年末映画ってことで、「最後の忠臣蔵」を観てまいりました。MOVIXデーで、1000円だったし。
狂言の独参湯「忠臣蔵」にまた一つ外伝が…。今度は、大石内蔵助と可留の間に隠し子がいて、この子を隠し育てあげる使命を受けて、討ち入りの前日に出奔する赤穂浪士の物語。役所広司主演です。
昔はそんなこともなかったのですが、虫六も年のせいか、随分涙腺がゆるくなりまして、この映画ね…、顔がしょっぱくなるほど泣けました。
キャスティングがうまいですね。欲目なしに、内蔵助を仁左衛門丈にしたのが大正解!!!命を捧げても良いと思うような、押しつけがましさのない寛い人格を感じさせる内蔵助でした。ほかの歌舞伎俳優のキャスティングも選択肢にあったのかもしれないけれど、このお話にはやはり彼しかないという感じです。(予告編観たときから、観ようと言う気になってました)
可音役の桜庭ななみをはじめ、ほかのキャストもピッタリでした。ゆうの安田成美(好きですが)が、元島原の売れっ子大夫という艶っぽさというか迫力がなかったけども。
もちろん「忠義」が大テーマですが、通底は「死」と「恋」でしょうか。文楽の「曾根ヶ崎心中」が物語の筋筋に挿入されます。なんで近松?なんで心中?と思わせます。この先はこれから見る人がいると思われるので書きませんが、なかなか面白い構成です。
ご本人はでてきませんが、桐竹勘十郎の人形と豊竹咲大夫師匠の浄瑠璃のようでした(エンドロールで確認)。文楽見物で内蔵助の隠し子・可音が豪商・茶屋家の跡取り息子修一郎(山本耕史)に見初められますが、その芝居小屋のロケに使われたのは香川県の金丸座のようです。くくぅ。
加古隆のテーマも泣かせるんですよね。
それにしてもさすがに「忠臣蔵」となると、観客の平均年齢はかなり高く、虫六のみたところ68才くらいじゃなかったか(あくまで想像です)と思います。ひょえ〜。
おっと、そのまえに「わが心の歌舞伎座」も見逃せませんが…。
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