2014年12月29日月曜日

プリンター2題

クリスマスが近づいたある日、虫六家に2台のプリンターが届きました。

ふつう要らないでしょ、同じプリンター2つは…。馬が食うわけでもあるまいし(馬はいないけど)。

これには複雑な顛末が。
夏頃から調子を崩していた我が家のインクジェットプリンターが本格的に機能不全となりまして、季節到来で(そうです、年賀状の季節です)さすがに買い換えか?!ってことで、A社さんのマーケットプレイス出店舗K社さんにポチッたのは12月の8日…商品確保のメールがきて、やれやれと思っていたら、待てど暮らせど配達がありません。
どうなってんの?とメールを出したら、10日近くたって在庫切れのお詫びメールが…
「商品の手配が物理的に不可能となってしまったため、一方的な形で恐縮ではございますが、本ご注文はキャンセルということで何卒よろしくお願い申し上げます。」
…って、どひゃー、まじかよ。

(どうなる、虫六家の年賀状?!)

果たしてどっかに在庫があるのでしょうか??と焦ってA社さんの別出店舗R社さんに在庫を見つけて発注!200円くらい高かったけど、もともと値の張る機種ではないので、ま、いいか。

ちなみに、ゲットしたプリンターは
  BROTHER A4インクジェット複合機 PRIVIO DCP-J552N-ECO

これまでプリンターはEPSON派でしたが、むやみにインク代がかかり、そしてそこいらから故障していくので、今回はコスパ重視のセレクトです。インクは4Cですが、黒は顔料で他の色インクがなくなっても単色印刷で起動してくれ、価格も1万円以下。家庭用インクジェットプリンターに写真再現の精度は求めないので、これで十分と決めました。
(中村屋の兄弟がコマーシャルしているからという分けではないですぞ!)

ところがR社さんの「発送しました」というお知らせメールにつづいて、K社さんからも「発送しました」というお知らせが届き、え、(@Д@;どうなっているの?という事態に。
キャンセルしてきたはずのK社に問い合わせするも梨の礫。で、翌日には、ハイこのとおりプリンターが2台届いてしまいました。しかも、K社分は京都の電気屋さんから「依頼分」として転送されてきたのでした。返品するのにどこに店舗があるのか?と調べたけど、このお店ただの事務所なのか、社名も販売業者名として登録されているのは「なんたら研究所」って…。
どおですか?評価も悪くなかったので…油断しました||Φ|(|゚|∀|゚|)|Φ||

で、すったもんだでK社さんからは返事来ないままで、A社さんのマーケットプレイス保証を訴えたり(*`ε´*)ノ クレジットにはしっかり2台分請求がきたり( ̄Д ̄;; 年末休みに入った頃にK社から連絡がきて集荷をまわされ返品したりでε-( ̄ヘ ̄)┌ …なんだか、まだ現在進行形のまま年越しの様相です┐(´(エ)`)┌ いやはや…。

ネット通販は商品横流し系の実態が見えないので、要注意ですね。勉強になりました。

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そして、落ち着いた分の1台をさっそくセットアップ!
機材チェックやドライバインストールしたり…ところが、これが無線LANでパソコンに繋ぐのに一苦労…。哀しいかなECOタイプをチョイスしたので、LANケーブルやUSBケーブルは付属していないため、ここはなにがなんでもエアで繋がらなくてはなりません。

うまくいかない原因は、機種についてきたセットアップ用のCDに入っていたドライバソフトが、宅のパソコンのOSバージョンをまだフォローしていないため、ネットでダウンロードしなくてはならず、そのソフトについてマニュアルがないこと。古いバージョンならインストールの途中で繋ぐ方法を「無線LAN」と選択できるのに、新しいソフトはそのステップがない。ネットであれこれ調べてみるけど、どれもWindowsのOSでも説明ばかり…、MacユーザーってBROTHERは使わないのかなー?とにかく上手く行かないのですよ〜。

結局、虫六パソコンと家人Tパソコンとルーターとプリンターの、IPアドレスだのサブネットマスクだの、ファームウェアのバージョンアップだの、ドライバの再インストールだの、なんだりかんだりやって、夜をは更け、翌日再トライで、1日半かかって無事に無線LANで繋がりました!

