2013年3月27日水曜日

道行きの芸能 里めぐりの旅

「猿舞座」の村崎さんから、小沢昭一さんの追悼イベントのお知らせをいただきました。



詳細はよく分かりませんが、小沢さんに所縁のある、放浪芸、大道芸、歌手…の皆さんが、一同、兵庫県篠山市に集まって、小沢さんを偲んで「大芸能大会」を行うとのことです。篠山にも春が訪れている頃ですね…。

○故・小沢昭一さん追悼「道行きの芸能 里めぐりの旅」

◎「里めぐりの旅」 道行の芸能者と行く門付けツアー
日時:4月12日(金)・13日(土)
(参加申し込み方法はチラシ裏面)

◎故・小沢昭一さん追悼「大芸能大会」
日時:4月14日(日) 午後1:30〜
(第1部)ミニコンサート「サルの学校」
   出演:村崎修二 ゲスト:高石ともや
(第2部)道行き芸能披露 猿まわし・万歳・箱廻し・大道芸
会場:四季の森会館ホール(定員500名)
参加費:1,200円

主催:「道行きの芸能」全国実行委員会
後援:篠山市

2013年3月24日日曜日

映画『レ・ミゼラブル』

はぁ、ストレスもそろそろ限界か…、トンネルの出口まで、まだ10日ほどありますが。というわけで、この辺でガス抜きですかね。
自宅で残業したい気持ちを抑えて、ご近所の映画館に映画を見に行くことにしました。


どれにしようかちょっと迷って、↑これ。
アカデミー賞も三部門受賞で上映期間も延びた『レ・ミゼラブル』
なんと家人Tがめでたく50才の誕生日を迎えまして、夫婦シニア割で一人1000円で見られる身分になりました!お年寄りになった感がなんだか嫌ですが、基本的に歓迎すべきサービスです。(あとは「大人の休日倶楽部」入りの年齢を待つばかり…)

それにしても、良かったんですよ、この映画。(みなさんご存じでしょうから、説明は割愛しますが…)
不覚にも虫六、ジャン・バルジャンが天に召されるシーンで、滂沱の涙が止まらなくなりました。気持ちがいいほど涙が出た。
なんていうか、ストーリーがしっかりしている映画は確実に心を揺さぶります。時代を超えた普遍性を持つ作品って言うのはこういうのを言うんだな…と、全面降伏。ロングランのブロードウェイ・ミュージカルだということも知っていましたが、これも時代を超えて歌い継がれてきたビッグナンバーの力というものもありありと感じました。
なにより、海外の俳優の歌のうまさに脱帽。演技だけでなく、徹底的になんでもやれるんだね。子役のガブローシュ君、うまかったな〜。日本の媚びきった子役とはなんか違うなー。
こんなに面白いとは思ってなかったし、基本的に、こういう超ポピュラー作品は虫六家の選択肢からは外れてしまうので、見逃さなくて良かったね…という結論でした。

ちなみに、虫六子はアン・ハサウェイに夢中の様子。

2013年3月21日木曜日

歌舞伎 江戸の芝居小屋

前々から面白いと評判だけは聞いて、なかなか足を伸ばせなかった展覧会がありまして、運良く出張が入った(しかも用件は午後から)ので、ラッキー!とばかり六本木にやってきました。


○歌舞伎座新開場記念
「歌舞伎 江戸の芝居小屋」展

会場:サントリー美術館
会期:2月6日(水)~3月31日(日)
時間:10:00~18:00 (金・土は10:00~20:00)

休館日:毎週火曜日
入館料:一般 当日 1,300円 前売 1,100円
    大学・高校生 当日 1,000円 前売 800円

主催 :サントリー美術館、朝日新聞社
協賛:三井不動産、三井住友海上火災保険、サントリーホールディングス
特別協力:松竹株式会社、株式会社歌舞伎座、松竹大谷図書館、早稲田大学坪内博士記念演劇博物館

ぎりぎりセーフの感がありましたが、間に合って良かった。

「第一章 劇場空間の成立」「第二章 歌舞伎の名優たち」「第三章 芝居を支える人々」「2013年4月2日(火)、歌舞伎座新開場」という4部仕立て。
見応えあるのは当然のことながら「第一章 劇場空間の成立」。
(最後のコーナーに至っては「第4章」ですらないコマーシャルってことでしょうか?もうすぐ開場するわけだし、見にいけばいいわけよ…)
…「歌舞伎の芝居小屋は、江戸時代の人々にとって、非日常的世界へと誘う夢の空間でした。本章では、歌舞伎芝居の祖とされる出雲阿国の舞台姿や、京の名所として芝居小屋を捉えた絵画をはじめ、幕府公認の芝居小屋・江戸三座の一つである中村座を描いた菱川派の肉筆画、西洋の遠近法を駆使して劇場内部を描写した浮絵などを通じて、当初は社寺の境内で行なわれていた歌舞伎が、仮設の舞台、そして、複雑な舞台装置を備えた常設の芝居小屋を獲得していくまでの流れを追います。」とあります。

