2011年6月29日水曜日

三陸鉄道の駅前で杉良太郎の歌を聴いた

6月29日、ボランティアで三陸鉄道・宮古駅に復興支援イベント「がんばろう!三鉄の集い」のお手伝いに行ってきました。震災で路盤ごと流された三陸鉄道とその周辺地域の市民の皆さんに元気になって貰おうという、ちょっと大がかりなイベントです。
人気演歌歌手の1日駅長任命式、コンサート、東北ローカル民鉄のグッズ販売コーナーなどなど。某国交省からの呼びかけで、ブースは出したいけど人は出せない鉄道会社さんのお店番などがお手伝い内容。

平日だったせいか、鉄道ファンというより、地元の方々が中心です。

阿武隈急行のグッズ販売を手伝いました。
「福島」のキーホルダーとか気合い入れて売っていたら、家を流されたおじいちゃんに声を掛けられて…、家と一緒に100万のゴルフバック流されたけど、こうなるとモノに対する執着とかどうでも良くなるな…、とか。福島も大変だけど、ここらも相当大変なんだよね…、こんな人たちに鉄道グッズとか売りつけていいのか?とか、いろいろ気分は複雑でした。
それでも、「福島をよろしく」なんて言うと、「ホント気の毒で胸が締め付けられるね」といろいろと買ってくださる方もいて、全く頭が下がりました。ここも早く鉄道通って家が建って暮らしが戻るようにと祈らずにいられませんでした。
でも、炎天下、椅子も無く、1日立ちっぱなしはきつかったです、朝は5時30分に出発でしたし(´;ω;`)
(高速の入り口はその時間ですと混んでなくて良かったです)

各ローカル民鉄のゆるキャラも大人気。お子ちゃまとハイ・チーズ!
つか、とにかく暑いんですけど…。
この被り物の内側はサウナだと思うよ。鉄道員も辛いのだ〜〜。


2時過ぎから、演歌コンサート開始。集まった市民2500人(別の報道では3000人)!
遠くで瀬川瑛子さんが歌っています。

山本譲二さんはMCが得意そうだった。キミマロか!と遠くのブースで突っ込み入ってましたよ。仕込みかどうか分かりませんが、宮古市でただ一人のファンクラブ会員の若い女性を引っ張り出して何かやってました。そして、この人には決め歌があったのね、「みちのく一人旅」。「震災以来、何度も心を込めてこの歌を歌ってきました。でもまだ上手く歌えたことがありません」と。(あ、歌手がそんなこと歌う前から言うの、どおなの?)
でも、盛り上がってましたよ。

そして、伍代夏子さん。2500人越しにもお色気ありました。
トリは杉さまこと杉良太郎さん。もちろん「すきま風」歌ってました。(合唱にはならなかったけども)
港町にはやっぱり演歌なんだなぁーと妙に納得しました。

コンサートの〆は杉さん伍代さんご夫妻のデュエットでした。

ラストステージは出演者と民鉄のキャラクター一同が再登場。市長さんがお礼のご挨拶してお開きでした。
最後の最後に杉さんに「Y君、まだ話したりないことある?」と水を向けられたMC好きのYさん「いえ、さっき休憩の時にテレビを見ていたんですが…、菅首相が刺されました」
(えっ?会場内、水を打ったようにし〜〜〜〜〜〜ん)
「蚊に…」
(げろげろ、冗談か〜!?)
会場内から「笑えねー」のひそひそ声…。 
(あのー、ここで放つ冗談じゃないですから、それ…)

いや〜、それにしてもいっぱい集まって良かった。

帰り道、沿岸の方の道を通って帰りました。
宮古駅から2丁下ると、そこから停電…信号がついていませんでした。
がらんと更地になっているか、瓦礫が山になっているか、傾いた家に赤いスプレーで「解体可」の文字。まだ、どこから手を出してよいか…という風にみえました。

山田、釜石、大船渡、陸前高田…と車で走って帰りました。

地域差は多少ありますが、行けども行けども町が壊れている。
気持ちだけで乗り切れるような次元の災害でないと、本当に痛感しました。
薄暮に追われながら高速道路に乗りました。

2011年6月27日月曜日

梅田さんと再会!

東京二日目は、紙芝居師の梅田さんと再会。
震災の時、東京方面の様々な方に心配していただきまして、本当に有り難かったんですが、梅田さんも何度か電話や手紙やおせんべいの差し入れなどをくださいまして…。
直接会いたいなぁと思いまして、お尋ねしました。
私は大丈夫ですが、梅田さんもお元気で何よりでした!

