ここで「女義(じょぎ)」こと、女流義太夫の演奏会を初体験で聴いてまいりました。
ホテルを出るときは泣きたくなるほどのどしゃ降りだったので、憂鬱な気分で日本橋で時間をまぶしておりましたら、午後からはお天気回復しました。本当にお天気不安定でまいりますね。
「女流義太夫・納涼浄瑠璃公演」
お江戸日本橋亭
平成28年8月20日(土) 午後1時〜
『桂川連理柵(かつらがわれんりのしがらみ)』
・六角堂の段
浄瑠璃 竹本 越京
三味線 鶴澤 駒治
細 鶴澤 弥々
・帯屋の段
(前) 浄瑠璃 竹本 越孝
三味線 鶴澤 三寿々
(後) 浄瑠璃 竹本 綾之助
三味線 鶴澤 寛也
『播州皿屋敷(ばんしゅうさらやしき)』
・青山鉄山館の段
浄瑠璃 竹本 土佐子
三味線 鶴澤 津賀花
DVDや書籍(*、**)では観たり読んだりして期待が膨らんでいましたが、やっと本物に出会えました。
(* ̄ー ̄*)
女流の義太夫なので声量とかどのような感じかとドキドキしましたが、意外とすんなり耳に入ってきました。そうか、女性の方が声域が高いから聞き取りやすいのか…と何げに納得。『桂川ー』はなんてったって「帯屋」の前段のチャリ場が愉快ですが、越孝師匠の語りとても面白く、またお絹の心情とかビンビン伝わってきて入り込んでしまいました。女性の声、良いね!色っぽいし。お三味線の演奏も確かで、しっかりお稽古なさっているんだなぁと背筋が伸びました。
後半の『播州皿屋敷』は女流義太夫演奏会では初めての上演とのことで、偶然ですが珍しい演目を聞くことができました。…TYOツアー、幽霊にはじまり幽霊におわりますか。
語りも怖かったけど、振り下ろされた刀の切っ先をも感じさせる三味線が凄かった。
みちのくS市ではほとんど接する機会のない「女義」ですが、会場に入ったら客席はほぼ満席でファンの方がこんなに沢山いるんだなと、ちょっとカルチャーショックでした。演じる方の大夫さんや地方さんもけっこう若い人もいて、まだまだ発展しそうです。考えてみれば、男性しか正式な舞台に立てない伝統芸能が多いなかで、「女義」は女性が自ら舞台にたてる芸能なんですよね。もっと聴ける機会があるといいのになぁ。
余談ですが、舞台の皆さんをみて、ぴりっと結い上げた洋髪がかっこええなぁと、もう髪伸ばしちゃおうかな…と、小学4年生以来ショートカットの虫六の心は揺らぐのでありました。
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