プログラムは、「金!〜評伝で綴る啄木〜」
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朗読劇は、最終日ということもあってか、出演者のお二人もテンションが上がっていて、緊張感がありましたが、綱渡りの啄木と節子の人生と重なって伝わるものがありました。啄木って、生意気で才能はあるけど、情けなくて、エゴイストで、ちっぽけなヤツで、絶望と節子に対する執着やあがきが哀しい。そこがクマガイコウキの共感を得たのかな?まるで、クマガイさんが創造したような彼の世界観にはまる人物として浮き上がってきて、とても面白かったです。そして、清貧の中で「いちごジャム」を探して奔走する節子のどうしようもない健気さが美しいなぁ。
死に瀕した啄木と、トロリと甘露な「いちごジャム」との対峙が、クマガイコウキの詩人たる才能を感じるのでした。
そして、終盤の不協和音のように延々と読み上げられる節子の金銭出納帳の無機質な金額メモ…(クマガイさんベーシストだもんね)と、「ひこうき」全篇の朗読。秀逸な構成でした。
このところ仕事が切羽詰まっていて、うっかりするところでしたが、見逃さなくてホント良かった。


うひょ〜、虫六子儲けましたな〜。
帰宅したら、家人Tはさっそく「渋さ知らズ」のCDで、室舘あやさんの「ひこうき」を聞き返してました。同じ詩なのに違って響いてくるのが不思議です。
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