今回は自力だぞ!エライ、虫六!(と、自分で自分を褒めてやりたい)
はぁー、久しぶりでC言語能をつかったなー。

そんなわけで、やっと年賀状作成の下準備ができた虫六家でした。
関係者のみなさま、今年も元旦には届きませーん。あしからず。

2014年12月25日木曜日

虫六子19才の誕生日に、「大人は判ってくれない」を観る親

陛下のお誕生日は、虫六子の誕生日でもありました。
そんな日でも、YB校の授業はいつもどおりで虫六子は出かけていきました。

で、親は何をしていたかというと、映画を観に…。(すまんのう)
ちょうど、桜井薬局セントラルホールで「フランソワ・トリュフォー没後30年」ということで特集上映をやってましたの。
トリュフォー監督の映画を夢中で見てたのって、それこそ虫六子くらいの年代のときだったような…(遠い目)たぶん、思い起こすと監督が亡くなった直後の追悼特集上映の頃だったんだよね。
で、今週は「大人は判ってくれない」(1959年)と「突然炎のごとく」(1961年)をやっていましたので、2本立て(久しぶり!)で見て来ました。

けっこうストーリーとか忘れていまして、こんな話だったのか…ということもあったし、妙にディテールを覚えていたり…アントワーヌ少年が遠心力で身体が宙に浮く回転マシンに乗るところとか、ジャケットの柄とか。
「突然炎のごとく」も、ジャンヌ・モロー以外の役者さんの印象は消えかかっていましたが、大人になってみると、相手役の二人(オスカー・ウェルナー、アンリ・セール)も色気のある良い役者でありました。そして、なんちゅうか奔放な虫を身中に飼っているかのごときジャンヌ・モロー、怖いです。そして、この歪な三角関係に普遍的なものが感じられもして、学生の自分には判らなかったかも…などと。

とりあえず他にも観たい映画も沢山あったし、このお正月はどうせどこにも行かずに過ごすことになるので、5枚綴りのチケット(5000円)を購入。

家人T「よく考えたら、5枚じゃ足りないんだよな…」
虫六「え、どんだけ観るつもりですか?年末にはやらなきゃならないことも沢山あるんですけど ( ̄◆ ̄;) 大掃除とか、年賀状とか…」
家人T「休みは休まなきゃダメでしょ!私は休みますよ!」
虫六(何にもやる気なしですかー ┐(´д`)┌ 早くもストレスー) 

とりあえず、夜は虫六子10代最後の誕生日をお祝いしました。
(おー、まだ20才まで1年もあるのかー、若いのう)


2014年12月23日火曜日

杵勝会チャリティー演奏会2014

去年は(虫六子受験のため)自粛して聞きに行けなかったのですが、恒例の杵勝会の年末チャリティー演奏会を姉弟子Nさん、Oさんと聞きに行きました。(つまり、今年は自粛しませんでした…人( ̄ω ̄;))


○杵勝会 第32回歳末チャリティー長唄演奏会 

  開催日:平成26年12月21日(日)
  日時:平成26年12月21日(日) 開演時間  14時30分
  場所:有楽町朝日ホール(有楽町マリオン11階)
   【一般】5,000円/【学生】2,500円 全席自由

プログラムはこれ。


今年は勝幸恵先生と勝良先生の演奏が聴けず、とても残念だったのですが、そんな気持ちもぶっ飛ぶ大当たりの1曲は勝十郎さんの「千代の寿」でした!これ1曲で東京まで来た元を取ったと思える、一期一会の演奏でした。繊細だけどメリハリが利いていて美しい…どうやったらあのような音が。それにしてもどこまで上手いんだ、勝十郎。

また、今年、虫六的に大収穫だったのは、杵勝会の女流の方々の活躍です。やっぱり最大流派だけあって、女流チームにも実力・魅力の備わった演者がいて、層の厚さを実感しました。これまでは勝幸恵先生の演奏に圧倒されるばかりでしたが、要するに粒揃いなんですね。

女流…。開眼しました。

珍しく唄方にも興味をひかれました。とくに「勧進帳」の立てを勤められ(すげえ!)、「傾城」も唄われた勝眞規さんは個人的に大注目です。ご容姿は現代的な背高美人さんで宝塚の男役かと思えるようなハンサム度…、で、お声もいいし上手い!長唄やる人も変わったねー(って、私が言うのも何ですが…)。「傾城」で共演なすった勝あやめさんもお綺麗でした。髪型がややふっくり結わえていらっしゃたので、長唄というより小唄ぽい艶感がありました(オノナツメ「さらい屋五葉」のおたけさん似!)けど、唄は上手いのだ。リードなさった勝一佳さんがまたキリッとしてかっこいい。三味線も静子先生に、勝代さん、くに緒さんが決めてくれました。「女流、かっこいい」と素直に感じてしまったこの演目には、なにやら家元のプレゼンを感じますな(笑)。

