とある勉強会で、昭和38年制作の岩波映画「ある機関助士」というドキュメンタリー映画を観ました。
【概要】水戸電化開業を間近に控えた昭和37年秋、常磐線では優等列車を牽引する蒸気機関車が上野口最後の活躍中。水戸駅に3分遅れて到着した上り急行「みちのく」が上野定時到着を目指して、機関士と機関助士が回復運転に奮闘する。取手から先は国電区間のため回復運転が困難、上野定時到着には取手までが勝負。駅を通過する毎に遅れを2分半、1分半と詰めていく運転が臨場感を持って映し出される。また、助士の様子や機関士らの懇談の様子を織り交ぜ、当時の国鉄の姿を記録した名作。
企画:日本国有鉄道
監督:土本典明
制作:岩波映画 昭和38年
上映時間:37分
(研究会資料より)
昭和37年の常磐線三河島の列車脱線多重衝突事故への批判を受けて国鉄の安全対策をPRするために制作された映画ということです。迫力ある蒸気機関車やキハ81系はつかりの雄姿など今も鉄道ファンをしびれさす要素満載と思われました。が、計算去れ尽くした感のあるカメラワークや、「台本読んでますね?」的セリフ、思わせぶりな音楽は、昭和39年のドキュメンタリー映画「東京オリンピック」(昭和40年公開・市川昆監督)を思い出させました。記録映画という名の宣伝映画が作られた時代だったのか?とはいえ、当時のリアルを映し出していることに変わりはないのかも知れませんが。
上映の後、それぞれの見方を語る第2部があったのですが、別件で身が空かず聞けませんでした。残念!
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