勘九郎・七之助新緑特別公演が、今年も素通りせずにS市に来てくれました。
仕事帰りに、中村屋兄弟の艶のあるお姿が拝める…ありがたい贅沢でございます。
○中村勘九郎・七之助新緑特別公演2015
*S市公演は、5月22日(金)
1)ごあいさつ(芸談)
勘九郎
七之助
新 吾
2)女車引 清元連中
千代 仲之介
春 仲四郎
八重 鶴 松
3)仇ゆめ
狸 勘九郎
舞の師匠 新 吾
揚屋亭主 小三郎
禿 鶴 松
深雪大夫 七之助
芸談では、弟分の新吾さんが加わって仲良しトーク。新吾さん、いつの間にお育ちになって背高っ!さすが彌十郎さんのDNAですね。もっと伸びそうな勢いです。華奢なのでまだ女形も大丈夫そうではありますが…。兄弟は前日、楽天戦を観戦なさったそうで、その話で盛り上がり、勘九郎さん「野球そんなに興味なかったけど、昨日から楽天ファンになりました」と。もちろんS市のお客さん大喜び。お芝居中にもアドリブで野球ネタ満載だったので、まんざらリップサービスじゃないのかも?ぜひ、始球式で投げてやってください。そんな事になったら虫六も野球観戦もやぶさかでナシ!
セブンはファンの女性から「お誕生日おめでとう」とお祝いされて、誕生日を生田斗真君や松本潤君らのお友だちに祝ってもらったエピソードを披露しておりました。
「女車引」は中村屋門弟の舞踊です。「菅原伝授手習鑑」の白大夫の三つ子の兄弟(梅王丸・松王丸・桜丸)の「車引」の場面を、女房達に置き換えた趣向で舞踊に仕立てたもの。三人の個性がお芝居にリンクしていて面白くみました。仲之介さんのキリッとした千代が良かった。あー、千代さんはこの後で自分の子ども(小太郎)を犠牲にしなければならないのだなーなどと本筋にもイメージが繋がっていきました。
それにしても「菅原…」は、松王丸:千代、梅王丸:春、桜丸:八重…と登場人物のネーミングも気が利いているなぁ。
今回、大活躍の鶴松君、演目連続出演。八重はまだ生娘みたいな初々しい風情です。
鶴松君の踊る大曲も見てみたいなー。娘道成寺とか鷺娘とか藤娘…とか。歌舞伎座なんかの舞台ではまず実現できないと思うのですが、このような巡業公演で挑戦させて欲しいっす。それをお目当てにお客さんも増えるんじゃないかな。中村屋の看板も盤石ですねー。
「仇ゆめ」は、狸もののファンタジー。中村屋らしいユニークな演目で、どきどきありドタバタあり最後はほろり…。兄弟の(錦秋・新緑)公演も11年目に入ったそうで、これまでは舞踊中心だったのですが、お芝居も観たいという要望に応えてのこの演目とのことですが、このセレクトは大正解ですね。初めて歌舞伎をみる人にも分かり易くて楽めますし、ちょっとクセになる面白要素が満載です。
勘九郎丈のたぬきは愛嬌もあり、踊りの巧さも魅せます。今回、虫六がゲットした席は前方脇舞台近くでしたが、スッポンから勘九郎狸が化けた踊りの師匠が出て来た時はテンションあがりました。(うおーっ、エレクトロンホール(元・宮城県民会館)って、スッポンがあったのかー!!初めて知ったぞー!)
なにしろおどけた演技が可笑しくて、アドリブもあり、清元で控えている「邦楽界のリチャード・ギア」(←勝手に命名)こと延寿太夫が笑いをこらえるのに苦労しているのが、また可笑し。
深雪大夫(七之助)に恋していて、なんだか上手い感じになると、狸が興奮してしっぽが出ちゃうところの、毛が三本足りない感が可愛くもあり憐れでもあり。
大夫の方は舞の師匠(新吾)_ちなみに江戸に女房がいる_に惚れていて、こちらはこちらで切ない恋模様があり、てんやわんやの三角関係。あー、面白かった!
狐も好きですが、狸もいいね。難しそうですけどね…(^-^;
がんばれ!中村屋!
歌舞伎などのお芝居や邦楽、さらに大道芸、雑芸などなど、身体と視覚と聴覚が一体となった日本の伝統藝能が面白いなぁと、みちのくS市からウォッチングしております。 (近頃は体調不良のため夜更かし禁止令が出て、更新がままなりませんが、Twitterでは短めに黒い羽根伸ばし(観劇)ネタなども…)
2015年5月31日日曜日
2015年5月13日水曜日
虫六子の道具袋を作りました
大学生になり、また弓道を再開することにしたという虫六子。
連休に帰って来て、高校時代に使っていた道具類を東京に持って行くことにしたのですが…、何しろ2年も放置していましたので、いろいろ情けなくなったものなんかもあり…。
ゆがけなどを入れる道具袋に黴がはえていたということで、虫六に新しいのを作ってくれろというので、この週末に作ってやりました。
高校のときに作った弓袋の余り布が大量にありましたので、お揃いにしました。
道具袋にしては生地が薄かったので、裏を付けることにしました。
兎柄の朱色の生地があったので採用。ちらっとみえる赤いラインが差し色になっておりましょう。紐も裁縫道具入れにあったやつ…。あり合わせの材料で作ったわりに可愛くできたので、けっこう気に入っております。
ふふふ。
連休に帰って来て、高校時代に使っていた道具類を東京に持って行くことにしたのですが…、何しろ2年も放置していましたので、いろいろ情けなくなったものなんかもあり…。
ゆがけなどを入れる道具袋に黴がはえていたということで、虫六に新しいのを作ってくれろというので、この週末に作ってやりました。
高校のときに作った弓袋の余り布が大量にありましたので、お揃いにしました。
道具袋にしては生地が薄かったので、裏を付けることにしました。
兎柄の朱色の生地があったので採用。ちらっとみえる赤いラインが差し色になっておりましょう。紐も裁縫道具入れにあったやつ…。あり合わせの材料で作ったわりに可愛くできたので、けっこう気に入っております。
ふふふ。
常磐道を水戸へ_水戸芸術館「山口晃 前に下がる 下を仰ぐ」
連休最終日、3月1日に全通した常磐自動車道をつかって水戸まで往復しました。
水戸芸術館で開催中の山口晃画伯の「前に下がる 下を仰ぐ」展を見るために。
繰り返しますが、なにしろ連休最後の日でしたので、どんだけ帰省ラッシュか??と恐怖しておりましたが、常磐道…ぜんぜんスカスカでした。S市内を出るときすでに五橋交差点長町方向にぎょえ〜って言うような渋滞ができていたので、これはまずいと方向転換して仙台東ICから東部道路に進入、水戸までほとんど渋滞ナシでゆけました。
やっぱりできれば避けたい道なのかな。
久しぶりの高速運転。しかも、常磐道は現在広野IC~常磐富岡IC間は、避難指示区域内に位置するので、高速をおりて走行することは原則できないようです。そんなわけで、とりあえず南相馬PAでインターバルをとることにしました。
常磐道には広野~南相馬間の各IC間に3カ所づつモニタリングポストが設置されています。
南相馬ICを過ぎたあたりでは0.2マイクロシーベルトくらいでしたが、浪江ICを抜けると、急に線量があがり、5.4マイクロシーベルトなんて数値を目の端にとらえ、運転しながらドキドキしました。いまもこんなホットスポットが残っているんです。原発事故の現場では、連休も関係なく作業している方々がいらっしゃるでしょう。
