2015年11月10日火曜日

平成27年度松竹大歌舞伎秋季公演

松竹大歌舞伎の年度の巡業は、S市はスルーされて多賀城市文化センターが会場でした。幾人かお誘いしてみたんですが全パスされましたので、ひとりで行ってみました(苦笑)
多賀城…二の足踏みますかねー。


平成27年度 松竹大歌舞伎
平成27年11月1日(日)~25日(水) *多賀城市民文化センターは11月8日(日)

一、教草吉原雀(おしえぐさよしわらすずめ)

鳥売りの男実は雀の精  尾上 松 也
鳥売りの女実は雀の精  中村 梅 枝
鳥刺し実は鷹狩の侍   坂東 亀三郎

二、新皿屋舗月雨暈 魚屋宗五郎(さかなやそうごろう)

魚屋宗五郎     尾上 菊之助
家老浦戸十左衛門  坂東 亀三郎
宗五郎女房おはま  中村 梅 枝
磯部召使おなぎ   尾上 右 近
小奴三吉      中村 萬太郎
磯部主計之助    尾上 松 也
宗五郎父太兵衛   市川 團 蔵

菊五郎さんも時蔵さんもなしの、なんと菊之助さんが座長の若い音羽屋一座。人気者の松也さん、今月は巡業です。

「教草吉原雀」は、長唄ではおなじみの「吉原雀」を舞踊に仕立てた作品で、鷹狩り侍が出て来て、ぶっかえりで雀の精に変身するところが趣向のようでございます。
いつもの「吉原雀」と違って興がありました。
松也さん・梅枝さんの鳥売りは若くて華があるばかりでなく安定感があり成長を感じました。長唄演奏は、菊五郎劇団音楽部で(唄)芳村伊四太郎さん・(三味線)杵屋巳太郎さんが立てでした。

「魚屋惣五郎」は、菊之助さんがスッキリかっこ良すぎて魚屋さんに見えない…けど、演技はしっかりしていて引き込まれました。花道側鳥屋真ん前の席でしたので、役者さんの出入りを見ることができたのですが、出てくるときから菊之助さんはオーラ全開で迫力ありました。綺麗な女形をやる同じ人物が惣五郎…とは、音羽屋の役者はやっぱり幅あるんだなぁ。
「たちつてと」が「さしすせそ」になるお江戸ことばがポンポン飛び交って、リズム感のある舞台で、惣五郎の見せ場であるお酒を飲んでしまう場面も、菊之助さんの酔態の演技もさることながら、黒御簾の「西行桜」「屋台囃子」の合方が調子を上手に作っていて面白かったのでした。小奴三吉役は萬太郎さん(梅枝さんの弟)でしたが、なかなかの奮闘。萬太郎さんはお三味線が得意で「娘道成寺」や「藤娘」を弾くほどの腕前とか!!!!!…虫六、見る眼が変わりました  ∑(=゚ω゚=;)  
女形なら「阿古屋」!と言いたいところですが、立ち役でお三味線を弾く役ってなんだろう…、ぜひ拝聴拝見したいですね。

多賀城市民文化センターの大ホールはけっこう見やすい良いハコのようです。出演する方々にとっても使いやすいのかな?
最近こちらのホールをつかう歌舞伎公演が増えているのが気になっておりましたが、S市にも歌舞伎公演に向いているホールを早く作って欲しいものです。

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