ま、具体的に用件があったわけではないんですが…。
梅田さんを出汁に(?)、大衆紙芝居ネットワークの関東メンバーを呼び出しまして、ちょっとしたファンクラブのような集まりに。
なのに、お昼ご馳走になってしまいまして、お土産まで貰っちゃって、本当にいつまでも若造ですみません。

福島県の双葉地方から、結局東京へ転居したAちゃんとも再会できて、ちょっと話が出来て良かったです。複雑な胸のうち、聴かせてもらってストンと落ちるものがありました。いろいろ単純にはいかないけど、前向きに生きようね。

梅田さん、AちゃんとKりんを(負担にならない程度にいいので…(^-^;)よろしくお願いします。


浅草寺にお礼参り

新橋のお芝居を通しで観てしまったので、この日は東京で一泊。
いつもは銀子さんちに居候ですが、銀子さんの会社が独立して子会社化するとかなんとかで、出張続きで超多忙ということで、今回は寄らずにホテル泊です。
いやはや、遊んでてすまんのう。
ホテルは浅草にしました。
なぜなら、震災無ければ虫六子と春休みに浅草寺さんお礼参りするはずだったのが、のびのびになっているのが気になっていたから。
今回、虫六子は来れませんでしたが、とりあえず2人分お礼しました。

お隣の浅草神社さんにもお参りしました。

こちらの狛犬さんは猫背です。犬なのに。

御用達の仲店「助六」さんに寄ったら、まだ早かったので、これから店開きするところでした。でも、開いたので、ボロボロになっていた赤フクロウのストラップ買い換えました。
「そんなになるまで使って貰えると嬉しいですね」と…。(;´д`)
も一つ新作見つけたんですが、楽しみは次回にとっておきました。

あ、そういえばスカイツリーを撮り忘れた!!!!


眼福!仁左衛門と千之介の「連獅子」_黒い虫六復活

お久しぶりです。黒い虫六がこっそり帰って来ました。
このパワースポットに。
つか、日曜日なのに銀座は歩行者天国やってませんね。お店も暗いので休みかと思ったら節電でした。気のせいか人の数も足りないような…?まだ朝10時で早いのかな?

何ヶ月経ったんでしょう…歌舞伎座もすっかり無くなってました。
そういえば、3.11震災の時の帰宅難民問題など受けてでしょうか、松竹は「新歌舞伎座」を災害時には3000人収容できる一時避難所とし、防災施設の機能を備えることにしたそうですね。早くできるといいですね。

盗撮おやじではないのですが、フェンスの下からカメラを入れて撮っちゃいました。地下工事中なのか基礎工事中なのか、まだ地面に突起物はないです。

うひょー。松竹ビルの看板が「シネマ歌舞伎・女殺油地獄」ですよ〜。
あの看板欲しい〜(。・w・。 ) 置くところはありませんが…。

で、黒い虫六がこっそりやってきましたのは、ここです。
新橋演舞場…。
お、ここはいつも通り人でいっぱいですね。ある意味安心しました。

本日のお目当ては、これ。仁左衛門丈と孫・千之介君の「連獅子」!

………( ̄◆ ̄*)

歌舞伎友の会のお知らせ貰ったときに、ちょうど新幹線が再開しまして、発作的に注文しちゃいました。行けるかどうか分からなかったので、とりあえず最後の日曜日ってことで、なんと千穐楽。考えてみれば、歌舞伎友の会さんよくぞ回してくれました!感謝でございます。
虫六、恥ずかしながらまたここへやってきてしまいました!(←って、横井庄一さんか!…つか、横井さんって言っても学生さんには通じないし (;´д`) …日本の「戦後」は「震災後」にシフトチェンジなんですかね。)