4時間くらいかかって、やっと水戸芸に到着。
唯一撮影を許可されていた第3室には「忘れじの電柱」が。
行くときは階段を上って電線や碍子なんかを間近に見ながら電柱が迫る感じで通り過ぎましたが、帰りみちでは階段の下から覗くようになってました。そういえば先日の日曜美術館で画伯は「景観の邪魔者といわれる電柱・電線は現代社会の血管」なんてこといってましたな。(そしたら、原発事故は脳卒中みたいなものかしら?と、原発の脇を通ってきた頭は考えてしまいました)
壁のシルエット作品をみて、
深川でみたこの建物を思い出してしまったよ。
戻って来た第1室には「九相圖」や「土民圖」「来迎圖」など大作が並びました。
絵のような映像のような、平面作品ですが、イメージが立体的に立ち上がってきてなんだか凄い。大和絵や洛中洛外図のようなどちらかいうと日本美術で見慣れた画法を用いて現代の主題で描いていらっしゃるけれど、画伯は日本画科出身ではなくて油絵科なのね。現代美術家には間違いない知能派でもあるけれど、絵描きとしてただ事でない技術も持っていらっしゃる。
それもそうなんですが、大作「ショッピングモール」もどこまでできたか楽しみでしたが、やっぱりまだ未完成でした。( ^ω^; )
筆はけっして早くない…っていうか、すごい描き込み量です。何年かかるんだろうなー。
そして第6室!漫画仕立ての「続 無残ノ介」
漫画のようでもあり、絵物語のようでもあり、一枚一枚が趣向をこらした絵にもなっており、まさに壁伝いに物語を繰る「活劇絵」。
一点一点描き方をかえてくる絵の超絶技巧に圧倒されつつ、講談を聞くように面白く読み眺めすすみましたが、足が…疲れた。頭も疲れました。
ここにベンチが欲しかったよ…画伯。
泉のようにこんこんと妄想が湧き出るんだろうなー。まだまだ楽しみであります。
ショップで図録とお土産を少し買って、水戸駅から虫六子を送り出し(新幹線も高速バスも激混みだったらしいんですが、水戸から常磐線〜武蔵野線の各停は座って帰ることができたそうです。しかも二千円ちょっと電車賃だけは1/5で済みました。)
で、親はまた4時間かけて常磐道を帰って来たのでしたー!疲れだー。
水戸芸術館で開催中の山口晃画伯の「前に下がる 下を仰ぐ」展を見るために。
繰り返しますが、なにしろ連休最後の日でしたので、どんだけ帰省ラッシュか??と恐怖しておりましたが、常磐道…ぜんぜんスカスカでした。S市内を出るときすでに五橋交差点長町方向にぎょえ〜って言うような渋滞ができていたので、これはまずいと方向転換して仙台東ICから東部道路に進入、水戸までほとんど渋滞ナシでゆけました。
やっぱりできれば避けたい道なのかな。
久しぶりの高速運転。しかも、常磐道は現在広野IC~常磐富岡IC間は、避難指示区域内に位置するので、高速をおりて走行することは原則できないようです。そんなわけで、とりあえず南相馬PAでインターバルをとることにしました。
常磐道には広野~南相馬間の各IC間に3カ所づつモニタリングポストが設置されています。
南相馬ICを過ぎたあたりでは0.2マイクロシーベルトくらいでしたが、浪江ICを抜けると、急に線量があがり、5.4マイクロシーベルトなんて数値を目の端にとらえ、運転しながらドキドキしました。いまもこんなホットスポットが残っているんです。原発事故の現場では、連休も関係なく作業している方々がいらっしゃるでしょう。
4時間くらいかかって、やっと水戸芸に到着。
「山口晃 前に下がる 下を仰ぐ」展。間にあった—!
2月21日からやっていたの、知ってましたが、なにしろまだ虫六子が受験中でしたので…。会期が長かったので、晴れてみんなで見に来ることができました。
展示会場は、ちょっと迷路めいた小径を会場の奥まで歩いていって、戻り足で作品をながめるという構成で、作品のネタなのかつぶやきなのか(えんえんと一人でつぶやいている、途中でおかみさんがフォロアー1名になる「紙ツイッター」って作品もありました)、すずしろでお馴染みの画伯のすっとぼけた日記やアイディアスケッチが所狭しと展示されておりました。それにしても、素晴らしい筆捌き、脱帽です。
振り袖で重量挙げする大和撫子や、笈のようなものを背負ってきて路上でブックカフェを店開きするおっさんなどなど…、妄想の嵐。不思議なベンチも会場内に設置されており、本当は日がな一日ぼやーっと浸りたいところです。
唯一撮影を許可されていた第3室には「忘れじの電柱」が。
行くときは階段を上って電線や碍子なんかを間近に見ながら電柱が迫る感じで通り過ぎましたが、帰りみちでは階段の下から覗くようになってました。そういえば先日の日曜美術館で画伯は「景観の邪魔者といわれる電柱・電線は現代社会の血管」なんてこといってましたな。(そしたら、原発事故は脳卒中みたいなものかしら?と、原発の脇を通ってきた頭は考えてしまいました)
壁のシルエット作品をみて、
(参考) |
戻って来た第1室には「九相圖」や「土民圖」「来迎圖」など大作が並びました。
絵のような映像のような、平面作品ですが、イメージが立体的に立ち上がってきてなんだか凄い。大和絵や洛中洛外図のようなどちらかいうと日本美術で見慣れた画法を用いて現代の主題で描いていらっしゃるけれど、画伯は日本画科出身ではなくて油絵科なのね。現代美術家には間違いない知能派でもあるけれど、絵描きとしてただ事でない技術も持っていらっしゃる。
それもそうなんですが、大作「ショッピングモール」もどこまでできたか楽しみでしたが、やっぱりまだ未完成でした。( ^ω^; )
筆はけっして早くない…っていうか、すごい描き込み量です。何年かかるんだろうなー。
漫画のようでもあり、絵物語のようでもあり、一枚一枚が趣向をこらした絵にもなっており、まさに壁伝いに物語を繰る「活劇絵」。
一点一点描き方をかえてくる絵の超絶技巧に圧倒されつつ、講談を聞くように面白く読み眺めすすみましたが、足が…疲れた。頭も疲れました。
ここにベンチが欲しかったよ…画伯。
泉のようにこんこんと妄想が湧き出るんだろうなー。まだまだ楽しみであります。
ショップで図録とお土産を少し買って、水戸駅から虫六子を送り出し(新幹線も高速バスも激混みだったらしいんですが、水戸から常磐線〜武蔵野線の各停は座って帰ることができたそうです。しかも二千円ちょっと電車賃だけは1/5で済みました。)
で、親はまた4時間かけて常磐道を帰って来たのでしたー!疲れだー。
2015年5月12日火曜日
東京ドーム、ポール・マッカトニー公演
千駄ヶ谷の駅で、まさかのライブ中止を宣告されて1年。ポールが東京に帰ってきました。
そんなわけで、我が家も家財をなげうって(いえ、別に武道館の10万円チケットを買った訳ではありませんが)みんなでリベンジしにやってきました、東京ドームに。