お三味線が好きですが、唄もいいですねー。

後半は、杵勝会の屋台骨をなす演奏家がゾクゾク出演。

「蹴鞠」(唄/利光・松永忠次郎、三味線/勝正雄・上 勝十郎)は、勝正雄さんの柔らかい指使いに目が釘付け。上調子との掛け合いが美しいこと。

そして、いちばんの眼目は、もちろん勝国さんの「多摩川」。
唄が勝四郎・巳之助、三味線が勝国・勝松、と二枚二挺のこぢんまりした編成ですが、勝国さんの生音がじっくり聞けるので返ってありがたい。

先日まで自分の課題曲だった「鞍馬山」も大薩摩の名曲なのですが、「多摩川」も大薩摩から始まり、こちらはまただいぶ違った雰囲気です。山間の渓流からこんこんと流れてくる水流が勢いをまして、急流が岩に当たって白い波飛沫をあげたり、ぴちぴちと鮎が跳ね上がったり、留まることなく流れる清流の様子が目に浮かんでくるような、長く雄壮な大薩摩…。(聞き惚れて息をするのを忘れていました。)流れは、ゆったりと大きくなり市井の方におよんで、鵜飼いや晒し女の働く姿をその風景の中に取り込んでいきます。「多摩川」ってこんなにドラマチックで面白い曲だったのだ。
(会場に広がるため息)
今年この演奏を聴けたのは至福でございました。新幹線を使って来た甲斐がありました。

おおとりは、家元率いる大楽団の「英執着獅子」。居並ぶ若手!杵勝会の盤石さに圧倒されました。東成さんの美声も麗しかったです。

っていうか、勝国さんCD出してください!10枚ボックスでも買いますので!



2014年12月20日土曜日

絶品の牡蠣!ニコルで忘年会

いつもお世話になっているI田さんと、久しぶりにニコルで吞みました。

巷は、光のページェントの季節です。
S市J禅寺通りのケヤキは背が高いので、電飾が映えるなー。

ページェントのおかげで市内は大渋滞。おまけにタクシーが来なくて、I田さんを待たせてしまいました。すみませ〜〜〜〜ん。あ、もうやってましたのね。
最初の一杯は、いわて蔵ビールのドクダミハーブビール。爽やかな苦みで美味しい。

お通しは、東松島東名産 生牡蠣!
そのまま食べるのです、漁師のように!こってり身がつまっていて、旨し。

自家製の笹かまぼこです。ぷりっぷりっです。
地物の寒鱈とホタテ、自然薯のみでつくっているとか。なんにもつけずにいただきました。ピールのはあとは、今日は日本酒をぬる燗で…楽しみながら、おすすめの日本酒(悦凱陣・黄金澤…)をいろいろいただきました。

 松島産 穴子の煮凝り。旨し、旨し!ご飯が欲しい。

あ、アジフライとポテトサラダは定番なので、当然食べました。写真?うわ、もう残ってないよ〜。

究極のカキフライ。本当はもっと大きいけど、2個分のを3人用に仕上げてもらいました。それでもミルキーな牡蠣が5コくらい入っていて、存分に旨し!
なんでニコルの牡蠣はこんなに旨いんだ〜。

最後はトドメで、オリジナル牡蠣のオイル漬けをお土産に買ってきました。

冬の間にもう1回くらいは行きたいところですー。

2014年12月16日火曜日

午後のまりやーじゅ・年末特集「教授の年末 蓄音機 & SPレコード特集」だって

年末ですね、今年の紅白は中島みゆきがスコットランドからの中継で、バグパイプ楽団をバックに「麦の唄」を歌うのかな?(←何げに予言)

さて、今日のS市は雪でした。
夕方、地道な仕事中に、傍らにパソコンで「らじるらじる」のNHK(AM第1)をBGMに掛けていたら、急に七代目芳村伊十郎の「勧進帳」が流れてきました。
午後のまりやーじゅの火曜日パーソナリティの黒崎政男の『オレソング』のコーナーだったんだな、これが。

先月の染五郎の満を持しての弁慶役のことなど熱く語り出す黒崎先生…。

当然、手が止まりますわね。

そうだ、そういえば「年末のSPレコード特集にも期待しているよぅ、長唄・邦楽たっぷりよろしく!」と100万人の純邦楽愛好者に変わってメッセージ打っとかなくちゃ!と、
おもわず iPadに手が伸びて、コメントいれたら…

読まれてしまいましたよ! (*≧m≦*)

(すごーい、ラジオでコメント読まれたのって高校生以来かも…。
ちなみに、高校のときは、所ジョージさんと近田春夫さんです。 
ψ(`∇´)ψ自慢かよ!…って仕事してないって、誰か突っ込みました??)

