先週は虫六の職場でも、東日本大震災の犠牲者慰霊祭などが大がかりに行われて、「復興」というより「鎮魂」という言葉を耳にすることが多い今日この頃だったのですが、3.11をむかえる東北を後に、3月10日、虫六一家は何故か京都にやってきました。
家人Tが京都で学会があり、それに便乗で家族旅行です。ちょうど虫六子が入試等で学校が休みだったので、こんな風にみんなの予定を合わせられることも少なくなってきたので…
新幹線を乗り継いで、昼過ぎに京都駅についた虫六家。初日の目的地は三十三間堂なのですが、その前に腹ごしらえ。お寺近くに鰻雑炊の美味しい店があるというので行ってみました。
向かった先は
京都市東区七条通本町東入ル 「わらじや」
京都では何年ぐらい前だと“古い”と言われるのでしょうか?このお店は創業360〜70年で、秀吉がここでわらじを脱いだという由来でその名がついたそうです。
建物も古そうだがなぁ〜、この暖簾はやっているってことだろうか?などともじもじしていたら、お店の中からお客さんが出てきたので、「よし」と入店しました。
わらじや (撮影:虫六子) |
中は茶室や古い建物が庭を囲んで建っていて、さっそく2階の客室にご案内。靴を脱ぐ前に目の端に「うぞふすい 6100円」の貼り紙が映り、ちょっと不安がよぎる。席に着いたら、抹茶とお干菓子が運ばれ、出てこないお品書きが…。
(なんだ、なんだ、大丈夫か…?の雰囲気が虫六一家にどよよ〜んと押し寄せてくる)
お隣に親子連れ風のお客さんが当たり前に着席。「当店はコースのみです」なんて説明を受けている。(うわぁ〜、予感的中だ!!!!このお茶飲んで良いのか???)
(うう、1人6,100円だとすると3人で18,300円…は、虫六勘定では高い、マジで。しかも昼から…。たしか、“いざという時のために”手帖に1万円札を2、3枚折りたたんで入れてあったはずだ( ̄Д ̄;;支払いはとりあえず大丈夫か…。しかし、その非常時が旅の初っぱなにくるとは (||li`ω゚∞) 。これで、チャンスあればと狙っていた銀細工の帯締めも、和楽器屋巡りもご破算…(u_u。)。こんな時に観光旅行した罰が当たったか?!とはいえ、今このとき「うぞふすい」をあきらめたら、もう一生本物の「うぞうすい」を食べる機会はないかもしれない。つか、やっぱり食べてみたい「うぞふすい」
(=゜ω゜)
…と脳内メリーゴーラウンド。
「もう帰ろうよ」と焦る虫六子を、「うろたえなさんな、大丈夫だから」となだめつつ、「よ〜し、う雑炊食べるぞ〜」とシフトチェンジ。(とりあえず、俺出さなくていいのね?)と家人Tも察したらしく、「食え、食え」って態勢に。
そんなわけで、堪能しました。わらじやの「うぞふすい」献立一式
先附のあと、まず出てきましたのは「うなべ」
うなべ (撮影:虫六子) |
みんな食べるのに夢中…。
うぞふすい (撮影:虫六子) |
先ほどのお鍋とは別の土鍋に新しいお出汁で炊いた雑炊です。鰻は白焼き、焼いたお餅、椎茸、牛蒡、人参、卵、三つ葉が入ります。野菜は針のような千切りで、お野菜ぽい感じがありません。はじめは香ばしいお餅が、そのうちとろとろに。う、うまい、美味すぎる。
うぞうすい (撮影:虫六子) |
気がつけば無我夢中で、大鍋を3人で完食。
あ〜、「うぞふすい」というものを知ってしまったなぁ〜。後戻りできない食経験をしてしまった感じです。
虫六子も美味さの針が振り切れてしまったらしく、「これまで食べた美味いものは、1ばんが函館の駅までTの叔父さんにゴチになったカウンターでおこのみ寿司か、小樽の石水のかき揚げ天ぷら」だったが、「石水を抜いたかも」と口走っておりました。
最後は、おおきな切り身のメロンでした。
ふう _ノフ○
玄関先で見送ってくれたわらじやのおばちゃん |
そんなわけで、ひとまわり成長した我らを、玄関で見送ってくれたお店のおばちゃん。
気さくにお話してくださいました。
ご馳走さまでした。機会があったらまた来てしまいそうな虫六でした。
(…しかし、財布がぁ)
あ、この店先にかかっているわらじ、これが目印です。
さあ、つぎは三十三間堂だ。
「うぞふすい」ですか。写真を見るだけでもおいしそうですね。しかし、やはりお値段が・・・。でも食べてみたい。京都は、東京なんか足元にも及ばないほど、奥が深いですね。
返信削除>zatugeiさん
返信削除いやはや、清水の舞台から…とはこのことですね。でも、あの「うぞふすい」は食べる価値あったと思いますよ。京懐石をランチメニューで6000円で食べるとかいうのにはあまり食指は伸びないのですが、あれは外れてないです。なにかあぶく銭が入った時にへそくっておいて、いちど食してくださいませ。たぶん、夜も同じ値段かと。