4月27日(月)待望のポール・マッカートニーの来日公演(東京ドーム3日目)に行ってきました。今から1年ほど前には、あの5月の晴天の日に会場前まで行ってまさかまさかのキャンセルのお知らせ。今回はともかくこの春から東京で暮らしはじめた娘にポールを見せてやれたのがよかったです。ようやく子育ての責務を果たした、 という感じすらします(笑)。
演奏内容は前回(2013年11月)とそれほど 変わってなかったので、サプライズ的なお楽しみはそれほどなかったものの、個人的には中学時代からのアイドルなので、それはもう満足というよりありません。最近の動画やMCでしゃべっているのを聞くと年相応に低くざらっとした声なのに(ポールはもうすぐ73歳です)、歌い出すと高く伸びていくというのが不思議というか、さすがプロフェッショナルです。歌うときの発声法が違うのでしょうね。コンサートの前半よりも、後半の方がなんだかよく声が出ていたように思います。何かの曲で歌に入るタイミングがちょっとあれっと思ったところもありましたが、前回と比べてもそんなに目に見えるような衰えはなかったと思います。なにしろ2時間半にわたってほぼ休みなく歌いっぱなしですからね。
開演前30分くらいから、ポールやビートルズ、そのカヴァー作品などのDJミックスをBGMに、ステージ両脇の巨大モニターに主にビートルズ時代の珍しい映像を使ったコラージュが流れていたのですが、筆でペンキを散らすような動画がセンスよく重ねられて、コンサートが始まる前のわくわく感とも相まって、なかなか楽しめました。ポール自身の抽象画のセンスとも似ている気がしたのですが、どうでしょう。また、コンサート中も多くの曲でステージ背景に音楽と同期した映像が映し出されていて、こちらもそれぞれの曲の内容に合わせて工夫されていて、このあたりもポールの意向やアイディアがどの程度反映されているのか、ちょっと気になります。いずれにせよ、単なる伝説的なミュージシャンのロック・コンサートという以上に、5万人を超えて集まった老若男女の観客を楽しませる総合的な芸能ショーとして完成されたステージだったと思います。
ちなみに今回はクラウドサージという海外のチケット販売システムを利用してチケットを購入したのですが、ほぼ正面のスタンド席の2列目だったので、いろんな意味で快適でした(クラウドサージは、ぴあなどと違って、自分で空いている座席を選んでチケットを購入することができます)。野球でいえば、バッターボックスのすぐ後ろ、やや三塁寄りというあたりだと思います。もちろんステージ上のポールは肉眼ではほとんど判別できないのですが、それでも前回観たスタンドの2階席から比べればステージはかなり近い気がしました。あとは、三分の一くらいの時間は座って観れたというのがともかくうれしい50代(爆)。アリーナ席の皆さんは最初から最後までずっと立ちっぱなしで、ちょっとかわいそうでした(負け惜しみ半分)。
《セットリスト》
1. マジカル・ミステリー・ツアー(ビートルズ)
2. セイヴ・アス(ソロ)
3. キャント・バイ・ミー・ラヴ(ビートルズ)
4. あの娘におせっかい(ウイングス)
5. レット・ミー・ロール・イット(ウイングス)
6. ペイパーバック・ライター(ビートルズ)
7. マイ・ヴァレンタイン(ソロ)
8. 1985年(ウイングス)
9. ロング・アンド・ワインディング・ロード(ビートルズ)
10. 恋することのもどかしさ(ソロ)
11. 夢の人(ビートルズ)
12. 恋を抱きしめよう(ビートルズ)
13. アナザー・デイ(ソロ)
14. ホープ・フォー・ザ・フューチャー(ソロ)
15. アンド・アイ・ラヴ・ハー(ビートルズ)
16. ブラックバード(ビートルズ)
17. ヒア・トゥデイ(ソロ)
18. NEW(ソロ)
19. クイーニー・アイ(ソロ)
20. レディ・マドンナ(ビートルズ)
21. オール・トゥゲザー・ナウ(ビートルズ)
22. ラヴリー・リタ(ビートルズ)
23. エリナー・リグビー(ビートルズ)
24. ビーイング・フォー・ザ・ベネフィット・オブ・ミスター・カイト(ビートルズ)
25. サムシング(ビートルズ)
26. オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ(ビートルズ)
27. バンド・オン・ザ・ラン(ウイングス)
28. バック・イン・ザ・U.S.S.R.(ビートルズ)
29. レット・イット・ビー(ビートルズ)
30. 007死ぬのは奴らだ(ウイングス)
31. ヘイ・ジュード(ビートルズ)
32. デイ・トリッパー(ビートルズ)
33. ハイ・ハイ・ハイ(ウイングス)
34. アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア(ビートルズ)
35. イエスタデイ(ビートルズ)
36. ヘルター・スケルター(ビートルズ)
37. ゴールデン・スランバー~キャリー・ザット・ウェイト~ジ・エンド(ビートルズ)
(おまけ)
これは開始前のドーム会場。
天井に届くようなタワーが4つも立てられて、スピーカーセットが吊り下げられ、照明スタッフ(?)がそれぞれ各所に忍者のように命綱をつけて登っていきました。
VIP付きで聴きにいらしていた内田裕也さんが、アンコールの途中で帰っていきました。名残惜しそうに「yesterday」を最後まで聞いて、「Helter Skelter」のイントロだけ聴いて、合掌して会場を去っていったのでした。
2015年5月10日日曜日
慚愧丸P観桜会2015
はい、もうとっくに桜なんかありませんが、毎年恒例の慚愧丸P観桜会であります。
つまり野外宴会です。今年は5月3日に決行いたしました。
「監督が マザーフードと 言ってくれたから 今年もつくる ハム巻き弁当」
ご飯もの係の虫六。今年は「笹寿司」にも挑戦しました(黒くて見えんけど)。家人Tはワインが出ることを想定してサンドイッチを作成。K家の正統・喫茶店のナポリタンとヤーコン炒め、N良漬け、唐揚げ…などなどで開始。少し遅れてU川家からポテトサラダ、デザートゼリー、後発は例によりK家のはっとう汁で身体をほぐし、K良BBQ店からは絶え間なく下ごしらえばっちりの肉やパスタが供給されました。酒は、ビール、信濃鶴、ワイン、竹鶴ハイボールなどなど。
監督「N良さん、居酒屋やったら?毎年言うけど。」
N良「へへへ」
桜はすでにないと言いましたが、わずかに咲いていた枝のたもとに陣を張ったのでした。
Y巻「ほらー、桜あるよー」
でも、まぁ花を背負うなら、Iちゃんの方が絵になりますね(苦笑)やっぱり。
いつものメンバーに、来るとも来ぬともしれぬメンバーを待つともなく、ダラダラ吞み開始。今日は、お天気で良かったねー。監督新調の緑テントは、今年も子供たち(大学生含む)のアジトです。
今年は、ちゃんもつ君が(いつもはお迎えのときだけ顔をみせていた)おかみさんも一緒だかんね宣言していたので、みんな期待で盛り上がっていたのですが、10年飼った猫ちゃんにご不幸があり参加断念…!残念でした。来年こそは!
