お三味線の胴の先っぽに三本の糸の先を結わえておく奇麗な色の紐の団子がありますが、これを「根緒」といいます。
どこかっていうと、この…赤いやつですね。
これが、先日の合同練習の時に「根緒は一本の組み紐でできているから、3つの糸がきっちり決まった位置で止まっていないと、バランスが崩れて、当然、音にもひずみがでる」というお話を聞いて、説得力あるなーと感心するやら、これまで「止まってれば良い」くらいの調子でいた自分の未熟さを思い知ったわけなんですが…。
(えっ?1本なの?)というのも気になり、さっそく古い根緒で本当かどうか調べてみることにしました。
虫六「いよいよ、オペ開始だね」
丑王丸「ほどいてしまって大丈夫でありましょうか?」
猪九郎「これ、3の糸のとこだけボロボロになってるよ」
虫六「いやー、これは最初にお三味線についていた根緒なんで、元の持ち主の練習のあとですなー。根緒が切れるくらい練習しないとうまくならないんだね…」
最初の結び目…、四ツ巴に組んだ先っぽがグイッとねじ入れてあったので、引き抜いてみました。
ぐるっと開いて…、けっこう固く組んである紐ですな。
裏返し。こんな風に3つに分けられています。
…っていうか、すでに知恵の輪状態。
ばらばら。
虫六「あー、もう復元は不可能なり…」
ほよ〜、本当だ!1本になった。
けっこう長いね。
【今日の蘊蓄】
根緒(ねお):根緒とは、糸巻きとは反対の糸の端をそれぞれに結びつけて使う、三味線下部の中木先に懸ける「一本の組み紐をねじって三つにしたもの」
参考:和楽器教本「三味線」/GC教育研究会/2006
ちなみに、根緒が入っている箱には「御音緒」と書いてあって、商標かもしれませんが、この言い方は綺麗だな…と思った次第。
この薀蓄、私も勉強になりました。
返信削除よくぞ解いて(ほどいて)下さいました。
私も、根緒ってどうやって結んであるんだろうなと、
時々思わない事もありませんでしたが、
まさか解(ほど)いおうちゃおうなんて勇気はこれっぽっちもありませんでした。
この記事は勉強になりました。
>匿名さん
削除やってみてわかったのですが、意外に長いのでした。しかも固い。