2012年9月3日月曜日

8月に読んだ本

8月の読書メーター
読んだ本の数:9冊
読んだページ数:1810ページ
ナイス数:43ナイス

図解・新幹線運行のメカニズム (ブルーバックス)図解・新幹線運行のメカニズム (ブルーバックス)
ふだん新幹線に乗り込むときによく目にする「折り返し7分間の社内清掃」が象徴するように、日本の新幹線は安全性・快適性・正確性で世界最高レベルの運行システムを持っている。…とはいえ、専門のことはちょっとねとハードルが高いなと思うところ…、でも、この本はずいぶん分かりやすい。日本の新幹線って「総合システム」として本当に凄いんだということがすんなり納得できた。ここまで読むと、車両や走行をささえる設備についてももっと厚い説明が欲しくなるけれど、この先は歯が立たないかなー?
読了日:08月29日 著者:川辺 謙一

つらつらわらじ(4) (モーニング KC)つらつらわらじ(4) (モーニング KC)
懐の深い主君ってすごいなー。今回は鳥人間・幸吉のエピソード。御法度ごとを遠くから赦してやる。新しい技術が生まれる局面って気狂いと紙一重の天才の粘りとそれを理解して守ってやるリーダーの存在なんですよね。とはいえ、大名行列もそろそろ江戸に近づいてきました。側近・山和木の心を振り絞る一言(涙)。個人的には第二家老・行木長門にもっと登場して欲しいです。
読了日:08月27日 著者:オノ・ナツメ

へうげもの(15) (モーニング KC)へうげもの(15) (モーニング KC)
干し柿をほおばりながら、割れた小茄子の茶入れに己の弱さ・脆さを受け入れて慙愧する石田三成。その三成が死後に託して表現した金継ぎの茶入れがモダンでカッコいい。そこだけ評価する織部のへうげ指標がまたなんていうか…。上田左太郎、大津城大手門での決闘場面のトンボ目が強烈!生きてて良かった。
読了日:08月26日 著者:山田 芳裕

舟を編む舟を編む
絶対音感とか色彩感覚とか並みの人が触っていない世界を捉える感性がある。言葉にも感性の敏感な人がいる。辞書作りには当然そんな感性が必要とされるわけで、それは学習したからといって誰でも身につくわけではなさそうだ。馬締は社会人としては不器用そうだけど、辞書作りに邁進する姿はまるで画家かピアニストのようだ。そんな彼に対し、自分の非力を認めつつ編集スタッフから外されても『大渡海』完成を脇から支えた西岡君がかっこいい。はじめ小説にしては地味だな感じていた装幀も終わりまで読むと納得、いいデザインだなと思った。
読了日:08月25日 著者:三浦 しをん

悪い本 (怪談えほん1)悪い本 (怪談えほん1)
こういう絵本で刷り込まれたこどもって、どういう想像世界を持って成長していくんでしょうか…。とは言え、これは帰省時に実家の義父が娘に与えた1冊。さすがに小学生じゃないけどね、しかし、大人ほど怖いとも言えるところが、また…。
読了日:08月18日 著者:宮部 みゆき

そして生活はつづくそして生活はつづく
小学生の時のうんこばなしは有名なようですが、そんなのはホンの氷山の一角?ってな、馬鹿話が満載。よくぞ芯を萎えさせずにいい大人に成長してくれました。ようこさん(母御)が素晴らしい。娘が源ちゃんファンでつき合って読みましたが、あまりのおばかさと可愛さに私も好きになりました。
読了日:08月17日 著者:星野 源

絵本 夢の江戸歌舞伎絵本 夢の江戸歌舞伎
ずっとずっと見ていても見飽きない、江戸芝居の魅力がありありと伝わって来る絵本です。絵そのもののすばらしさもさることながら、詳細な考証に基づいた一級品の資料だと思います。同著者の「大いなる小屋 江戸歌舞伎の祝祭空間」を読んで、また眺めるとより描かれている世界が深く理解できます。買っておいて良かった!
読了日:08月16日 著者:服部 幸雄

大いなる小屋 江戸歌舞伎の祝祭空間 (講談社学術文庫)大いなる小屋 江戸歌舞伎の祝祭空間 (講談社学術文庫)
かの渡辺保氏に「紙の上に劇場を建てた」と評させた名著の誉れ高い劇場空間論の文庫化。江戸時代の芝居小屋の世界観や構造・仕掛けから小物一つに至るまでの意味するコード、役者が備えた要素にもいろいろな意味があり、変容がある。現在の劇場からすると、魅力に満ちた江戸の芝居小屋。金丸座、康楽館と一度体験するとまた行きたくなるけれど、その面白さの秘密やエネルギーの源泉を解き明かされている気がしてくる。何度も読み返したい一冊だ。
読了日:08月16日 著者:服部 幸雄

ぼおるぺん 古事記 一ぼおるぺん 古事記 一
ボールペンですと!またまた、こうの先生の絵のうまさを思い知る1冊。これまで、難解な古事記を理解するための意訳書や解説書は数あれど、絵解きとは!イザナキ神とイザナギ神の睦まじい感じがこうの画調でいい。黄泉の国の神になった妻を「写真」で偲ぶところが泣けます。漫画版古事記というんじゃなくて、まんがじゃなければ表現できない古事記の誕生ですね。続巻がいまから楽しみ。
読了日:08月14日 著者:こうの 史代

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