のんきやあやや、井上舞台を自転車に乗せて乱入。
とつじょ青空紙芝居はじまる。つか、今年カオリンいないね。
なぜか、Kママさんが仕込んでいた海老せんべいがでてきて、煎餅工作に興じる子供たち。
ソースゆるし。
あややちゃんのクイズをあてて、お化けけむりカードをゲットし、得意顔の中年Y。
さぁ、場も暖まったところで今年も唄など…。
最近、レンタルDVDでアメリカ映画でない戦争映画にはまっている(アメリカ映画を掴んだら棚に返すらしい)という監督に、よど号事件は世界三大ナントカだ(←すいません、酔っ払って聞いてます)の持論で応戦するY巻さん。
監督「あ、虫六さん、写真撮ってるなー。なんかさーネットでオレのこと検索したら面白い写真がいっぱい載ってたっていうから、なにー?って調べたら、どうやら虫六さんのブログなんだよー。やばいよ—、営業に差し支えるから…笑」
なかなか最後まで歌詞が出てこないので、スマホで歌詞カードを検索してもらったが、字が小さくて読めず、けっきょく歌えない中年Kの図
(…この展開、だんだん面白くなってきた)
テントの中で、こそこそ何やってんの?と思ったら、子供たちはこんなナノパズルに興じておりました。
そして…、気がつけば日もとっぷりと暮れ…、よくない中年がまさかの環境破壊をしかけたので、慌てて記念撮影もせず解散となった今年の観桜会でした。
つまり野外宴会です。今年は5月3日に決行いたしました。
「監督が マザーフードと 言ってくれたから 今年もつくる ハム巻き弁当」
ご飯もの係の虫六。今年は「笹寿司」にも挑戦しました(黒くて見えんけど)。家人Tはワインが出ることを想定してサンドイッチを作成。K家の正統・喫茶店のナポリタンとヤーコン炒め、N良漬け、唐揚げ…などなどで開始。少し遅れてU川家からポテトサラダ、デザートゼリー、後発は例によりK家のはっとう汁で身体をほぐし、K良BBQ店からは絶え間なく下ごしらえばっちりの肉やパスタが供給されました。酒は、ビール、信濃鶴、ワイン、竹鶴ハイボールなどなど。
監督「N良さん、居酒屋やったら?毎年言うけど。」
N良「へへへ」
桜はすでにないと言いましたが、わずかに咲いていた枝のたもとに陣を張ったのでした。
Y巻「ほらー、桜あるよー」
でも、まぁ花を背負うなら、Iちゃんの方が絵になりますね(苦笑)やっぱり。
撮影:虫六子 |
今年は、ちゃんもつ君が(いつもはお迎えのときだけ顔をみせていた)おかみさんも一緒だかんね宣言していたので、みんな期待で盛り上がっていたのですが、10年飼った猫ちゃんにご不幸があり参加断念…!残念でした。来年こそは!
撮影:虫六子 |
とつじょ青空紙芝居はじまる。つか、今年カオリンいないね。
撮影:虫六子 |
ソースゆるし。
あややちゃんのクイズをあてて、お化けけむりカードをゲットし、得意顔の中年Y。
さぁ、場も暖まったところで今年も唄など…。
最近、レンタルDVDでアメリカ映画でない戦争映画にはまっている(アメリカ映画を掴んだら棚に返すらしい)という監督に、よど号事件は世界三大ナントカだ(←すいません、酔っ払って聞いてます)の持論で応戦するY巻さん。
監督「あ、虫六さん、写真撮ってるなー。なんかさーネットでオレのこと検索したら面白い写真がいっぱい載ってたっていうから、なにー?って調べたら、どうやら虫六さんのブログなんだよー。やばいよ—、営業に差し支えるから…笑」
なかなか最後まで歌詞が出てこないので、スマホで歌詞カードを検索してもらったが、字が小さくて読めず、けっきょく歌えない中年Kの図
(…この展開、だんだん面白くなってきた)
撮影:虫六子 |
撮影:虫六子 |
2015年5月2日土曜日
平成中村座2015_はまり役!七之助のお三輪【夜の部】
さて、本日通しで、夜の部はN姐さんも合流して平場の松席で観劇であります。
○平成中村座 陽春大歌舞伎
十八世中村勘三郎を偲んで
平成27年4月1日(水)~5月3日(日・祝) *虫六観劇日は26日
【夜の部】
一、妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん) 三笠山御殿
杉酒屋娘お三輪 中村 七之助
漁師鱶七実は金輪五郎今国 中村 獅 童
橘姫 中村 児太郎
豆腐買娘お柳 波野 七緒八
豆腐買おむら 中村 勘九郎
烏帽子折求女実は藤原淡海 中村 橋之助
二、高坏(たかつき)
次郎冠者 中村 勘九郎
高足売 中村 国 生
太郎冠者 中村 鶴 松
大名某 片岡 亀 蔵
三、極付 幡随長兵衛(ばんずいちょうべえ)「公平法問諍」
幡随院長兵衛 中村 橋之助
女房お時 中村 七之助
出尻清兵衛 中村 勘九郎
伊予守源頼義 坂東 新 悟
御台柏の前 中村 児太郎
子分極楽十三 中村 国 生
同 雷重五郎 中村 宗 生
同 閻魔大助 中村 宜 生
同 笠森団六 中村 鶴 松
近藤登之助 片岡 亀 蔵
唐犬権兵衛 中村 獅 童
水野十郎左衛門 坂東 彌十郎
この平場でおじゃんこ座りっていうのが芝居小屋気分をもり立てますです。
今年の平成中村座では、ちょっとしたお楽しみが企画されておりまして、小屋の随所に「目」が隠れております。
例えばこんな感じ。
…こんなのとか。
場内18箇所あるそうです。
お大尽席にも撮影禁止の桜席にもありました。
この目、もちろん18代目の目ですね。
役者も、スタッフも、お客も、みんなこの目に見守られてお芝居を楽しみ、平成中村座も無事に千穐楽をむかえることでしょう。
○平成中村座 陽春大歌舞伎