【昼の部】
「頼朝の死」
市川染五郎 / 片岡孝太郎 / 片岡愛之助 / 中村歌昇 / 中村時蔵

「梶原平三誉石切」 鶴ヶ岡八幡社頭の場 
中村吉右衛門 / 中村芝雀 / 中村錦之助 / 中村歌六 / 市川段四郎

「連獅子」
片岡仁左衛門 / 片岡千之助

【夜の部】
「吹雪峠」
市川染五郎 / 片岡愛之助 / 片岡孝太郎

「夏祭浪花鑑」 住吉鳥居前 難波三婦内 長町裏
中村吉右衛門 / 中村芝雀 / 中村福助 / 松本金太郎 / 中村歌六 / 市川段四郎 / 片岡仁左衛門

「色彩間苅豆」 かさね
中村時蔵 / 市川染五郎


せっかくなので、昼夜ぶっ通しの1日でした。
ただ、自分が好きだったものが変わらずにある安心と有り難さでこの空気に浸る至福だけを心のエネルギーとしていただいて来たというのがまず大きかったのです。
特に!やはり仁左衛門丈と千之介君の「連獅子」は見る価値ありすぎでした。
「獅子もの」は長唄も踊りも面白いので大好きで、いろいろと見るようにしていますが、今回「獅子」って霊獣だったんだと心の底から納得しました。
仁左衛門丈の親獅子は花道の出から疑問の余地無く美しく神々しいのです。人のものでないオーラです。そして、千之介丈の子獅子の動きの機敏さと必死でついていこうとする表情の無垢さ。きっと十五代目のような立派な俳優になることでしょう、この少年も!プレッシャーはあるでしょうが、松島屋の芸をしっかりと伝えて行って下さい!
というか、この舞台、自分の目で観ることが出来た幸運を感謝しました。

それにしても、千之介君が脂がのりきる頃合いになるまで、あと30年はかかるなぁ。
私はあと30年、そこらにいらっしゃるおばあさまたちのように元気なまま歳を重ねることが出来るのかな〜?などと、いままで考えたことのない感慨に襲われたのでした。

他の演目もいろいろ発見がありました。
けっこう面白い出し物が揃っていましたね。吉右衛門さんの芝居の良さも、今回じわっと分かりました。「梶原平三誉石切」など、何が面白いのか?と思っていたのも、吉右衛門丈の役で懐の深い人物像が見えて、こういうのを肚の演技っていうんだなと実感。
そう思ったら、「夏祭り」もかなり面白かった。特に段四郎丈の三河屋義平次は絶品。ほんと、段四郎丈うまいと思ったのは初めてだったりして…(すみません)。でも、あれをみたら、笹野高史さんもまだ伸びシロありますね!
いろんな役者で同じ演目を楽しめるのが歌舞伎の面白いところですね。

ところで、最後に時蔵丈と染五郎丈の「色彩間苅豆 かさね」がトリだったのですが。これ、虫六的に滂沱の涙でした。
時蔵丈はお三輪などがとても似合う可憐な印象の女形ですけど、前半はそんな可憐な綺麗な時蔵丈の腰元・かさねが大好きな与右衛門とウフウフと相思相愛という感じで踊っているんですけど、後半になると悪いものが憑いて顔はお岩さんのようになり、いざりながら苦しく踊るのです。恋人だった与右衛門(←こいつはもともと色悪です)も手の平を返したようにかさねを疎んで殺そうとします。これが、なんだか、かさねの姿とフクシマが重なってしまったのですよ。あの会場でそんなことを考えながら見ていた人は、私ひとりかと思いますが、(なのでただの考えすぎだと百も承知ですが)、かさねの身の上が痛々しく憐れに思えて涙が止まらなくなってしまったのでした。なんとも。

なにはともあれ、またお芝居を観る機会を与えていただき、歌舞伎の神様ありがとうございました。(それから、寛大な家族にも…てか。)


久しぶりで新幹線に乗りました

震災以来はじめて新幹線に乗りました。

いまJR東日本の新幹線とJR貨物の車両には、こんなステッカーが貼ってあります。

反対側にはこんなのも。…つなげよう日本。
震災ですっかり忘れてましたが、3月12日の予定だった青森-鹿児島間の新幹線直結も、4月29日に達成されていたんですよね。
でも、このステッカーって東日本だけみたいですけどね…。(いや、西の方は見たわけでないので…。貼ってあったらごめんない)

まだ臨時ダイヤでノロノロ運転でしたが、1万円チケットの発売などの影響か、虫六のシートのまわりは親子連れでなんだか凄い賑わいでした。「週末避難」ってやつかなぁ?…とか想像しましたが、凄く楽しそうに盛り上がっていたので、考え過ぎかもしれません。
本当は窓際希望だったけど、混んでいて三列の通路側…。
ま、いいか。

大宮だったか、宇都宮だったかで、E5系はやぶさ号に遭遇したときは子供らの興奮がヒートアップしました。なかなか華のある車両でしたね、やはり。
でも、通路側だったので、写真も撮れませんでした。
ま、いいか。





