2014年1月の読書メーター
読んだ本の数:5冊
読んだページ数:1165ページ
ナイス数:41ナイス
政と源の感想
腐れ縁の幼なじみのシニアコンビにつまみ簪職人の師匠と弟子。あいかわらず面白い設定をもってくるなーと即買いしたのですが、期待したほど面白くなかったかな。人物造形と組み合わせが基本的にマンネリっぽく感じられ、ステージを変えただけ?っていう印象が残りました。お話とはいえ70数年生きた老人のものの考え方や行動パターンってこんなものかなぁ?現実離れしたあの挿絵のせいかもしれませんが…。唯一好感を持った(質量を感じた)のは国政の奥さんの清子さん。ハガキのエピソードはさすが!と巧さを感じました。
読了日:1月29日 著者:三浦しをん
勘三郎伝説の感想
客席と楽屋を自由に往来できる著者ならではの立場から十八代勘三郎の思い出を綴った1冊。小さい時から見続け応援してきた著者の喪失感は、若殿を失った乳母のような感じなのかな…。太地喜和子さんとのエピソード以外はプライバシーというより中村屋が芸の肥やしにした交友関係を紹介した内容。家族や大竹さんや野田さん、釣瓶さんというよく知られた友人とのことにはあまり触れられていない。記憶に残る何気ない会話にも中村屋の死に至る予感めいたものを見いだして筆が止まっている様子も伝わってくる。1年過ぎても埋められない喪失感は同じだ。
読了日:1月13日 著者:関容子
虹の娘 (Feelコミックス)の感想
「あれがいいこれがいい」と一緒に大人買いで一気読み。こちらは初期の短編集。とりあえず、この方の描き出すものは見てみたいと思わせます。『愛され洋輔』は名作ですね。全体的に、携帯のモニターに出る文字が手書き文字というアナログ感が可笑しい。
読了日:1月13日 著者:いがわうみこ
あれがいいこれがいい (Feelコミックス)の感想
書店でお薦めしていて衝動買いしてしまいました。赤裸々でテンポのいい筋立ては明らかに娘世代が読むラブコメですが、かつ、この絵も巧いのかどうか微妙ですが(しっかり女子の描き方が女装男子と区別つかない)、面白く読んでしまいました。誰かに感情移入させるわけでもなく、「頑張れ」とか「かわいそう」とかいう感想を強要してこない、温度の低いところが惹きつけます。年頭から注目作家に出会った感じです。
読了日:1月13日 著者:いがわうみこ
今日の「あまちゃん」からの感想
つくづく「あまちゃん」は奇跡のようなドラマだったと思う。著者の鋭い観察眼は深読みに次ぐ深読みで、琥珀を磨くどころか隧道をさらに掘り進み思わぬ鉱石や光穴まで探しあててしまう。それは脚本や演出や音楽など作り手の意図したものも、役者の演技の中に生まれたものも、ただの偶然だったものもある。ブログで少し知っていたので自分には手に負えないかと覚悟して脚本を脇にして読み始めたが結果はそれを開くことはなかった。取り上げられた場面はほぼ記憶のどこかに引っかかっていたものだった。6月20日「椅子からの視線」は二度泣きした。
読了日:1月5日 著者:細馬宏通
読書メーター
0 件のコメント:
コメントを投稿