十八世中村勘三郎を偲んで
平成27年4月1日(水)~5月3日(日・祝) *虫六観劇日は26日
【夜の部】
一、妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん) 三笠山御殿
杉酒屋娘お三輪 中村 七之助
漁師鱶七実は金輪五郎今国 中村 獅 童
橘姫 中村 児太郎
豆腐買娘お柳 波野 七緒八
豆腐買おむら 中村 勘九郎
烏帽子折求女実は藤原淡海 中村 橋之助
二、高坏(たかつき)
次郎冠者 中村 勘九郎
高足売 中村 国 生
太郎冠者 中村 鶴 松
大名某 片岡 亀 蔵
三、極付 幡随長兵衛(ばんずいちょうべえ)「公平法問諍」
幡随院長兵衛 中村 橋之助
女房お時 中村 七之助
出尻清兵衛 中村 勘九郎
伊予守源頼義 坂東 新 悟
御台柏の前 中村 児太郎
子分極楽十三 中村 国 生
同 雷重五郎 中村 宗 生
同 閻魔大助 中村 宜 生
同 笠森団六 中村 鶴 松
近藤登之助 片岡 亀 蔵
唐犬権兵衛 中村 獅 童
水野十郎左衛門 坂東 彌十郎
こちらは松席からのパノラマ写真(虫六子撮影) |
このところ、実力も人気も備わってきたセブンこと七之助丈。この世代の女形役者の芯になって行くのは間違いないね。
その片鱗を虫六がもっとも強く感じた舞台が、まだ勘三郎さんが闘病中だった2012年9月の大阪松竹座の勘九郎襲名公演中の「妹背山婦女庭訓 三笠山御殿
」のお三輪でした。そんなわけで、勘九郎が座頭になっての新生・平成中村座で、七之助が掛けるお三輪、見逃せません。
今回、平成中村座の筋書きには「妹背山婦女庭訓」の「三笠山御殿」の前までのストーリーが七之助丈おすすめってことで漫画でくっついてます。「妹背山〜」が全5段12話で「三笠山御殿」は4段目11話なので、10話分を超高速漫画解説ってわけです。ごく大まかなあらすじですが、どうして町娘(そもそも古代史に登場する大化の改新が背景の時代になぜ商家の町娘なのか?ですけど…歌舞伎だからしょうがない)のお三輪が、御曹司に遊ばれて勘違いしているのを知らずに一途な恋心を募らせつつ、時の権力者の御殿にふらふらやってきたのか、…ってことが認識として共有されました。これがなかなか面白い漫画で、イケメンの藤原淡海をして「念のためにいいますが 淡海は 女の敵だけど 正義の方 です(笑)」と。これだー、これがこのお話の肝なのです。
田舎娘が官女にいじめられる場面や、淡海が橘姫と結婚するということで裏切られ(というか、遊ばれ)てたことを知り嫉妬で変化(疑着の相を顕わすという)するも脇腹をさされて、あいつは正義の見方だから死んで役に立ってやれと納得させられるところが、全然お目出度くないお話で、個人的にはこの物語自体は好きになれないのですが、七之助が演じるお三輪の儚さは良いです。
なんだかとても演技が安定してきて、舞台が揺るがない気がします。花道での変化の場面も、迫力あるんですよね。
道成寺ものの清姫や「摂州合邦辻」の玉手御前など恋心の強さから別のステージのものに変化したり呪をかけたりする話はありますが、お三輪は人臭さというか娘の一途さが残っているところがいいです。すべての登場人物の中でお三輪にだけ感情移入ができる、そういう話の作りになっているのでありますね。
そんなとてもいい場面なのに…。この日は、遅刻してきた着物姿の老夫婦が、その肝心の場面でお茶子さんに案内されてなんだか無神経におしゃべりながら乱入してきた。視界は邪魔されるわ、集中は途切れるわで最悪。うへぇ〜。お洒落する時間あったら間に合うように小屋に入って欲しいです。あの花道の袂にいたお客さんたちも、全員、うへぇ〜だったと思う。
申し訳ないけども、表方のスタッフさんも話の筋にあわせて邪魔にならないように遅刻客をオペレーションして欲しいと、心からお願いする虫六でした。頼むよ〜。
お客様のマナーという話ついでに、虫六子の前に座っていたご婦人も体がメトロノームのように動いて「後ろの人泣かせ」でした。家でテレビでも見ているかのような自由な体勢で体を動かすので、順繰りに後ろの人がみえなくなり、客席EXILE状態。これも程度問題、ご迷惑なことです。おみくじのアンラッキーがここで現れたか?虫六子(昨日のブログ参照)。こういう日のために体幹は鍛えておきたいものです。気をつけようっと。
ちょっと脱線してしまいましたが…、お三輪の衣装も秀逸だと思いました。
萌葱(黄色みがかった若草色)に石持の十六むさしの裾模様というのが、スタンダードなお三輪の衣装で、世話娘役の代表的な衣装でもあります。その内側には麻葉の段鹿子の襦袢、その内側に緋色の襦袢を着ています。
三笠山の花道の出の時は萌葱の衣装の片袖を脱いで手ぬぐいを被り、いかにも庶民臭い作りですが可愛い。しかし、ことが脇腹を刺される事態となると、鬢も振り乱し、段鹿子の襦袢も片袖脱いで緋色の襦袢が出てきます。血のりを使わずに血染めの状態を演出しているわけです。しかも美しく。
この幕のごちそうは豆腐買いの勘九郎と七緒八くん。初めての化粧(かお)を作っての舞台ってことで、会場がわきました。自分が舞台に出ると観客が大喜びする…そういう感性をこんな小さな時から身につけて歌舞伎役者は育てられていくのです。今日は、ちょっと眠そうでしたけど、ね(笑)。
「高杯」は松葉目もの…というか、狂言タップダンス。勘九郎丈はこういうの得意です!楽しい、楽しい。鶴松君が太郎冠者というのも注目。ここはブロードウェイか?!