「洛中洛外図」などの屏風絵や巻絵に当時の風俗として芝居や芝居小屋が描かれていて、しかも時代を追って芝居の発展のありようを知るができて興味深く拝見しました。

出雲の阿国が姿を現した桃山時代は、仮設の舞台だけがあり、そこにお花見よろしく毛氈を敷いて見物したり、芝居からちょいと距離のあるところで淫靡な感じで男女が侍ってたり、なぜか若いお母さんが胸をはだけて子供に乳を含ませているところ(子抱きっていうんですかね?)が描かれていたり…、野外ライブのような奔放さ。

時代がたって江戸になると、音曲の編成に三味線が加わってきたり(しかも3丁!)、中村座や市村座の芝居小屋案内図みたいのもあった。舞台のお芝居のほかに、楽屋の様子が描かれるようになったり、客席にはなぜかあの子抱きの母子が(固定モチーフ化している?)必ずいるところがおかしかった。そして、何より江戸時代は芝居小屋のあたりは、みっしり!っていうくらい人出があったというか密集していました。画家は、“人がいっぱいいる”ということを描こうとしていたね。

前髪立てた若衆歌舞伎の役者のイケメンぶりというか、イケイケ調盛り上がりも感じるところがありました。ま、ジャニーズってわけだ。

また、歌舞伎舞台や花道も板の枚数とか分かって、これ、その筋(古建築)の人たちにとっては貴重なデータなのでしょうね。

それから、「河原崎座場内絵図」(歌川豊国、寛政5年)と「中村座場内絵図」(歌川豊国、寛政10年)は3枚続きの浮き絵ですが、中央の1枚はその時の芝居をモチーフにしていますけど、両側の2枚は「同じ版木でない?」というそっくり画像。省エネだな〜、江戸の印刷業界は…と、おもわずう〜んと見比べてしまった。

「第二章 歌舞伎の名優たち」の方も、似せ絵もあったけど、舞台以外の役者の個性にもスポットが当てられ面白かったです。俳句とか、俳画とか…役者は教養がありますね。

もっとじっくり見たいとところでしたが、人も混んできたので、図録を買って帰ることにしました。

それにしても、六本木は暑かった!!
S市から春用のコートを着ていったのに、暑くて荷物になりました。
ちなみに、サントリー美術館のある東京ミッドタウンあたりは、いまこんなコトになっています。

2013年3月20日水曜日

E6系スーパーこまち初乗車

全国民的に休日ですが、急な出張で上京することになりました。(私の出張の影響で罪なき国民が2名、今日仕事をされました。お疲れさまです。…慙愧。)

それはそれとし、せっかくなので、先日16日のダイヤ改正から運行開始された、新型秋田新幹線スーパーこまち(E6系)に乗って行こうかと思い立ち、指定席とりました。(ん!?しかし、開業直後の休日なのに、よく取れたなー)
はやぶさ連結なので、ちいとお高めで回数券が使えないのが痛いですが、ま、しょうがないちうか。…きたきた。

 ぴかぴかッス。鼻、赤くて長いッス。天井も赤いんです。
デザインは、「フェラーリ・エンツォ」のデザイナーとして知られる奥山清行氏(←たしか山形出身)が監修!なまはげの「茜色」と、ボディーカラーは「飛雲ホワイト」という特色、ラインカラーは「アローシルバー」だそうです。

 ちなみに、インテリアは「稲穂」をイメージ。秋田ですから。

でもな…、鳴り物入りのE6系デビューの割に、らくらくS駅から乗車できてしまうとは少々意外でした。私の隣席も空いてたし。最初からこんなで大丈夫でしょうか??

