2014年10月の読書メーター
読んだ本の数:2冊
読んだページ数:539ページ
ナイス数:34ナイス
不屈の春雷〈下〉―十河信二とその時代の感想
「イデアリストにしてリアリスト」と著者は書いていますが、肚芸の深い大きな役者だったのだなぁ、十河信二という人物は。新幹線開発の秘話に興味を持って読み始めたのですが、後編の大部分は満鉄や浪人時代の話、人生の終盤に国鉄総裁を引き受ける際の密約として、「広軌新幹線」の建設を取り付け、政治家に潰されないように策謀と大芝居でコマをすすめる様は、まるで「忠臣蔵」!後藤新平や千石貢など明治以来の広軌派の仇を討ち取った體に読めてドキドキしました。開業式に招待されなかった十河の肚にあった思いが伝わってきました。
読了日:10月31日 著者:牧久
ドミトリーともきんすの感想
高野さんのお久しぶりの新作は、朝永振一郎、牧野富太郎、中谷宇吉郎、湯川秀樹という日本の自然科学の礎となった大科学者たちの読書案内。若き科学者が学生寮「ともきんす」の母子を相手に、科学に詩が織り混じっているような不思議なやりとり。自己表現を殺して、漫画による実用書を目指したという高野さんの線は、強弱が付かない製図ペンで描かれたらしい。でも、基本的に定規で引いた形跡はなし。クールだけど、冷たくはない。やっぱり高野さんの世界になっている。トモナガ君の「滞独日記」を紹介したページの引用と挿絵は飾っておきたい。
読了日:10月5日 著者:高野文子
読書メーター
はじめまして
返信削除古典芸能に日々徒然のブログ、とても楽しいです♪
私も古典芸能は嫌いではないのですが、地元に来る巡業を見に行くのが関の山。これからも楽しみにしております♪
>小太郎さん
返信削除はじめまして。コメントありがとうございます。
素人ながらこの奥深い世界に魅了されております。
地方に住んでいると、なかなか地の利に乏しく、
良い舞台をみる機会は限定されますよね。
また、凌ぎ仕事がなかなかに忙しく、思うように
黒光りできないのが悩みのタネです。
「とかいって、しょっちゅう歌舞伎座とか行ってるだろっ!」って
石が飛んできた気がしました。…気のせいかな。
今後ともよろしくお願いします。