長唄連中は、立唄が巳津也、三味線が巳太郎、お囃子は傳左衛門さんが出てました。この演目はやっぱりお囃子が肝心ですね。
さて、この幕が終わりましたら、急に虫六子が慌てて席を立ちました。「生写真、売ってるうちに買わなくちゃ!」戻って来たら、鶴松君の写真をゲットしてきたようでした。
「幡随長兵衛」はけっこうたっぷりで、初っぱな劇中劇で「暫」みたいな芝居を、いてうさんが役者の役でやるんですが、これが適役の旗本・水野の子分に邪魔されるくだりで、「勘弁してよ〜、せっかく名題昇進なんだからさー」っと持って行っての口上をやってくれ、中村屋のファンを喜ばせていました。うまいなー、中村屋!
いてうさんおめでとう!
この物語も、侠客の幡随長兵衛が漢の顔を立てるために、卑怯な旗本・水野の計略と知りながら殺されに行く…というお話で、なんだか不条理ものがつづくなー。橋之助さんは近頃恰幅がよくなっていて、このような役が似合ってきたのかな。子分役で成駒屋三兄弟も出て、親子共演でした。いつの間にかみんな大きくなりました。でも、息子達はもうちょっと演技力を付けるのが課題ですかね。
ここでも七之助は女房役ですが、こちらは侠客の姐さんってことで、怖いキャラクターではありませんが粋筋の色気があってよろし。
今年の平成中村座では、ちょっとしたお楽しみが企画されておりまして、小屋の随所に「目」が隠れております。
例えばこんな感じ。
…こんなのとか。
場内18箇所あるそうです。
お大尽席にも撮影禁止の桜席にもありました。
この目、もちろん18代目の目ですね。
役者も、スタッフも、お客も、みんなこの目に見守られてお芝居を楽しみ、平成中村座も無事に千穐楽をむかえることでしょう。
2015年5月1日金曜日
平成中村座2015_桜席でお江戸気分【昼の部】
お江戸浅草に櫓が揚がりました!
歌舞伎の神様ありがとうございます。
平成中村座が浅草に帰ってきたのに便乗して、黒い虫六も戻って参りました(合掌)
今回は、虫六、および、虫六子のご褒美観劇ってことで、その前に浅草寺さんと浅草神社の神様にも戦勝報告を…。
「あー、もう願い事がない状態でプレッシャーなしのお参りはいいなー。おみくじ引いちゃおうかなー」と浅草寺でおみくじを買った虫六子、大当たりの『凶』を引きまして…。
「うえ〜っ、いいこと一つも書いてない、引かなきゃ良かった…」と出鼻をくじかれておりました。ほほほ。
快晴の浅草であります。浅草神社をでると、平成中村座の裏側にでます。バックヤードに大道具の仕込みが出ていて、なんだか露天感あるなー。
開場と同時に弁当を確保。売り切れちゃうらしいのね。お祭りのような賑わいでございます。中村屋の紫の櫓が懐かしいというか、戻って来てくれたことに感謝したい気持ちです。
本日、虫六母娘が向かうお席は「桜席」。
桜席は幕内なので、写真撮影が一切禁止。あれもこれもレポートしたいところですが、写真なしでーす。これは桜席のエリアに入る寸前に定式幕の縁から取った写真でございます。昨日おそわったパノラマ撮影をさっそく駆使してみました。
客席2階正面の立派な屏風がおいてあるところがお大尽席でございます。お江戸風に客席の前方は平土間ですが、枡が切ってあるわけじゃなくて1席づつ座椅子がおいてあります。
花道に提灯…今年は金丸座には行けませんでしたが、芝居小屋入るだけでワクワク。
大提灯が見えなかったので、2階席の後ろの角からも1枚撮ってみました。梅席も面白そうですね。
○平成中村座 陽春大歌舞伎
十八世中村勘三郎を偲んで
平成27年4月1日(水)~5月3日(日・祝) *虫六観劇日は26日
【昼の部】
一、双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき) 角力場
濡髪長五郎 坂東 彌十郎
藤屋吾妻 坂東 新 悟
山崎屋与五郎/放駒長吉 中村 獅 童
二、歌舞伎十八番の内 勧進帳(かんじんちょう)
武蔵坊弁慶 中村 橋之助
源義経 中村 七之助
亀井六郎 中村 国 生
片岡八郎 中村 宗 生
駿河次郎 中村 鶴 松
常陸坊海尊 片岡 亀 蔵
富樫左衛門 中村 勘九郎
三、新皿屋舗月雨暈 魚屋宗五郎(さかなやそうごろう)
魚屋宗五郎 中村 勘九郎
女房おはま 中村 七之助
召使おなぎ 坂東 新 悟(4月1日~16日)
中村 児太郎(4月18日~5月3日)
茶屋娘おしげ 中村 児太郎(4月1日~16日)
坂東 新 悟(4月18日~5月3日)
鳶吉五郎 中村 国 生
太兵衛 片岡 亀 蔵
磯部主計之助 中村 獅 童
浦戸十左衛門 坂東 彌十郎
芝居小屋というのは役者の芝居を見るために正面向きに作られているので、それを後ろからみるということは、役者を含む芝居を作っている人たち全体の仕事をみることになります。
「舞台裏」…虫六も全く知らないわけじゃありませんが、歌舞伎の幕内は面白いことだらけでありました。それを金を取って(笑)見せようと思った勘三郎という人は、やっぱり凄い人だったなー。
というわけで、このスペシャルな体験をどこまで話して許されるのか迷いますが、ちょっいとだけレポート。
舞台の幕が開く前、幕内の役者さんたちはどんな表情をしているでしょう。
これが意外にリラックス。
「角力場」のはじめは1幕目はもう舞台組んでありますしね。脇の役者さんたちがこそこそ耳打ちしたり、肩もんだりして…。それを斜め上からのぞくような塩梅で楽しんでいると、内側から2人がかりで定式幕が引かれて、スイッチオン。例の相撲観戦の場面に突入です。
勝負が決まって相撲小屋からお客が出てくるところなどは、おんなじ役者さんが羽織を着たり脱いだして何回も出てきて、数を増幅させて見せる工夫に感心。平場で見てるときでも2回までは気がついていたんですが…(笑)
で、もって彌十郎さんの濡髪長五郎は上からみてもデカかった!