これって、黒崎先生的に「あい、分かってるよ!」の合図かな?期待していいのかな?

そんなわけで、必聴の年末番組はこれです。
                ↓
【午後のまりやーじゅ・年末特集
「教授の年末 蓄音機 & SPレコード特集」
   12月30日(火)午後0時30分〜4時55分

*ご好評に応えてお送りする「蓄音機 & SP特集」第5弾。スタジオ内に骨董的価値のある蓄音機を設置し、さまざまなSPレコードをおかけします。ゲストはピアニストの仲道祐子さん。年末のひととき、SPの優雅で奥深い“音”をお楽しみください。(NHKのホームページより)

レアな音盤を数多く蒐集なさっている黒崎教授、何が出てくるのか今から楽しみ。蓄音機のバルールの深い音響で、幻の名盤をこの年末もたっぷり聞かせてくださいっ!!

ちなみに、同時間の29日(月)には、「なぎら健壱 年忘れ好奇心」があり、歌謡曲の原型となった大正・昭和初期の曲を発掘してきて特設コーナーで歌ったりするそうです。


*昨日アップした、祥雲閣での神田陽司先生の大崎市の公演が代演となったという情報がありましたので、混乱を避けるため、日記を取り下げました。あしからず。

2014年12月14日日曜日

宮城県民会館開館50周年記念「笑いの芸術 野村万作・萬斎 狂言公演」

いまやネーミングライツで「東京エレクトロンホール宮城」と名を変えましたが、元は「宮城県民会館」と言った県立ホールが50周年だそうで、その記念の冠がついた「狂言公演」がありました。


宮城県民会館開館50周年記念
「笑いの芸術 野村万作・萬斎 狂言公演」

<解説>  野村萬斎

狂言「隠 狸」
    太郎冠者 野村万作
    主    石田幸雄

狂言「首 引」
    親鬼 野村萬斎
    鎮西八郎為朝 深田博治
    姫鬼 中村修一
    眷属 岡 聡史
    眷属 飯田 豪
    眷属 高野和憲
    眷属 破石晋照

萬斎さんの解説は、いつも思いますが、上手い!
初心者でも無理なく面白く筋を理解させられるし、「ここをきっちり考えてしまうと狂言を楽しめませんから」という、ある種の突き放し方と誘い方が絶妙で、いつの間にか感性を狂言モードにシフトチェンジさせられつつ、しっかり予習をさせられているのでした。
全国で、海外公演でも、解説係らしく、なんていうか手練れだね。「我々本当は東京から来ているわけですが、S市でもシンガポールに行っても「この辺りの者でござる」っていえば、そういうことですから」…(笑)。歌舞伎系でも、文楽でも、能・狂言の他流派でも、初心者向けの公演や地方公演では誰かが解説やMCをやっていると思われますが、たぶん萬斎さんの右に出る物者はいないだろーなーと、思いながらいつも聞いてます。

1本目は「隠狸」で、これは万作の会のトップ2の共演ということで、万作さんの太郎冠者と石田幸雄さんの主。

主人に隠れてサイドビジネスに狸を捕っては市場で売って小遣い稼ぎをしている太郎冠者に、「お前狸捕りの名人だってな、狸汁するからってお客さんを呼んだので狸を出せ」とご主人さま。「狸なんて捕ったことなどありません」とシラを切ってしまったので、そこからドタバタな展開に…。
 ドリフだね。
昭和育ちの感性からすると、この主と太郎冠者は長さんと加藤茶んのドタバタに重なりました。最後は回り舞台が出て来そうだったけど、橋掛かりを帰ってきました。
こういう、根のカラカラした愉快さは、最近のお笑いにはあまり感じられません(もっともあまり見てもいませんが)ドリフのコントは狂言だったのか?
そして、太郎冠者が腰に隠した狸(の縫いぐるみ)がかわゆい(* ̄ー ̄*) 

