製鉄」が主流だった(もののけ姫に出て来たね)のが、明治に入って製鉄の技術はこのような西洋式に変わっていったそうです。
で、韮山反射炉が作られた理由は、どうやら100%「大砲を作るため」のようなのですが…
その目的が「平和のため」にという説明に置き換わっている不思議。
あのう、大砲って、戦争の道具ですよね?実際、このあとの日本って大陸に進軍したりして、戦争まっしぐらなんですよね?もう結果もでているのに…私の日本語の感性では、矛盾しているように思うんですが…。
でも、こういうレトリック、最近よく目にするように思うのは気のせいでしょうか???原発とか、憲法改正とか。
でも、茶畑からながめる伊豆長岡の景色は乙でした。天気がいまいちで、富士山が隠れていたのは残念でしたが、こちらの方角に富士山が見えるらしいです。
帰り道、虫六子が “電車みたいな” 電線を見つけました。
余談ですが、伊豆箱根鉄道は「ラブライブ!サンシャイン!!」ってアニメの聖地になっているらしいです(←虫六子に教えられた)。伊豆長岡駅はこんなことになっていて、マスコットをリュックにいっぱいぶら下げた男子が何人もうろうろしていました(笑)
【追伸】
なんかなー、やっぱりなーってことがあったんですね。この記事、後で知りました。