2011年6月25日土曜日

福島市に行ってきました

仕事の関係でお世話になっているおじさまたちと、福島のローカル民鉄を応援するツアーに参加しました。

まずは、東北本線で槻木駅までいって阿武隈急行に乗り換え。
県南の方もお米の作付けしてますね…。この緑の水田地帯は本当に美しい風景です。もちろん福島まで続きます。広大な広大な水田地帯です。
今年のお米がどういう数値で出るのか分かりませんが、この先30年、これらの土地が風評と闘っていかなればならないのかと考えると、本当に滅入りました。
原発は、本当にとんでもないことをしてくれたんです。

阿武隈急行の車両庫に入れてもらいました。役得です。

福島駅に着きました。ちょっとレトロチックな、雰囲気が昭和な駅です。
子供たち、放射線量が高いので夏でも長袖にマスク…とマスコミは報じてましたが、
半袖に短パン、素足露出でした。
福島市、暑いモンな、耐えられないよ…(;ω;)でも、我慢できるならカバーした方がいいぞ。線量まだ低くないから。

福島交通の事務所窓から見える景色。
こちらにも特製スタンプをお贈りしました。

またも車両庫を見せてもらいました。
福島交通の電車は、東急で走っていた7000系です。

都会の通勤電車って感じのが、町並みぎりぎりを通行します。
そして、家々ごとに「マイ踏切」が…。

到着したのは飯坂温泉。立派な温泉街だなぁ。
阿武隈急行と福島交通乗り放題で温泉入浴券とセットで1500円のチケットは、お得ですよ。

しかし、原発の影響ですっかり客足が遠のいて、この温泉街も深刻な状況なのです。
福島市内では線量が少ないとは言っていましたが、遠方からくる観光客にはその差は意味ないのかも知れないです。近場の人で行って支えないと…ということなのか。

とはいえ、この観光客激減の痛手は福島県全体を覆っています。毎年、修学旅行で賑わう会津地方など、県外の学校がほとんどコース替えをしてしまい、危機的な状況に輪をかけているそうです。

日帰り温泉をいただいて、旅館のロビーをうろついていたら、南相馬市からの広報物が張ってある掲示板が!この旅館は南相馬市からの避難所にもなっているようでした。

save FUKUSHIMA!


2011年6月23日木曜日

お三味線の譜面を自炊してみた

iPadを買ったのは、いつでも放射線量やフクシマの状勢やメールをチェックするのに、携帯ではもどかしいし、職場のパソコンに足がつかない方がいいなぁと思ったからですが、せっかくなので便利に使えた方がいいと、電子本なども買ってみようと電子書籍やも漁ってみたんですが、ダメですね。
いまのところ、虫六が今読みたい本はなかなか見当たらない。つか、古典芸能とかマイナー過ぎてマーケット的に問題外なのか…(||li`ω゚∞) 

100円で紙の書籍を断裁してスキャンしてPDFデータにおこしてくれ、かつ、書籍はユーズド市場に出回らないように廃棄してくれる素晴らしいサービスもあるらしい。二束三文で古本に出すくらいなら、これか!!と思いましたが、発注しても納品はだいぶ先まで待たされるらしいので、とりあえず緊急性のない本を段ボールに集めてトライしてみるか…。

とはいえ、300〜400ページもある単行本を自分で自炊するのも、根性がいるなぁ。それくらいなら、どんどん紙のまま読んだ方がいいぞ…。

というわけで、「そうだ!お三味線の譜面を自炊すればいいのだ」と思いついてしまいました( ̄ー+ ̄)!偉いぞ、俺!

やり方簡単。(←最近コレばっか)
1)譜面をスキャナーで読みとって、PDFデータに保存。ページ数が多くないので比較的楽ちん。
2)ドロップボックスに放り込んでおく。
3)iPadを起動してダウンロード。
  (手始めに練習中の「越後獅子」と近々聴く予定の「連獅子」を自炊してみました。)

4)とりあえず、i文庫HDの本棚に収納しておく。

5)ipodアプリで、聞きたい曲(練習中の曲とか)をバックグラウンドで再生しながら…

6)電子譜面をi文庫HDアプリで読む。

快適だぞ!これ。

イヤホン使えば、電車の中でも練習できるし。
譜面を読むアプリは、PDFが読めれば何でも大丈夫かと…。
他の譜面も自炊しておこうっと!!

