2013年2月10日日曜日

アニメーションと音楽の ショートフィルムフェスティバル 2013

以前のブログでもお知らせしましたが、桜井薬局セントラルホールという映画館で、「アニメーションと音楽のショートフィルムフェスティバル 2013」というイベントがあり、岸野雄一さんの映画音楽レクチャーがあるというので出かけました。


昔ながらの名画座系映画館を会場に、ショートアニメ(アートフィルム系ですね)が22編上演されて、岸野さんの映画音楽レクチャー、ギャングポル&ミットというフランスはボルドーからやってきた音楽&映像ユニットのミニライブ。
予想していたよりずっと面白いイベントでした。

アニメはどれが一番良かったかアンケートに書くようになっていたので、一生懸命見てしまったよ。あくまでも虫六の好みですが…、面白かったショートアニメが、YouTubeにもアップされていたので、お薦め作品をご紹介してしまいましょう。


○Middle dog gets angry/George Gendi
・シンプルな線描と、ピアニカとウッドベースとハミングだけの、犬たちが主人公のアニメ。犬たちの情けない表情が可笑しい。ラストの合奏が幸せ。

TV on the radi: me-I/Daniel Garcia
・実写ぶりがすごい!夢オチと、歌謡ショーばりのエンディング…。

Una Furtiva Lagrima/Carlo Vogele
・魚が唄うカンツォーネ。人(魚)生が唄に被っていくその盛り上がりに、おもわず脱帽。たぶん、こういう感性は自分のなかに無いな〜と思いました。その、コンセプトは面白い!のですが、こういうギラギラ映像をイメージすることができないと。

BOLERO/Ivan Maximov
・ラベルのボレロに合わせて、スパイラルな不思議系映像が。どこかに既視感ありましたが…。テレビかなんかで見たかしら?オチ(?)が惜しい感じ。

Backwash/田端志津子
・30000枚のカードを使ったストップモーションアニメーションだそうです。D.ホックニーの世界観が動画になったようなイメージ。分割した画面パーツの時間や空間が同期しない、とても複雑な映像で面白かった。(本当は4分の作品ですが、YouTubeのはさわりだけの1分バージョンのようです)

○Karnival (6 short movies)/Jun Seo Hahm
・シンプルなんだけど、テイストはエッチでブラック。おもわず笑っちゃいました。

○The 1000 people band/Gangpol&mit
・ポップで楽しいアニメなんですが、これは、本人たちの生ライブの方が断然楽しい!
  ↓
Gangpol & mit(ギャングポルアンドミット)
サウンド担当のシルヴァン(ネコ背)と、ヴィジュアル担当のギョーム(モジャモジャ頭)によるユニット。フランスのボルドー出身でありながら世界中で活動する彼らは、ポップでキュートなエレクトロニカ・サウンドと、究極のポップ・アニメーションを組み合わせたパフォーマンスを展開し、子供から音楽マニアまで幅広く魅了している。日本でも2007年5月にアルバム"MUSIC-HALL-BUILDING-FALL"を発表。
TV番組『SMAPxSMAP』のジングルを手掛けた。

イベントは、仙台のあと、札幌、東京、京都、岡山、広島、福岡、別府、熊本、神戸とまわっていくようなので、ぜひ、会場に足を運んで見てください。



全体的には、乱数系のCGやハイテクの作品よりも、アナログな地味に作っているかのような、それが「可笑しみ」になっているような作品に心をひかれていることを自覚しました。それから、東京芸大の院生の作品なんかもあった(なぜ、わざわざテロップされたのかは分かりませんが…大学の課題?)のですが、日本の芸大系の学生(たぶん教員も)って技術的には上手いのはよく分かるのですが、よくも悪くも観念的すぎると思いました。日本の芸術教育の問題じゃないのかな。


楽しみにしていた岸野さんのレクチャーは、時間の関係でさわりのみ…うぅ、残念!
今度はたっぷり聞かせてください。ヒゲの未亡人のライブも待ってます!!



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