2017年4月16日日曜日

市川海老蔵「古典への誘い」2017仙台公演

成田屋の「古典への誘い」がS市にもまわって来てくれました。海老蔵推しのシャーママさんのご尽力で激戦のチケットがゲットできて、海老様を拝めました(;´▽`A``

 それにしても、電力ホールのエレベーターの前に長蛇の列…。さすがに人気あるねー。

「古典への誘い」は歌舞伎公演ではないので、妹のぼたんさんもご出演。それに九團次さん、市蔵さんで、海老蔵組って感じですね。


○市川海老蔵 古典への誘い(いざない)


一、新古演劇十種の内『身替座禅』(みがわりざぜん)
山蔭右京:市川海老蔵
太郎冠者:市川九團次
奥方玉の井:片岡市蔵

二、『男伊達花廓』(おとこだてはなのよしわら)
五郎蔵:市川海老蔵
禿:市川ぼたん
新貝荒蔵:市川九團次

新蔵さんの古典解説のあと…最近こういう地方公演では、親方でなく古参のお弟子さんが解説するっての、流行なんでしょうかね?中村屋の錦秋公演でも兄弟とタッチ交代したあとの國矢さんが一役人気MCの地位を獲得しておりました…だいぶ見慣れた演目の『身替座禅』。歌舞伎入門者向けの公演なので、浮気がテーマの分かりやすいコミック劇という趣向でしょうかね。

新蔵さんが解説で、成田屋の「歌舞伎十八番」にならって、5代目・6代目菊五郎時代の音羽屋が決めたのが「新古演劇十種」で、能に題材をとった松羽目ものの舞踊劇が中心と。だいたいは亡霊や妖怪変化が主人公なんだけど、『身替座禅』も狂言の『花子』を舞踊化しているのですが、これは妖怪よりもっと怖い「山の神(恐妻)」なんですよー!!!で会場が沸いてました。おー、そういう解釈ありますかー!納得。

で、海老蔵さんの山蔭右京はですね、確かに綺麗で奥さんが岡惚れしてんだなーってイケメンではありましたが、覇気や色気が感じられず、ちょっと退屈な舞台だったかな。この演目…いっぱい見ているからなー、勘三郎、團十郎、仁左衛門、菊五郎(吉右衛門が玉の井でした)…。合格ラインが高いですよ、この演目は。
そして、あー勘三郎の右京がまた見たいよ〜〜〜!の方に脳みそが流れて行くよー。

しかも、気がついてしまったのですが、金丸座ではまさにいま仁左衛門が山陰右京をやっているではあーりませんか! ∑ヾ( ̄0 ̄;ノ 海老蔵さん分悪し。

そもそも、浮気男のお役なんて、いまの海老蔵さんにしてみたら心情的にいちばん遠いところにいらっしゃるのでは?なんでこんな演目を選んでしまわれたのか…(はいはい、おばちゃんの余計なお世話でございますよ)

2つめの『男伊達花廓』の方は、ニンであるところの二枚目振りが全開で安心して見られました。ぼたんさんの禿も可愛かったけど、しっとりした傾城役の方がもっとお似合いだと感じました。せっかくなら。

2014年にみた「古典への誘い」は、能役者さんとのコラボや、池坊の次期家元のパフォーマンスなどがあって、いろいろ考えがあって挑戦している感がありましたが、今年は余裕がなかったのかなという印象。

そういえば、先日見た中村屋兄弟の錦秋公演でも、少しそういう印象を持ったのでした。やっぱり他ジャンルとのコラボは大変なのかなー?


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