2013年10月6日日曜日

大友良英とあまちゃんビックバンド in 仙台

待ちに待った“大友良英とあまちゃんスペシャルビッグバンド”のライブ(10/4)がやってきました。
なにしろ虫六家はドラマがある日は1日に3回リピートしていた(8時のオンタイム、虫六子の晩ごはんタイムに録画1st、家人Tの晩ごはんタイムに録画2ndちう)コアなあまらーでしたので、あまロス期に入り、このライブをとても楽しみにしておりました。つまり、抜け駆けはゆるされず家族全員で出かけました。

会場は東北大学「萩ホール」。初めて入りましたが、客席の入り口がどこだかさっぱり分からず、階段を迷路のように行ったり来たりしてしまいました。他のお客さんもだいぶ迷っていたので、我らだけにあらず…と思うが。防災上どおなの?という疑問は今日のところは棚上げにしておきましょう。


すでに舞台には楽器が並んでおります。
うしょしょ、テンションが上がってきましたぞ〜。

我らの目の前に大友さんのギターがおいてありました。やったー、ここに来るのね。いい席をゲットしていたものです。それにしてもネックの脇あたりの塗装の剥がれ具合がど迫力で、“ノイズ系ミュージシャン大友良英”の存在感を感じて余りあるものがあります。



会場は、2階席までぎっしり!
なんていうか、メジャーバンドみたいですね。さすが、あまちゃん効果。
(ちなみに、「今日はドラマ出演者などの登壇はまちがってもありません…」と案内にはお断りがありました。それもある意味すごし。)

“あまちゃんビッグバンド”は、大友さんほか18名の大編成。古くからの大友さんの仲間と“チャンチキトルネエド”(*)という芸大出身の鍵盤+ブラス+チンドンパーカッションのオーケストラグループがドッキングした大編成バンドです。東ヨーロッパのクレズマー、ドイツのテクノPOP、豪華な伴奏付きの演歌、モダーンジャズ、ブラジル北部のラテンmusic、中国のパンク、パリのシャンソン、ラインが絡み合うバロックmusic…と、巧みな音の引きだしいっぱいで、あまちゃんのあの劇判は出来ていたのですね。

今日のプログラムは、こんな感じでした。(9割くらいはあっていると思います)

「あまちゃん オープニングテーマ」
   :言わずと知れたあのテーマ曲で幕開けでございます!

「行動のマーチ」
   :リコーダーが楽しい。スコアが欲しいと思いました。チューバって随分複雑な演奏が出来る楽器
    なんですね。魅力発見です。


「あまちゃんクレッツマー」
   :これはこのバンドの本領発揮でしたね。いやはや楽しい!次々とメンバーにソロを回して、
    渋さ知らズを彷彿したけど、渋さよりも若くて爽やか(笑)。この後味の良さはどうして
    でしょうね。どっちも好きですが。

「銀幕のスター」
   :しゃぼん玉ホリデーのような(って言ってたかな?)古き良き時代の芸能界のゴージャス感が
    テーマらしいです。CDではアコーディオンですが、今日はトランペットが聞かせました。
    秀徳君、虫六子のハートをキャッチか?


(ゲスト:マダムギター長見順)

「琥珀色のブルース」
   :長見さん、ダンサーみたいな濃ゆい舞台衣装で登場。そしてブルースギターで泣かせる音色。
    すんげ〜、カッコ良かった。


「奈落デキシー」(「暦の上ではディセンバー」のインストアレンジ曲)
   :あのアメ女のヒット曲が良い感じのインストに…。ドラマを思い出します。

「アキのテーマ」
   :S市出身の斎藤寛君(←浅野忠信似)のフルートが聴かせてくれました。

「芸能界」
   :太巻のテーマ…パーカッションが不穏な空気を表現。

「アイドル狂想曲」
   :おたくシーンに使われた曲。ピッコロが大ブレイクで面白すぎ…。

「軋轢と友情」
   :どうしても東京に行けないユイちゃんのイライラに当てられたノイズ・ミュージック「軋轢」で、
    これは大友さんの本業(?)のカッコ良さが炸裂。傷だらけのギターの意味がわかりました。
    この曲だけの演奏だと不穏すぎるということで、アキちゃんとの「友情」をミックスして、

    この日のタイトルは「軋轢と友情」。なんちうか、これ相当名曲でないスか?
    しかし、生涯でたった一度のノイズ・ミュージックをこの日のライブで浴びてしまった人も

    少なくなかったのでは(笑)。

「希求」
   :東京に行くはずが、お父さんが突然倒れて行けなくなったユイと、電車に乗ったアキが別れる
    シーン。大友さんもこのシーンを見るたびに泣いてしまうとのことでしたが、この曲が入ると
    ほんとに泣けてくるんだよ〜。
    メロディは、ラブジョイの近藤達郎さんが情感豊かなハーモニカを聴かせてくれました。
    大好きです。

「灯台」
   :春子のテーマなのに、最後は大吉のシーンにもつけられていたという…。

「地元でサンバ」
   :「地元に帰ろう」にこめられたクドカン脚本についての大友さんの解説(?)も深かった。

「海」
   :震災のあとで港には毛糸玉みたいになった鉄骨のほか、建物らしいものは何も無くなって
    いたのに、海は水平線の向こうまでただ穏やかだった、陽の照り返しが波に揺られて
    キラキラしてた…
    あの風景を思い出さずにいられない。


「TIME」
   :三代アイドルの天野家の夏、春子、アキのテーマだそうです。

(アンコール)
「潮騒のメモリー」(ボーカル:長見順)
   :まさかボーカル付きのこの曲が聴けると思いませんでしたが、長見さんのボーカルも最高でした!
    途中で挿入された「楽天応援した〜」の替え歌もナイス!


「あまちゃん オープニングテーマ」
   :〆にもう1回。でもまたアレンジ違っていたよ。これだからジャズバンドは楽しいね。


ドラマの劇判なのでショートな楽曲が多く、つぎつぎに耳に馴染みのある曲が登場する感じ、でも1曲1曲の演奏がとても出来が良く生で聞くと一層魅力的で、あっという間のライブでした。3000円のチケット代でおつりが来る(!)満足度でした。

ありがとう!大友さん、ありがとう!あまちゃんビックバンド。

ドラマも面白かったけど、やっぱり劇判がそうとう良かったです。毎日元気をいただいていましたよ。


…チャンスがあれば聞いてみたいところでしたが、やっぱり「大晦日はスケジュール空けといて」とか言われてるんですか?


【おまけ】
10/5の朝日デジタルにクドカンのロングインタビューが載っていました。これもタイムリーだったね。

(*)「チャンチキトルネエド」は現在無期限活動休止中とのことです。…でもメンバーのほとんどが “あまちゃんビックバンド”のようですが。


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