ま、東京駅についたら、待ちかねていた撮り鉄の皆さんや、テンション上がりまくりの親子連れで取り囲まれておりましたが…。駅では、ホームから落ちちゃった人がいたらしく、「写真を撮る方は黄色い線から前に出ないでください」って、ひっきりなしに放送してました。

それで、これ禁句かも知れないですが…。ただの個人の感想なんですが…、こののっぺりしたサイドのカラーコーディネイトはいかがでしょう?なんか素直にかっこいいと言えない微妙な感じ。顔はかっこいいのに、ツータックパンツをベルトなしではいているおじさんみたいな残念感でないですか?サイドのスタイルについては、E5系に1票かもですね。

2013年3月11日月曜日

2013年3月11日晴れ

2年前のあの日それぞれの人がそれぞれの震災を経験したように、それぞれの人がそれぞれの2年目を迎えた、と思う。


今日のS市は、朝方うっすら雪が降り、昼頃には晴天だった。
家人Tは明日が後期試験のためY市に泊まりなので、今晩は帰ってこない。2年前の今日は交通が遮断されて帰って来れず、虫六親娘は2人で夜を明かしたっけ。避難所は暗くて、とにかく寒かった。

朝からテレビもラジオも震災関係の特別番組。また市内や被災地の各所では追悼慰霊関係のさまざまなあれこれが行われているようだ。私の場合、そんな何かに参加するということもなく、淡々と一日をすごした。
本来は休日なのだが、午前中はやり残しの仕事と広報物の入稿があったので出勤。昼に戻って、試験休みの虫六子と昼食。虫六子と受験関係の道具を買う約束をしていたので、某所へ。2時過ぎに戻って、途中で銀行に寄りつつ、お三味線のお稽古へ。お稽古に向かう車の運転中に、2時46分をカウント。ラジオで国立劇場の慰霊祭が中継されていて、「黙祷…」と流れる。運転中なので目は潰れなかったけれど、亡くなった方々の魂を思った。ちょうど青葉山を登っている時で、ラジオからも音が消えて、私の車のエンジンの苦しそうな音だけが鳴っていた。

お稽古は「春興」の2部。練習不足でなかなか上がれない。次は「岸の柳」をやると告知される。

一回帰って、楽器を置いて、ガソリンを入れにGSへ。帰りに生協に寄ったら、気仙沼のフルセイル・コーヒーが出店していたので、虫六子のキャラメルモカと自分のカプチーノを持ち帰りで買って帰ってきた。フルセイルのカプチーノはなかなか美味しい。

今日は虫六子と2人ご飯なので、2年前のあの日のことなど思い出しながら話をしようと思う。あの日を境に自分の何かが完全に変わったように思う。でも、このことについてはまだ誰とも上手く語れないのだけど。




2013年3月5日火曜日

メロゴールド半切

今日は家人Tが職場の送別会なので、私と虫六子の2人ご飯。
しかし、立て込んだ仕事で早く帰れなかったのでした。

言わせてもらえば、この週末も持ち帰りで休み返上でポスター作り。しかも素材なしで!ゼロから…どこまで想像力を使えばいいんだ、虫六。で、昨日もサービス出勤だ。ワーカホリックのつもりはさらっさらないのですが…。自分のほかに仕事をしてくれる人がいないので。せめてポスターデザインはいい加減に外注にして欲しいです。
(件の丸投げ上司、今日は女房の洗車のために早めにお帰りになりました。平日の夕方に女房の車洗いに早退する給料取りって、どういう人種なんですかね。気が遠くなります。)

それはそれとし、帰宅したら8時半を過ぎていたので、今日は宅配ピザにしました。

で、2人なので、デザートにメロゴールドを半切でグレープフルーツのようにざくざく食いをしました。いつもは1房づつむいてもったいなげにサラダに入れますが、今日は贅沢の極み!メロゴールドもそろそろシーズンオフです。

少々ストレスを解消。しかし、この生活は一ヶ月つづく見込み。
はやく4月になれ!(←こんぴら歌舞伎を心のよりどころにノリきろうとしている)



2013年3月1日金曜日

2月に読んだ本

2013年2月の読書メーター
読んだ本の数:9冊
読んだページ数:1639ページ
ナイス数:29ナイス

週刊 東洋経済増刊 鉄道完全解明2013 2013年 2/22号 [雑誌]週刊 東洋経済増刊 鉄道完全解明2013 2013年 2/22号 [雑誌]感想
そんじょそこらの鉄道雑誌より、ずいぶん新鮮で面白いです。経済誌が鉄道を切るとこうなるんですね。編集の気合いも伝わってきました。それにしても鉄道って、ロマンとかノスタルジーじゃなくて、技術開発から運行システムまで身も蓋もなく経済原理なんだなーと思い知りました。都会のサラリーマンにはより一層面白いでしょうね。
読了日:2月28日 著者:


デボネア・ドライブ 3 (ビームコミックス)デボネア・ドライブ 3 (ビームコミックス)感想
3巻まで一気読み。あ〜、終わってしまった。
読了日:2月25日 著者:朝倉世界一