注)書籍を自力で電子書籍化することを「自炊」というらしいです。
断裁機と両面読み取りフィーダー付きのスキャナーがあれば、単行本の自炊も夢ではない、らしい。でも、断裁にはちょっと勇気が要りますねー(;´Д`A ```

2011年6月22日水曜日

かたつむりホイホイ

虫六ガーデンも今が成長の季節(?)
毎日葉っぱが伸びてきて、夏に向かっているこの感じ、好きですね。

でも、葉っぱが茂ってくると、それを好物にする虫も発生して悩みの種ですよ。
うちでもせっかくついた葉っぱが翌日には食いしん坊のカタツムリに食われて大きな穴が空いていたり、びっしりアブラムシで覆われていたりしてガッカリですわ…。

そんな話をしていたら、「緑の指を持つ工学博士」(←虫六、勝手に命名)こと、K先生が「バナナの皮作戦」を教えてくれました。

やり方は簡単。
「バナナの皮を置いておくと、カタツムリが集まってくるので、それをビニール袋に入れて、殺虫剤でも×××…」というもの。

さっそく夜に仕掛けて、朝見たら…。
いなかったんですけど… ( ̄◆ ̄;)
水やりしたらわらわら集まってきました…(゚∇゚|||)うひょ〜!甘い匂いにつられてきたのか、おまいら〜!!!

本日、数匹捕獲。
そのまま燃えるゴミで火あぶりか、ガス室送りか迷いましたが、とりあえず×××。
朝から殺生して申し訳ないが、カタツムリよ、地獄で会おう!

P.S.
そういえば、みうらじゅんさんが「タモリ倶楽部」の地獄特集の解説で、八大地獄×十六の小地獄と諸々あわせて合せば百三十六の地獄があるから、死んでも絶対会えない!とか言ってましたね。あの番組は面白かったです。(蛇足)

2011年6月19日日曜日

震災から101日

震災から101日が立ちました。
もう、随分前から心境的には「線量0.03µSv/h増を受け入れつつ暮らす」という割り切りをして過ごしていて、そんな日記を書こうと思っていたんですが、なんだかまだ言葉がつなげずに今日に至ってしまいました。


…いえ、本当に差し障りのあることばかりが頭の中をめぐるので、ブログなんかにゃ書けないんですが。
こうしてライフラインが戻って、一応の暮らしが戻って来ると、S市に住む自分は家族も家も仕事も大事な物は失っていないわけで、そんな被災者でもないものが狼狽えていてはいけないと思ってしまうのですよ。

もちろん原発は収束していないし、測定ポイントで線量の値も違ってくるということもあるわけですが、それでもS市あたりは、田村先生のモニタリング東北大のモニタリングを見る限りにおいては、大気に混じって流れてきた放射性物質はとりあえず残っていないようだし、雨が降っても線量が上がることはないので、震災直後の爆発で流れてきたセシウムが土壌に残留したものが0.03µSv/h程度の線量を上げているという理解なのですが、0.08µSv/hという数値は他の都道府県に比べれば低いということではないけれど、福島のことを考えれば大騒ぎする量じゃない…と思え、とりあえず福島原発の成り行きを警戒しつつ、有事の場合に備えて今日の風向きとドイツ気象局の放射線拡散シミュレーションを確認し、食物からの内部被曝に用心して(「全国放射能データ」をまとめて公開しているサイトなどを参照しながら)、状況を受け入れつつ暮らそうと決めたわけです。

だって、日本人はもう世界に対して加害者なんだから、震災前にはもう戻れないんだから。

とは言いつつ、新聞やツイッターやチェックブログやテレビニュースや…、寝る時間も読書時間も削って、彷徨いている情報収集作業で入ってくる様々なレベルの情報・ご意見に、いちいち動揺し、逡巡しながら、ときに怒りに打ち震えながら、いちど覚悟したはずの心構えが揺らぎに、そんなこと思っちゃいけないのか?と考え直しながら、今日もびくびく、何が出来るわけでもなく暮らしていたりします。気仙沼で港を再開したり、石巻で工場を再開したりしている人たち、本当に頭が下がります。

なんだかカオスです。

……

福島心配。
人の流失が止められないし、このままでは戻って来れないよ。
しかも、たぶん県の主導で農家が作付けをはじめているので、一部の人たちから「加害者」とか「殺人者」とか言われています。県がちゃんと状況を把握して、今年は無理に栽培しない(どうせ売れないのだから)で、つまり土地を耕さずに、汚染された地面を除染することを考えて欲しかった。今からでも!
でも、何もせずに居れなくて、種をまいてしまう農家の気持ちも分かるんだ。汚染水が大量放出されても、大好きな海に漕ぎ出したい、漁の再開に一縷の希望を持っていたいという漁師さんの気持ちだって想像できる。
他の土地からそれを言う人は、それを口にしないという選択肢があるけれど、リテラシーがない状況で作物を作る福島の生産者は、売れない作物を結局自分たちで食べることになるだろうと思う。そのことが本当に安全なのか、国や県は保証できるのだろうか。賠償金の計算よりも、まず県民の安全を優先してほしい。

