お浚い会の翌日は松の会の皆さんと
松島観光にいきました。
姉弟子Cさんと虫六とでご案内役を買って出まして、また、体力が残っていた姉弟子Oさんも参戦することになり、総勢13名様で仙石線に乗り込んで行き当たりばったり主義のぶらり旅です。
近いからってしょっちゅう行くわけでない観光地。松島、久しぶりで新鮮でした。
お昼まえに仙石線・松島海岸駅に到着し、ぶらぶらスタート、まずは観瀾亭(県指定有形文化財)に行ってみました。
伊達政宗が秀吉から拝領し、江戸の藩邸にあった建物を二代藩主忠宗が移築したものだそうです。奥の間は立ち入りも撮影も禁止ですが、床の間の張付絵や襖絵は国指定重要文化財。四方にまわった縁と京間18畳2室からなる寄棟造りで、お抹茶などいただきながらゆっくり松島の風景を眺めることができました。
お抹茶と抹茶饅頭で400円。蒸し立ての温かい饅頭は素朴ですが美味しかった。
続いて歩いて向かったのは
五大堂。みんなでお賽銭など投げつつお参りしました。
日頃の諸行が良いのか、本日は秋晴れのお天気で、ここからも松島が綺麗。平安時代から知られた絶景でございます。
このあと
お魚市場でお土産を物色。松島はいま牡蠣の季節で、車で買い出しにきた観光客でごった返していました。海鮮丼とか美味しそうに食べている人たちを尻目に、お散歩再開。
その後向かったのは
瑞巌寺(国指定重文)。現在瑞巌寺は
平成の大修理期間中(平成20年11月〜平成30年3月まで。10年もかかるのか〜!)でございまして、本堂・中門・御成門の拝観はできません。ついでに、参道も工事中で総門から入ることができないのでありました。
それで、寺町小路の方から境内に入ると、そこで、ガイドツアーのサービスありますけどどうですか?と声を掛けられて、ノリでお願いしてみたところ、これが想像以上に面白かった。
瑞巌寺には参道と平行した脇の参道沿いに
「洞窟遺跡群」というのがあって、不肖虫六はじめて拝見いたのですが、ここが洞穴マンションみたいで面白い。
瑞巌寺は、現在は臨済宗妙心寺派に属しているのですが、開創は平安初期の天長5年(828)。比叡山延暦寺第三代座主慈覚大師円仁が淳和天皇の詔勅を奉じ、3000の学生・堂衆とともに松島に来て寺を建立したのがはじまりで、この洞窟はその天台宗のお坊さん達が修行のために、松島の地盤である凝灰岩を自らで掘って空けた洞穴だそうです。洞の中はけっこう広くで壁面には塔婆・五輪塔・戒名等が無数に刻まれていて供養場として使用されていたそうです。トイレやお経をしまう書庫、役職の高い人の洞穴というもあり、ガイドさんに教えてもらわないときっと一生知らないでしまったな。
(家に帰って瑞巌寺のHPをみたら、「洞窟内で最も古い供養塔は、寛永13年(1636)、政宗公に殉死した佐藤内膳吉信(法得紹隆禅定門)のものである。」とあり、また「戦国時代に入ると次第に衰退し、天正6年(1578)頃、臨済宗妙心寺派になりました。」とあるのですが、洞窟は天台宗の僧侶が掘ったと言われているそうです。この洞窟、一体いつ出来たんでしょうか??)
なんだかんだで肝心の立派な造営を誇る瑞巌寺の入口受付のところまで来る間にすっかりお勉強した気分になっちゃった我ら、この先は観覧券を買って入らなければなりませんが、
時間もないしもういっかー!とご英断。なにしろ、お腹が空いていたのです。
足早に食事処を求めて移動。
しかし、予約もないのに13名の席を確保するのは容易ではありません…と覚悟を決めていたんですが、運良く、団体予約客が帰ったあとの
松島牡蠣専門の食事処にご入店。それぞれ自由闊達に追加オーダー連発で爆食!面食らったお店のスタッフさんがテンパっておりました。ヾ(.;.;゚Д゚)ノ テンパリながらも松島牡蠣の蘊蓄を教えてくれました。「岩牡蠣は冷蔵庫に入れると1週間くらい生きたままなので、
あんたたち食べてんの躍り食いだから!」
そちらのテーブルでは生牡蠣(ひとり8個!)、牡蠣フライ、牡蠣の櫃まぶし、牡蠣グラタンなどなどをペロリ。昼から生ビールのんで、旅の醍醐味を満喫しております。
皆さんの勢いに煽られて、自分が食べたお料理を撮り忘れてしまいました。 (@Д@;
生牡蠣は、黒酢で食べるのが旨い!ってことを知りました。
(しかし、私、さきほどお魚市場でも牡蠣買ってしまったのですよね〜。量から言って今晩も明日の晩も牡蠣なんですよね〜、きっと。タウリン過剰摂取ですかね〜)
そして、乗りたかった電車をひとつ逃してしまったので、待ち合わせに駅前の喫茶店に入ったのですが…コーヒー12個、紅茶1個の大量注文を捌ききれないご主人に痺れを切らしたAさんが、なんとみずからカウンターに乱入!にわかママになって、お手伝いを始めてしまいました。綺麗なご婦人の突然の助っ人で、狼狽気味のご主人。でもちょっと嬉しそう(*ノv`)…店内が我々にジャックされている格好で、あとから入って来たお客さんも(いったい何事?)ってな怪訝な表情で戸惑っていましたが、そうとう面白がっていました。まさに天然のドッキリですかね。
ことがおさまると、ご主人はAさんにアイスコーヒーをお礼に運んできてくれ、握手を求められるとその手を大事そうに眺め(笑)、かつ、お店の往時の話などしてくれて、これまた出会いが広がりました。
ご主人がいかに狼狽したかを証明する紅茶に添えた特厚レモン。
しかし、発注者はミルクティーがご所望だったので、このレモンが使われることはないのであったー。
帰りも電車で戻り、仙台駅で皆さんと無事にさよならしたのですが、「どうしよー、帰りの新幹線が盛り上がりそうで怖いわ—(笑)」「貴女くしゃみしないでねー(笑)」だって。
松島爆食爆笑ツアーでした。
(いつも思うが)松の会の皆さんのパワーは破格だわー。面白すぎです。虫六もこういう風に歳を重ねたいものだなー。