ちょうど客席にお相撲さんが来ていて、目が合った獅童さん(放駒長吉です)がアドリブで吹き出して、そういうのも小屋全体の空気を暖めている感じが伝わって面白かったな。
幕が降りたら、獅童さんが桜席に向かって手を振ってくれました。他の役者さんたちも会釈して舞台をはなれていきました。
桜席は舞台照明と近距離なので、とにかく暑い。
役者さんってこんなに暑いところでお芝居しているんですね。幕が降りて、舞台転換のためバックヤードが開いたら、外の空気が入ってきたら気持ちいいのなんの。…とはいえ、大道具さんの仕事の早さに目が奪われて、休憩どころじゃないっす。
おいら達がトイレなんかにいったり、アイス最中食ったりしているあいだに、この人たちはこんなにプロい早業で舞台装置を作っていたのだー。目の前に(というか目の高さに)、舞台装置が組み上がっていくの。けっこうな数のスタッフさん(女性もいましたぞ!)がきびきび動いて無駄が無い。興奮しますでしょ、これ。
で、次は「勧進帳」ですが。これは、お芝居も完成度高いけど、演奏曲としても完成度が高い演目…。誰がでるのかー!?というのが普段は気になるところ(この日は六枚六挺五人囃子)ですが、今日は違います。
だってさ。地方さんたち、舞台が始まる前幕内で何をしているか…答えは…着替えです。
あら、恥ずかし。
といっても裸で出てくるわけじゃございません。
地方さんもお囃子も黒御簾で演奏する時は着流しですが、舞台で演奏する時は裃に袴を着用しますね。お囃子の皆さんはつま先までぐるっと隠れる長袴を履くわけですが、それを舞台の上で着ているのです。たしかにこういうの着て楽屋から裾を引きずって歩いてくるのは大変ですし、舞台の上が着替えるのにいちばん適当な広さがあるのかもね。お弟子さんやお互いさまに手を貸し合って支度して、ここでもなんだかリラックスムード。びっくりしたのは、長唄の皆さんの袴は…○○○○だったこと!知らんかったー!知らないことが多すぎるー!
着替えを終えた地方さんがひな壇に決まって、楽器の支度も整えてスタンバイOKとなります。
橋之助さんの弁慶、大熱演でした。(←演技の感想これだけかいっ!)
…だって、男前の勘九郎の富樫は頭のてっぺんしか拝めなかったんだよぅ。
最後に幕外で弁慶が花道で六方を踏みますが、勘九郎さんのご意向で、私たちも定式幕の間からのぞいてみていいことになりました。座長サイコー!
松葉目の舞台から世話物に変わって「魚屋宗五郎」。
「播州皿屋敷」の外伝で、家宝の皿を割った咎で井戸に投げ込まれて殺されたお菊さん(幽霊になって有名な)のお兄さんが主人公です。本作ではお菊さんの名前が、こちらではお蔦さんになっていますがネ。
このお兄さんが実は酒乱で、根はまじめなもんだから、酒でいろいろ失敗するのを反省して禁酒していたんですが、妹が不条理な死に方をしたことで禁酒の誓いを破って酒を飲んでしまい、その酩酊の過程を見せるのが芝居のみどころ。勧進帳も弁慶が酒を美味そうに飲んで酔加減で延年の舞を踊るので、ちょっと似てますかね。
宗五郎といえば、やっぱり勘三郎…、そして三津五郎。勘九郎さんの思い入れも強いのだろうと伝わるものがありますね。世話女房のおはまが七之助さんで、これがちょっと疲れた色気があってよろし。
本当は小山三さんが出るはずの舞台でしたが…、きっと小屋の上の方で見ていることでしょう。
それから、今回名題昇進のいてうさんがいい味だしてました!以前から巧いなーとは思っていましたが、小奴三吉、粋な軽さといじられ上手な三枚目を上手に演じていて印象に残りました。これから中村座の脇を支える大事な柱になっていくでしょうね。
そういえば、この舞台の幕間では勘九郎さんが茶目っ気たっぷりにサービスしてくれました。それを女房のようにたしなめるセブン。(どんなサービスだったかは内緒でーす.+:。(/ー\*)゜.+:。)
幕がしまっている間は、ちょっと素の表情をのぞかせてくれますが、それがいつの間にか役が入って(あ、お芝居の顔になってる)と感じたタイミングで幕があきます。うわぁ、役者だなーと感動しつつ、背中から演技を見る桜席。
もうね、虫六子もはまってしまいまして、次見るときも桜席にしようと…。
(気持ちは分かるんですけど…だから、取れないんだって、ここは。なかなかね。)
さて、続きは夜の部…。今度はお芝居満喫するぞ〜。
歌舞伎の神様ありがとうございます。
平成中村座が浅草に帰ってきたのに便乗して、黒い虫六も戻って参りました(合掌)
今回は、虫六、および、虫六子のご褒美観劇ってことで、その前に浅草寺さんと浅草神社の神様にも戦勝報告を…。
「あー、もう願い事がない状態でプレッシャーなしのお参りはいいなー。おみくじ引いちゃおうかなー」と浅草寺でおみくじを買った虫六子、大当たりの『凶』を引きまして…。
「うえ〜っ、いいこと一つも書いてない、引かなきゃ良かった…」と出鼻をくじかれておりました。ほほほ。
快晴の浅草であります。浅草神社をでると、平成中村座の裏側にでます。バックヤードに大道具の仕込みが出ていて、なんだか露天感あるなー。
開場と同時に弁当を確保。売り切れちゃうらしいのね。お祭りのような賑わいでございます。中村屋の紫の櫓が懐かしいというか、戻って来てくれたことに感謝したい気持ちです。
本日、虫六母娘が向かうお席は「桜席」。
江戸時代の芝居小屋の浮世絵などをみると、ぎゅうぎゅう詰めの観客が舞台の上にまで乗って得意そうな顔で歌舞伎見物しています。
この舞台下手に乗っかったお席は公認の席で、1階を羅漢(らかん)台、2階を吉野と呼んだそうです。お芝居を後ろから見ることになるので安い席だったらしいの。たまらんね。
大芝居繁栄之図 歌川豊国(三代)画(部分) |
で、平成中村座も、十八代の思い入れでこの吉野席が再現されて下手・上手に「桜席」としてあるのです。しかも10,000円。(ちなみに、平土間の松席・椅子の竹席/14,500円、2階の梅席12,000円、お大尽席/35,000円)
なんだか面白そうでしょう、桜席。しかし、下手上手あわせて30席しかありませんので競争率も高いのであきらめてもいたのですが、なんと!このたびそこで観劇するチャンスがありました。
桜席は幕内なので、写真撮影が一切禁止。あれもこれもレポートしたいところですが、写真なしでーす。これは桜席のエリアに入る寸前に定式幕の縁から取った写真でございます。昨日おそわったパノラマ撮影をさっそく駆使してみました。
客席2階正面の立派な屏風がおいてあるところがお大尽席でございます。お江戸風に客席の前方は平土間ですが、枡が切ってあるわけじゃなくて1席づつ座椅子がおいてあります。