デボネア・ドライブ 2 (BEAM COMIX)デボネア・ドライブ 2 (BEAM COMIX)感想
3巻まで一気読み。うつぼ姐さんのくだりにポニョのお母さんが被りますが、画面構成がとても映画ぽいので、アニメにしたら面白いかもね?ルパン三世みたいなところもあるし。それはそれとし、紙パック系のドリンク飲むところとか、ぬれモナカとか、小名浜でおばちゃんのハワイアンとか、細かいところでストライクをどんどん決められてる感じが…。そして、仙台に来ますか〜!決闘しようと鮫谷がエチゼン君を待っているのは、青葉城の途中の階段だな…(笑)
読了日:2月25日 著者:朝倉 世界一

デボネア・ドライブ 1 (BEAM COMIX)デボネア・ドライブ 1 (BEAM COMIX)感想
1巻から3巻一気読み!朝倉先生おもしろすぎ。元クラゲ(←シュール!)&ゲイおじさん&金庫破り&惚けた元ヤクザの組長のロード・コミック。移動入浴サービスのでっかいアメ車で、千葉県勝浦から青森県津軽を目指して行く道は常磐道…。ゆるくて、ハラハラで、ありえねー!で、チャーミング。まんがなんだけど、映画みたいなテイストもあり、巧さを感じます。っていうか、この絵が好き。登場人物も全部好き。
読了日:2月25日 著者:朝倉 世界一


世界が土曜の夜の夢なら  ヤンキーと精神分析世界が土曜の夜の夢なら ヤンキーと精神分析感想
総選挙後に朝日新聞で「ヤンキー社会の拡大映す」(2012.12.27)って論考を読んで気になっていました。なんで日本人はヤンキーに親和感を持つのか?丸山眞夫先生が喝破した古事記考を、「気合とアゲアゲのノリさえあれば、まあなんとかなるべ」と翻訳。ヤンキー文化には「本質」や「起源」と呼べるものがなく、それに変わるものを周縁・形式・表層に見て取り、それは「換喩性」に象徴されるという文化論は、しかしながらヤンキーだけじゃない。私的には歌舞伎好きの自分がヤンキーのバッドテイストは好きになれないのは何故かが気になる。
読了日:2月24日 著者:斎藤 環

君曜日 ─鉄道少女漫画2─君曜日 ─鉄道少女漫画2─感想
本編読まずに、スピンオフから手を出してしまいました。「鉄道」の味付けは明日美子先生の中にあったものなのかな?小平君と亜子ちゃんの純ラブストリーはけっこういい感じです。空気読めない系にみえて、胸に滑り込んで来る感じの素直な小平君は「同級生」シリーズの草壁君にも通じる描き方。本編読んだ方がいいのだろうか?
読了日:2月10日 著者:中村明日美子


Sunny 3 (IKKI COMIX)Sunny 3 (IKKI COMIX)感想
小さい身体で精一杯のやせ我慢、やんちゃで大らかに見えて、深く傷ついている星の子の子供たち。関西弁がいい。松本大洋が描く心象はやっぱりすごいなと巻を重ねてさらに思う。デパートで待たされるじゅんとしょう兄弟のエピソードが印象的。爪の長さでお母さんに会える日を測ってる。出荷待ちのたかぎさんの豚に感情移入するとこも…セイはセイなりに、春男は春男なりに。まきおさんにも何かありそうで気になる。
読了日:2月10日 著者:松本 大洋

そよそよ。 1 (愛蔵版コミックス)そよそよ。 1 (愛蔵版コミックス)感想
あはは。なんでこういうの、いいな、かわいいなって思えてしまうのだろう。「恋とオシャレ木炭と忍者」すごい取り合わせですが…、このノートの端っこにいたずら書きするような描線が、すべてをオッケーにしてしまうのでした。これ、つづきあるんですよね?
読了日:2月3日 著者:朝倉 世界一



三毛猫ホームズの文楽夜噺三毛猫ホームズの文楽夜噺感想
とても優れた文楽入門書だと思います。対談も咲大夫さん(浄瑠璃)、清介さん(三味線)、勘十郎さん(人形)と人選からして当を得ていて(偉すぎず、現在の文楽の屋台骨を支えている芸人さん)、作家の鑑賞センスの上級さが伝わってきます。お薦めの名作解説も、そういう話で見どころはここなのか!ということが教えられて、全部見たい!と公演情報にむけてアンテナが立ちました。舞台裏探訪記も、普段は伝わってこない部分なので大歓迎。何げに挿入された短編小説も面白かった。
読了日:2月3日 著者:赤川 次郎

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