万作さんの大らかな芸は本当に胸の底まで明るくしてくれます。市場の真ん中で、主人の策略を感知しながらも、お酒をすすめられて、つい旨そうに吞んでしまうところは、先日いまいち物足りなかった若高麗屋の弁慶のあのシーンのときに、自分がイメージしていた芸はこれだった!と思いました。ふっくら酒の香りを楽しみつつ、くいーっと吞んで、軽く舌を鳴らして美味しく味わった感触を伝え、つい嬉しそうな表情が出る。それがさらさらと自然に行われて押しつけがましさがありません。

この演目は狂言小舞(「兎」「花の袖」「鵜飼」)が挿入されているのも見どころとのことです。

「首引」は、萬斎さんの親鬼、深田博治さんの為朝、中村修一さんの姫鬼、他。為朝以外はみんな鬼なので面をつけての出演です。

可愛い娘の食い初めに、筋骨隆々の為朝に白羽の矢を立てた親バカの鬼。「姫鬼と勝負して負けたら食われてやろう」と提案をして急場を逃れる為朝。鬼とはいえ花も恥じらうお姫様…。腕押し(舞台上で腕相撲…地味!)、すね押し(なんだかもっと地味…可笑しい)、と挑戦するけど豪傑無双の為朝にはかなわない。イヤイヤしながら、いちいちぴょんぴょん橋懸かりの向こうまで隠れてしまう(←かわいい)。なかなか勝負が付けられず、気が気でない親鬼は眷属を呼びだして応援させるけれど…。
人間よりも人臭い鬼の親子の姿に、思わず(為朝さん、負けて食われてやれよー)と心で呟いてしました(笑)


【萬斎さんのテレビ出演情報】

NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」果てなき芸道、真の花を―狂言師・野村萬斎
・2014年12月15日(月)22:00~22:48 NHK総合テレビ
  ※再放送 12月19日(金)午前0:40~1:28(18日深夜)

フジテレビ開局55周年特別企画 ドラマ「オリエント急行殺人事件」
・2015年1月11日(日)・12日(月祝)21:00~ フジテレビ系列 2夜連続放送


2014年12月8日月曜日

遅ればせながら、『昭和残侠伝』を見て故高倉健さんを悼む

先週金曜の帰り道、仕事オワタ〜のノリで、TUTAYAさんから『昭和残侠伝』を借りてきました。高倉健さんの訃報につづき、菅原文太さんも亡くなったというニュースが入ってビックリしましたが、追悼番組ではマスコミが暴力団追放の世相に配慮して、ヤクザ映画は放映できないという事情があるとのことなので、虫六的な追悼をしたいとDVDで見ることにしたのでした。
やっぱり、健さんといえば『昭和残侠伝』や『網走番外地』…、文太さんといえば『仁義なき戦い』でございましょう。いえ、『幸せの黄色いハンカチ』は良いんだけどね。

それで、TUTAYAさんに行きましたら、同じことを考えている方々はいらっしゃるようで、『昭和残侠伝』もけっこう貸し出し中で、第1作はすでに空ケース。でも第2作『昭和残侠伝・唐獅子牡丹」と第3作「昭和残侠伝・一匹狼』がありましたので、3泊4日の制限付きだから見れても2枚くらいか?とその2作をチョイス。ついでに何かあるかな?と自宅に電話したら、「あんただけ仕事片付いたからって余裕かましてんじゃないの。そんなの見てる暇ありませんから、自分で勝手にみてください」と悪態をつかれてしまいました。…世知辛いのう。

で、ふんっ、そんなら勝手にみせて貰います…と、1本目を土曜の夜中に見はじめましたら、すりすりと虫六子が寄ってきて、いつの間にか隣で見はじめ、そこに出張帰りの家人Tが参戦。結局、みんなでどっぷり浸ってしまいました。なんだ、おまいらも結局見るんじゃないか。   …それにしても…
健さん、かっこいい...。

そして、今日は2本目。今度は夕食時のゴールデンタイムに昇格して、これまた家族一同どっぷり…。

虫六子「健さん、どうして着物の衿開いて胸みせてんの?はだけ過ぎでね?」
虫六「衿をはだけ気味にあわせて、晒しを巻いているところをチラ見させるのが、渡世人風の着流し姿なの。きっちり来てると、いざという時に諸肌脱いで、背中で吠えてる唐獅子牡丹が見せられないでしょうが…」