いま米を作ったらもう30年(ってことはセシウムの半減期を言っているんだと思うけど)は福島の米が食えなくなると言う人がいるけれど、その意見にはどんな根拠があるのだろう。今年作って、やっぱりダメだなということになったとして、来年客土しても、もう遅いってことなのかな?つぶやいていないで、その根拠を明らかにして国会議員とか県議会とかに意見書出して欲しいよ。
土壌汚染学の専門家を県の農政指導に加えるべきでは?!行政は手を打っているのかな。

三春在住の玄侑宗久さんが「緊急動議」を公開しています。
福島県人の命だけが軽く扱われていいということがあってはいけないと思います。
福島を汚染の土地としてだけ見ずに、ここに住んでいた人、残っている人たちの状況を汲んで欲しいです。
相馬野馬追いは、日程も変更して1/5の規模でやることになったそうです。
1/5。
それが今、あの地域で出せる最大限の力なんだと思います。

ともかくも、S市では概ね普通に暮らしています。
どうぞ福島の人たちに心を寄せてください。




2011年6月18日土曜日

テレビで石川さゆりのタンカバイを聞いた

1人で晩ご飯だったので、何げにテレビを付けたら、石川さゆりが出ていたので見ていたら、急にバナナの叩き売りをはじめたのでビックリした。

石川さんは近年、日本の芸能を勉強していて、双葉百合子先生から浪曲を、三橋三智也先生から民謡を…と、いろいろ挑戦しているそうで、昨年あたりから積極的に舞台に取り入れているのだそうです。
バナナの叩き売りといえば、北園忠治さんのバナちゃん節(←本物を聞いたことがないのですが)ということになりそうですが、雑芸団の若林さんのと同じ節回しだったのできっと北園さんに教わったんだな…。そういえば、そんな話をzatugeiさんに聞いたことがあるような…。むにゃむにゃ。

バナナの刺繍付きのオリジナル着物と前髪下ろした(都はるみ風)髪型で、気合い入っていました。いわゆる啖呵売のアクというか迫力とは違っていましたが、間とか節とか巧みな人だし、明るくてなかなか面白かった。他にも瞽女歌なども勉強しているそうです。
面白い人だな、石川さゆりって。
今度、リサイタルとか見るチャンスがあったら行ってみようと思いました。

番組は、
NHK・BSプレミアム 「武田鉄矢のショータイム 『石川さゆり』」
6月18日(土)午後8:30~9:57
(再放送は、木曜日の午後4:00~5:28)



2011年6月17日金曜日

東日本大震災霊鎮め“OCT/PASS”公演

“OCT/PASS”のかたくらちゃんからご案内をいただいた。
石川瞬さんが震災後、いよいよ打っていくらしい。
入場無料!チケットなしの野外公演とのこと。これは注目かも。
うむ、やっぱり宮澤賢治なんですね…。



○人や銀河や修羅や海胆は
TheatreGroup“OCT/PASS”vol.33

入場無料(投げ銭歓迎!)
野外公演(雨天決行)

・大河原公演
 2011年7月9日〜10日 えずこホール

・仙台公演
 2011年7月16日〜18日 錦町公演

・仙台特別公演
 2011年7月23日 瀧澤寺

・秋保公演
 2011年7月24日 ほうねん座民族芸能センター
 「芸能文化でつながるチャリティーパフォーマンスイベントin秋保」参加

・古川公演
 2011年7月30日 荒雄公園(吉野作造記念館前)


2011年6月16日木曜日

浅草・自粛まつり

いつもお世話になっている浅草雑芸団のzatugeiさんから今年の「日本の大道芸探訪プロジェクト」のお知らせがきました。

その名も『自粛まつり』!

