虫六の仲間がつくっている街頭紙芝居系の団体「大衆紙芝居ネットワーク」。今年度満10周年を迎えまして、「ますます、それぞれ頑張ろうなー!」と無責任な気合いを入れていたのですが…
メンバーから「自分たちの10年を振り返る意味で、ネットワークの原点ともなった井上藤吉さん(仙台で最後の紙芝居師)に所縁の翠風苑で上演会をしたい」との声があがり、久しぶりで上演の機会をつくらせていただきました。
仙台市にある特別養護老人ホーム ・八木山翠風苑は、井上さんが最晩年に入所なさっていた施設で、所蔵なさっていた紙芝居の一部をご寄贈になり、それを虫六が調査させて頂いたご縁で、ネットワークの活動に絵を利用させて頂いたり、また井上さんがご存命の頃には何度か出前上演をさせていただいていました。
そんなわけで久しぶりの上演会。井上さんゆかりの紙芝居をメンバー4人が上演しました。
入館前に近くのファミレスでお昼を食べながら仕込み作業。
昔書かれた裏書き(紙芝居の絵の裏に書いてあるセリフの台本)はそのまま実演できないいろんな事情などありまして、今は上演者が独自に改良した台本を作りますが、手前にあるのはそれを貼り付けるマスキングテープ。再利用するうちに糊の成分も弱まって裏紙への影響も緩和するので使いやすくなるそうです。ある意味職人技ですね。
今回の番組は、
さとうひるね 「まんだら時計」
和田佳「赤胴赤鬼金之助」
恩部だっこ「ハリケンPちゃん」「クイズ」
のんきやあやや「権八たぬき漫遊記」
ギャラリーは入所者の方とスタッフの皆さんで20人に満たないくらいでしたが、とてもいい上演会でした。なかなか打てば響くというわけにはいかないお年寄りのみなさんを前に、無理せず、反応を見ながら柔らかに余裕を持って演じるメンバーの姿を見て、(上手くなったなー!)と心から実感。感心しました。
少し絵が小さくて暗いということがあり、絵が見えてないのかな?と反省点もあったのですが、そんな状況でも、うんうんと頷きながら食いついてくれ、また、クイズにも積極的に参加していただき、終盤では掛け声までかけていただいて、優しいお年寄りの皆さんに感謝です。また、受け入れ体制を作ってくださった翠風苑のスタッフの皆さんにも感謝です。
実演したメンバーそれぞれは10年目に原点の舞台に立って、どんな感慨を持ったのだろうか。
東京から駆けつけたのんきやあややちゃん。
さすがに公園や横浜市博物館でかなり実戦を積んでいるので実力つけてます。 危なげない余裕の演技、かつ、面白れー。
いやいや、他の皆さんも本当に上手。10年続けるってこういうことなんですねー。
終演後に打ち上げしました(定例会もしましたが)。
充実感のあるとても良い笑顔なので、モザイクなしです。あしからずー。
追伸:打ち上げの席で、「和田佳」の芸名が、もともと愛称の「カオリン(かおりん)」に変名することになりました。
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