あぁ、ヤクザ映画の文化はこのまま絶滅危惧種になって行くのでしょうかね。暴力団は嫌だけどさ。

ちなみに、『昭和残侠伝』は1〜3作目まで監督は佐伯清監督。4・5・7作はマキノ雅弘監督、6作目は山下耕作監督。8・9作は再び佐伯監督です。
2作見ただけでしたが、物語の枠組みはほぼ同じでした( ̄◆ ̄;)。設定が石切場と漁師町の違いくらいで…。同じパターンで9作持たせたんですね。
...健さん、逃げ出したのか(;'д `)

しかし、キャストはキラキラしてました。藤純子さんは3作目に出て来ましたが、やはり綺麗でかわいい(この頃はまだ「緋牡丹のお竜」じゃないのね)。ライバルなんだけど、最後は味方の池部良がまたカッコいい。何度殺されても次の作品にはまた出てくる不死身の男!まだ梨園の妻にも国会議員にもなってない扇千景も出てました。
2作目には、子役で穂積ペペが!! 
そして、随所に埋め込まれている昭和のあじわい(設定は昭和のはじめ、戦前の任侠界なのでした)と義理人情の方程式。刹那的で命がけの美学は、高倉健という美しい俳優に具現化されておりました。そういえば、健さんが歌う「唐獅子牡丹」のテーマソングはド演歌。今聞くと、どこぞのカラオケか?と思うけど、当時は直球でしびれる唄であったのでしょうね。そういえば、鶴田浩二さんなども歌ってましたね。
そんなわけで、なんだかいろんな意味で盛り上がってしまった虫六家でした。

今度は7作目の「昭和残侠伝死んで貰います』を見たいと思っている今日このごろです。健さん、フォーエバー!!



トンネルを抜けたらそこはゴミの家だった

恒例の激務マンスリーをぬけでて、今日(7日)は13日ぶりにお休みでした。
この時期、家人Tもなにやらお仕事追い込まれているらしく、YB校通いの虫六子も天王山間近…とあって、みんな余裕がありません。そんなわけで、ほぼ2週間ほどハウスキーパー不在の我が家。洗濯は着る物がなくなるので、なんとか洗濯機をまわし(全自動ですから)、食わないと死ぬので総菜やら鍋やらレトルトやらでなんとか凌ぎましたが…。いちばん後回しになるのが掃除…。

いえ、そこら中が埃まみれになっていることは目に入っていましたが、はい、見ないふりして過ごしてました。

でさすがに堪えきれんぞー!って、濡れ新聞紙まいて、大掃除みたいに箒ではいて、さらに掃除機掛けて、最後に水拭きまで頑張った。汚れとったー、ゴミ溜まってた—。
よくこんな家に住んでたなー、俺たち。慣れって怖いナー。

2014年12月3日水曜日

11月に読んだ本

2014年11月の読書メーター
読んだ本の数:2冊
読んだページ数:415ページ
ナイス数:20ナイス

世の中ついでに生きてたい (河出文庫)世の中ついでに生きてたい (河出文庫)感想
もう録音でしか出会えない志ん朝師匠の、対談集。「様子がいい」「ぞろっぺぇはむずかしい」「(芸人が)化ける」「芸は人なり」…。ああ、こういうとこに芸の面白さ、見方はあるんだなぁと心に響く話がたくさんあるのだが、悔しいのはそれをもう生で見ることはかなわないということ。ついでいいからもっと生きて欲しかった。勘九郎丈(のちの十八代目勘三郎)やこぶ平師匠(現・正蔵)との、名人を親に持ち同じ道を選んだという境遇が似ている芸人どおしの対話も、だからこその人生への向きあい方が語られていて興味深い。
読了日:11月24日 著者:古今亭志ん朝

パパは楽しい躁うつ病 (新潮文庫)パパは楽しい躁うつ病 (新潮文庫)感想
うつ病というのは最近よく耳にする病気ですが、躁うつ病というのも大変なんですね。北杜夫さんの躁うつ病はとても有名だったそう。それを深刻がらずに看護婦さんのように受け止めた奥さん、むしろ面白がって付き合ったお嬢さん。病気も収まり加減の晩年にかわした父娘の対話。北さんのおとぼけ具合がなんとも愛嬌。とはいえ、躁状態がやってきたときの株狂いと猛烈なメモ攻撃は凄まじい。そのメモを改めて読み上げる二人も達観してます。躁状態で「徹子の部屋」に2日連続出演というも見たかった。すみません、やっぱり面白がっちゃいました。
読了日:11月12日 著者:北杜夫,斎藤由香

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