くってるなぁ…。と感心している場合ではなく、大道芸を志すメンバーのみなさんの、未曾有羽の大震災やフクシマ原発問題、その影響に対しての気持ちの葛藤をかたちにすると、今回のイベントになったということのようです。



○「日本の大道芸探訪プロジェクト・自粛まつり」

公演日:2011年7月2日(土)
出 演:浅草雑芸団
時 間:19:00開演(開場18:30)
会 場:浅草木馬亭 (TEL 03-3844-6293)
木戸銭:1500円(前売・予約1300円)*お土産付き
主 催:坂野比呂志大道芸塾(浅草雑芸団)

問い合わせ&予約:Tel&Fax03-3388-4348(カミジマ)
  *こちらは留守番電話での応答となりますのでご了承くださいませ。

…要予約のようですね。
雑芸団のみなさんに会いたいなあ。

2011年6月15日水曜日

昨日おきた不思議なこと

さかのぼれば一昨日の話ですが、地震で棚板が全部おちて大破した本箱があり、14日の廃品回収で持って行ってもらうように申し込んだので、13日の夜中にゴミ置き場に運んだのでした。
(ホントは朝に出さねばなりませんが、家人Tが早出の日だったので、夜のうちに…)

で、この本棚、背が高くて廃品回収の規定サイズ2メートルをちょっとばっかしオーバー。
でもトラックに置いていかれると拙いなぁということで、途中からのこぎりでハラを切って二分割して運び出しました。それと、震災以後異音がしていた電子レンジもだしました。

で、朝、様子を見に行ったら…なんと!

出したはずの本棚が無くなっているではあーりませんか?!
電子レンジ(ピンクの↓)は他の住民の方が出した粗大ゴミといっしょに置いてあるのに…。
なぜのこぎりでぶった切られて、棚板も止めビス差し口も壊れている、あの本棚を、誰が何の目的で持ち出したのか?

不思議なり…。

あ、これは昨日みかけた珍しい電車。
ディーゼルのイーストi。JR東日本の検測車です。
ちょっと可愛い。

2011年6月7日火曜日

ipad2からログイン

ヒューストン、ヒューストン、こちら虫六。

ブログをiPadから更新しようと思ったら、html画面からしか更新できない模様で、なんだかめんどいです。

もっとサクサク動かしたいところ…しかし、せっかくのタブレット!
キーボードを別買いするのは悔しいですよね。

カーソルはどうすれば戻るんだ?とか、写真はどう取り込むのとか、疑問山積。
しょうがないから、やっぱりマニュアル本買うしかないか…トホ。

新兵器導入

なぜ、ウチのインターネット環境を無線にしなければならなかったか…。

その答えは、コレ。
1世代目をグッと我慢して、ついに手に入れてしまいました…( ̄ー+ ̄)

つわけで、忙しいんで!!!

2011年6月5日日曜日

ネット環境改造

さる計画のために、我が家のインターネットの環境をワイヤレスにすることになりました。
昨晩、さっそくいままで使っていた有線LANのルータと交換作業…。

ところが!
これがなかなかうまくいかない。
マニュアル通りに設定しているんだけど、どうも繋がらないのだね…。家人Tも参戦して、パソコン2台使ってあーでもない、こーでもない。((・(ェ)・;))
痺れをきらして、とりあえずストレートのイーサ—ケーブルでは繋がることを確認して(とほほ…意味なし)、疲れたので残りは明日(!)とあきらめて寝てしまいました。
_ノフ○

で、今朝早く「さて続きをやるか…」とパソコンを繋いだら、なんと!無線LANで通信できちゃいました。…どうなってるんだか ┐(´(エ)`)┌

夜中に小人がやってくれたのか?

ま、とにかく我が家のネット環境がワイヤレスに大変換。
通信速度も早くなって、ブラウザの読み取りもさくさくじゃ〜あ。快適!

ちゅうわけで、なぜウチのルータをワイヤレスにしなければならなかったか…。その答えは、後ほど。フフフのフ。(黒い虫六)

2011年6月1日水曜日

5月に読んだ本、4月も

5月の読書メーター
読んだ本の数:10冊
読んだページ数:1264ページ

放射能で首都圏消滅―誰も知らない震災対策放射能で首都圏消滅―誰も知らない震災対策

2006年に上申された本だが、今回の福島第一原発の事故をまんま予見したような内容。しかもイラスト付きで一般向けだ。本当にこんなことまでシミュレーションされていたかと無知を猛省。とはいえ、本書の想定は東海地震でM8で浜岡原発…、実際にあったのはM9+津波で福島原発!オーバーラップするけど予見ではない。浜岡は現在停止中だが東海地震の可能性は以前としてあると思えばこの内容は過去形じゃないし、「余談を許さない」福島の状況のためにも必要な情報もあり。読んでおいて損はないと思う。ただ事故後に読んでいる自分が恨めしい。
読了日:05月31日 著者:古長谷 稔,食品と暮らしの安全基金

