2011年6月1日水曜日

5月に読んだ本、4月も

5月の読書メーター
読んだ本の数:10冊
読んだページ数:1264ページ

放射能で首都圏消滅―誰も知らない震災対策放射能で首都圏消滅―誰も知らない震災対策

2006年に上申された本だが、今回の福島第一原発の事故をまんま予見したような内容。しかもイラスト付きで一般向けだ。本当にこんなことまでシミュレーションされていたかと無知を猛省。とはいえ、本書の想定は東海地震でM8で浜岡原発…、実際にあったのはM9+津波で福島原発!オーバーラップするけど予見ではない。浜岡は現在停止中だが東海地震の可能性は以前としてあると思えばこの内容は過去形じゃないし、「余談を許さない」福島の状況のためにも必要な情報もあり。読んでおいて損はないと思う。ただ事故後に読んでいる自分が恨めしい。
読了日:05月31日 著者:古長谷 稔,食品と暮らしの安全基金

「演劇界」は毎月定期購読ですがあえて5月号だけチョイスしたのは、国立劇場や新橋演舞場など震災の影響で公演を中止したり休演したりという異常事態があったのに、それに触れているのは犬丸治氏の劇評に数行と巻末「資料」の公演記録だけ…という編集になんだか違和感があったから。仁左衛門丈や玉三郎丈のように、すぐにチャリティーイベントを立ち上げた役者さんもいたので、歌舞伎界とて不感症ではなかったはずだが雑誌的には全く無視。この事態に危機感持って特集組む演劇雑誌がある一方で、歌舞伎界やそのファンはどうとらえてるんだろうな?
読了日:05月20日 著者:

風しもの村 チェルノブイリ・スケッチ―貝原浩画文集

いま、自分の精神的な状況の中で、この絵本を読むのはきついような気がしましたが…、読んでみて感じたことは、人間は逞しいものなんだなということ。そして、その逞しさは気高い。強く生きることを自分で選択して行かなければと。
読了日:05月20日 著者:貝原 浩

本当は俳句の人が大震災から12日間の「やむにやまれぬ思い」を短歌に。心を寄せるということはこういうことなんだと思いました。1000年前の貞観大地震の記憶も歌が残した。そう考えると、詩歌は深いなと思う。
読了日:05月18日 著者:長谷川 櫂

演劇人としての野田秀樹の態度はとても納得できるもの。仙台をはじめとした被災地の演劇人の寄稿は、演劇云々というよりも、震災の経験が人としてむき身になった印象。やっぱり温度差があると思う。組織を組んで演劇で被災地支援を…ということも大事なのかも知れないだろうし、そういう思いに捕らわれる気持ちもよく分かる。しかし、それとは別の次元で震災を経験した表現者として、時間が掛かってもいいのでお芝居で発信して欲しい。その作品に注目したい。
読了日:05月18日 著者:

へうげもの(12) (モーニングKC)

秀吉の臨終に、武将ども総出演の寸劇「瓜畑あそび」が泣ける〜。
読了日:05月16日 著者:山田 芳裕




かわいい系のデフォルメ絵でこれだけの表現力はソートーの力量と良い意味で野心を感じます。参勤交代という道程になんだかいろんなことがあったんだろうな、江戸時代は…というのも面白い目のつけどころ。惜しいなーと思うのは、登場人物のキャラ作りばかりが大事にされて、物語自体のダイナミズムがないというか、まだ面白みが伝わってこないというか…。
読了日:05月15日 著者:オノ・ナツメ


もう安心していいよ、という言葉をまってる。 もう頑張っていいよ、という時をまってる。
読了日:05月10日 著者:デヴィッド カリ,セルジュ ブロック




平易な文体による解説は理系脳でない自分でも理解できた。プルトニウムを無理矢理燃やすプルサーマル開発は、愚の悪循環しか生み出さず、世界はすでに手のつけようがない死の灰をため込んでいる現実。原発をまず停止してサイクルを断ち切らなければもっと事態は悪い方向にすすんでしまう。すでに事故による汚染がはじまってしまった福島では、どうすればいいのよ?で別次元ですが(!)、とりあえず、原発がカネと政治のおもちゃである以上、こんな危険なものはやめて、化石燃料の有効活用と節電で乗りきりましょうよ。
読了日:05月08日 著者:小出 裕章


クラシック音楽で高校生やっている若者の青春小説。半ズボンに白靴下履いて育ったような自意識過剰な少年のちょっと恥ずかしいような成長が、ちょっと微笑ましい。
読了日:05月05日 著者:藤谷 治
読書メーター


…そういえば5月はじめにまとめるのを忘れていました。
  ↓ 

4月の読書メーター
読んだ本の数:1冊
読んだページ数:406ページ

双調平家物語〈12〉治承の巻1 (中公文庫)双調平家物語〈12〉治承の巻1 (中公文庫)

本著に関するコメントでなくて申し訳ないのですが、3.11大震災の日、自分の鞄には読みかけのこの本が入っていました。なかなか読書ができる精神状態になくて、同じページを繰り返し目で追ってしまうこともあったのですが、なんとか読み終えることが出来て良かった。震災を経験して、昨日まで使っていた言葉が力を失うような喪失感に襲われました。しかし、この本を投げ出したいとは感じなかった。人の隆盛もあれば、それを凌駕する天災もある、この世に変わらない物などない。
…清盛全盛の世、思い通りにならないのは嫡男・重盛。「俊寛」も登場!
読了日:04月13日 著者:橋本 治
読書メーター

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