花道に提灯…今年は金丸座には行けませんでしたが、芝居小屋入るだけでワクワク。
大提灯が見えなかったので、2階席の後ろの角からも1枚撮ってみました。梅席も面白そうですね。
○平成中村座 陽春大歌舞伎
十八世中村勘三郎を偲んで
平成27年4月1日(水)~5月3日(日・祝) *虫六観劇日は26日
【昼の部】
一、双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき) 角力場
濡髪長五郎 坂東 彌十郎
藤屋吾妻 坂東 新 悟
山崎屋与五郎/放駒長吉 中村 獅 童
二、歌舞伎十八番の内 勧進帳(かんじんちょう)
武蔵坊弁慶 中村 橋之助
源義経 中村 七之助
亀井六郎 中村 国 生
片岡八郎 中村 宗 生
駿河次郎 中村 鶴 松
常陸坊海尊 片岡 亀 蔵
富樫左衛門 中村 勘九郎
三、新皿屋舗月雨暈 魚屋宗五郎(さかなやそうごろう)
魚屋宗五郎 中村 勘九郎
女房おはま 中村 七之助
召使おなぎ 坂東 新 悟(4月1日~16日)
中村 児太郎(4月18日~5月3日)
茶屋娘おしげ 中村 児太郎(4月1日~16日)
坂東 新 悟(4月18日~5月3日)
鳶吉五郎 中村 国 生
太兵衛 片岡 亀 蔵
磯部主計之助 中村 獅 童
浦戸十左衛門 坂東 彌十郎
「舞台裏」…虫六も全く知らないわけじゃありませんが、歌舞伎の幕内は面白いことだらけでありました。それを金を取って(笑)見せようと思った勘三郎という人は、やっぱり凄い人だったなー。
というわけで、このスペシャルな体験をどこまで話して許されるのか迷いますが、ちょっいとだけレポート。
舞台の幕が開く前、幕内の役者さんたちはどんな表情をしているでしょう。
これが意外にリラックス。
「角力場」のはじめは1幕目はもう舞台組んでありますしね。脇の役者さんたちがこそこそ耳打ちしたり、肩もんだりして…。それを斜め上からのぞくような塩梅で楽しんでいると、内側から2人がかりで定式幕が引かれて、スイッチオン。例の相撲観戦の場面に突入です。
勝負が決まって相撲小屋からお客が出てくるところなどは、おんなじ役者さんが羽織を着たり脱いだして何回も出てきて、数を増幅させて見せる工夫に感心。平場で見てるときでも2回までは気がついていたんですが…(笑)
で、もって彌十郎さんの濡髪長五郎は上からみてもデカかった!
ちょうど客席にお相撲さんが来ていて、目が合った獅童さん(放駒長吉です)がアドリブで吹き出して、そういうのも小屋全体の空気を暖めている感じが伝わって面白かったな。
幕が降りたら、獅童さんが桜席に向かって手を振ってくれました。他の役者さんたちも会釈して舞台をはなれていきました。
桜席は舞台照明と近距離なので、とにかく暑い。
役者さんってこんなに暑いところでお芝居しているんですね。幕が降りて、舞台転換のためバックヤードが開いたら、外の空気が入ってきたら気持ちいいのなんの。…とはいえ、大道具さんの仕事の早さに目が奪われて、休憩どころじゃないっす。
おいら達がトイレなんかにいったり、アイス最中食ったりしているあいだに、この人たちはこんなにプロい早業で舞台装置を作っていたのだー。目の前に(というか目の高さに)、舞台装置が組み上がっていくの。けっこうな数のスタッフさん(女性もいましたぞ!)がきびきび動いて無駄が無い。興奮しますでしょ、これ。
で、次は「勧進帳」ですが。これは、お芝居も完成度高いけど、演奏曲としても完成度が高い演目…。誰がでるのかー!?というのが普段は気になるところ(この日は六枚六挺五人囃子)ですが、今日は違います。
だってさ。地方さんたち、舞台が始まる前幕内で何をしているか…答えは…着替えです。
あら、恥ずかし。
といっても裸で出てくるわけじゃございません。
地方さんもお囃子も黒御簾で演奏する時は着流しですが、舞台で演奏する時は裃に袴を着用しますね。お囃子の皆さんはつま先までぐるっと隠れる長袴を履くわけですが、それを舞台の上で着ているのです。たしかにこういうの着て楽屋から裾を引きずって歩いてくるのは大変ですし、舞台の上が着替えるのにいちばん適当な広さがあるのかもね。お弟子さんやお互いさまに手を貸し合って支度して、ここでもなんだかリラックスムード。びっくりしたのは、長唄の皆さんの袴は…○○○○だったこと!知らんかったー!知らないことが多すぎるー!
着替えを終えた地方さんがひな壇に決まって、楽器の支度も整えてスタンバイOKとなります。
橋之助さんの弁慶、大熱演でした。(←演技の感想これだけかいっ!)
…だって、男前の勘九郎の富樫は頭のてっぺんしか拝めなかったんだよぅ。
最後に幕外で弁慶が花道で六方を踏みますが、勘九郎さんのご意向で、私たちも定式幕の間からのぞいてみていいことになりました。座長サイコー!
松葉目の舞台から世話物に変わって「魚屋宗五郎」。
「播州皿屋敷」の外伝で、家宝の皿を割った咎で井戸に投げ込まれて殺されたお菊さん(幽霊になって有名な)のお兄さんが主人公です。本作ではお菊さんの名前が、こちらではお蔦さんになっていますがネ。
このお兄さんが実は酒乱で、根はまじめなもんだから、酒でいろいろ失敗するのを反省して禁酒していたんですが、妹が不条理な死に方をしたことで禁酒の誓いを破って酒を飲んでしまい、その酩酊の過程を見せるのが芝居のみどころ。勧進帳も弁慶が酒を美味そうに飲んで酔加減で延年の舞を踊るので、ちょっと似てますかね。
宗五郎といえば、やっぱり勘三郎…、そして三津五郎。勘九郎さんの思い入れも強いのだろうと伝わるものがありますね。世話女房のおはまが七之助さんで、これがちょっと疲れた色気があってよろし。
本当は小山三さんが出るはずの舞台でしたが…、きっと小屋の上の方で見ていることでしょう。
それから、今回名題昇進のいてうさんがいい味だしてました!以前から巧いなーとは思っていましたが、小奴三吉、粋な軽さといじられ上手な三枚目を上手に演じていて印象に残りました。これから中村座の脇を支える大事な柱になっていくでしょうね。
幕がしまっている間は、ちょっと素の表情をのぞかせてくれますが、それがいつの間にか役が入って(あ、お芝居の顔になってる)と感じたタイミングで幕があきます。うわぁ、役者だなーと感動しつつ、背中から演技を見る桜席。
もうね、虫六子もはまってしまいまして、次見るときも桜席にしようと…。
(気持ちは分かるんですけど…だから、取れないんだって、ここは。なかなかね。)
さて、続きは夜の部…。今度はお芝居満喫するぞ〜。
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