「演劇界」は毎月定期購読ですがあえて5月号だけチョイスしたのは、国立劇場や新橋演舞場など震災の影響で公演を中止したり休演したりという異常事態があったのに、それに触れているのは犬丸治氏の劇評に数行と巻末「資料」の公演記録だけ…という編集になんだか違和感があったから。仁左衛門丈や玉三郎丈のように、すぐにチャリティーイベントを立ち上げた役者さんもいたので、歌舞伎界とて不感症ではなかったはずだが雑誌的には全く無視。この事態に危機感持って特集組む演劇雑誌がある一方で、歌舞伎界やそのファンはどうとらえてるんだろうな?
読了日:05月20日 著者:

風しもの村 チェルノブイリ・スケッチ―貝原浩画文集

いま、自分の精神的な状況の中で、この絵本を読むのはきついような気がしましたが…、読んでみて感じたことは、人間は逞しいものなんだなということ。そして、その逞しさは気高い。強く生きることを自分で選択して行かなければと。
読了日:05月20日 著者:貝原 浩

本当は俳句の人が大震災から12日間の「やむにやまれぬ思い」を短歌に。心を寄せるということはこういうことなんだと思いました。1000年前の貞観大地震の記憶も歌が残した。そう考えると、詩歌は深いなと思う。
読了日:05月18日 著者:長谷川 櫂

演劇人としての野田秀樹の態度はとても納得できるもの。仙台をはじめとした被災地の演劇人の寄稿は、演劇云々というよりも、震災の経験が人としてむき身になった印象。やっぱり温度差があると思う。組織を組んで演劇で被災地支援を…ということも大事なのかも知れないだろうし、そういう思いに捕らわれる気持ちもよく分かる。しかし、それとは別の次元で震災を経験した表現者として、時間が掛かってもいいのでお芝居で発信して欲しい。その作品に注目したい。
読了日:05月18日 著者:

へうげもの(12) (モーニングKC)

秀吉の臨終に、武将ども総出演の寸劇「瓜畑あそび」が泣ける〜。
読了日:05月16日 著者:山田 芳裕




かわいい系のデフォルメ絵でこれだけの表現力はソートーの力量と良い意味で野心を感じます。参勤交代という道程になんだかいろんなことがあったんだろうな、江戸時代は…というのも面白い目のつけどころ。惜しいなーと思うのは、登場人物のキャラ作りばかりが大事にされて、物語自体のダイナミズムがないというか、まだ面白みが伝わってこないというか…。
読了日:05月15日 著者:オノ・ナツメ


もう安心していいよ、という言葉をまってる。 もう頑張っていいよ、という時をまってる。
読了日:05月10日 著者:デヴィッド カリ,セルジュ ブロック




平易な文体による解説は理系脳でない自分でも理解できた。プルトニウムを無理矢理燃やすプルサーマル開発は、愚の悪循環しか生み出さず、世界はすでに手のつけようがない死の灰をため込んでいる現実。原発をまず停止してサイクルを断ち切らなければもっと事態は悪い方向にすすんでしまう。すでに事故による汚染がはじまってしまった福島では、どうすればいいのよ?で別次元ですが(!)、とりあえず、原発がカネと政治のおもちゃである以上、こんな危険なものはやめて、化石燃料の有効活用と節電で乗りきりましょうよ。
読了日:05月08日 著者:小出 裕章


クラシック音楽で高校生やっている若者の青春小説。半ズボンに白靴下履いて育ったような自意識過剰な少年のちょっと恥ずかしいような成長が、ちょっと微笑ましい。
読了日:05月05日 著者:藤谷 治
読書メーター


…そういえば5月はじめにまとめるのを忘れていました。
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4月の読書メーター
読んだ本の数:1冊
読んだページ数:406ページ

双調平家物語〈12〉治承の巻1 (中公文庫)双調平家物語〈12〉治承の巻1 (中公文庫)

本著に関するコメントでなくて申し訳ないのですが、3.11大震災の日、自分の鞄には読みかけのこの本が入っていました。なかなか読書ができる精神状態になくて、同じページを繰り返し目で追ってしまうこともあったのですが、なんとか読み終えることが出来て良かった。震災を経験して、昨日まで使っていた言葉が力を失うような喪失感に襲われました。しかし、この本を投げ出したいとは感じなかった。人の隆盛もあれば、それを凌駕する天災もある、この世に変わらない物などない。
…清盛全盛の世、思い通りにならないのは嫡男・重盛。「俊寛」も登場!
読了日:04月13日 著者:橋本 治
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