2011年3月18日金曜日

あり得ない揺れ_震災の日2011.3.11PM2:46

震災の日から日記を付けはじめました。
何をどう考えればいいのかという判断は付かないのですが、状況を発信することに意味があるような気がして、極パーソナルなレポートにしかなりませんが、覚え書きとして抜き書き的に公開します。

午後2:46、SMMAのKさんから携帯に電話。なんの話もしないうちに、ミシミシっと建物が軋む音がして、縦揺れ…「地震ですね、けっこう大きいですね、いったん切りましょう。」と電話を切ったとたんに大きい揺れがグラグラっときた。
あわてて事務机の下に潜る。新しいHDにデータをバックアップ中だった。机の下から腕を伸ばして、パソコンが倒れてこないように支える。何度も何度も揺れが襲ってくる。長い。こんな地震経験したことがない。棚の資料が雪崩のように落ちてきた。まだ避難路は確保されている…思わずコートを手に取る。しかしまた揺れが来て、机の下に潜る。
揺れが落ち着いたと思ったら、Mさんが「大丈夫ですか?逃げましょう。」とドアを開いてくれた。
とりあえず、建物の外に逃げる。

建物内の人たちがみんな外に逃げている。余震で建物の避雷針が大きく何度も揺れる。7階の窓から書棚のような家具が15度くらいグラグラ揺れているのが見える。倒れそうだ。

今日は虫六子が明日の卒業式のための午前授業でマンション(10階)に帰っている。無事だろうか?不安で焦る…早く点呼確認でもなんでもして欲しい。虫六子の無事を確認に帰りたい。しかし、身動きが取れず焦る。
家人Tから「無事ですか?」というCメールが入る。山形も揺れたのか?と思ってメールを返していると、虫六子が走ってやってくる。自宅から私の職場まで走ってきたらしい。近くて良かった!ともかく安心。相当大きなことは分かったけど、どんな地震だったのか、見当もつかない。これが30年以内にくると言われた宮城県沖地震か?と噂した。
何も持たないで逃げたので、貴重品を取りに仕事部屋で戻る。
めちゃくちゃ…だが、とりあえず直ぐに外に出た。
解散のOKが出たので、虫六子と帰ることにする。

路面のブロックが陥没している。

ヘリコプターが飛んできた。建物はもちろん停電…。
不味いんじゃないの?これ?何が起きたの?

向こうのコンビニが開いていたので、防災避難品などないと思い出し、なにはともあれ買い物に。すでにおにぎりなどは消えていたが、とにかく腹に貯まりそうな、あんもち、カップケーキ、蒸しパン、乾電池、ゴミ袋、お茶を購入。

停電なので、機械式駐車場が使えないので車が邪魔になるかも?と、職場に車を置いて、歩いて帰る。
明日は、虫六子の卒業式の予定だったけれど、どうなるんだ?と心配になり、中学校を経由してみると、学校がすでに避難所になっていて、「武道館はもういっぱいだから体育館へ行くように」と指示される。毛布を手にした人が次々やってくる。
これは卒業式どころじゃないね…。
マンションに戻ると集会所が避難所になっていた。集会所の2Fに場所を確保。
Tからはとにかく帰ることを試みるというようなメールが入る。
同じ階の住人さんが「余震があって上れないよ」と声を掛けてくれたが、虫六子と手をつないで10階まで階段を上って、毛布を取りに自室へ…。途中何度も余震が来る。生きた心地がしない。
部屋を開けてみる。金魚の水槽から水がこぼれて玄関びしょびしょ。でも水槽は割れていない。ゆきちも助かった!暗い廊下の向こうに見える部屋…ぎょ〜、めちゃくちゃだ。
腰から上のものは基本的に全部崩れていて、部屋中ものが散乱していた。
リビングの小さいテーブルがおちた荷物に押されてドアの前を塞いでいて、向こうにいけない。余震が来た時の退路が険しいので、中に入らず、とりあえず寝室から毛布をひっぺがして、すぐに自室を出る。階段を怖々下りる。

マンションの集会所は1階はすでにいっぱい。2階にも10組ほどの家族。石油ストーブが1つ。他の人たちは、市民センターの避難所に逃げたらしい。管理室の前にポータブルラジオが鳴っている。

毛布だけは持ち出したものの、さっきコンビニで買ったものしかない。だんだん暗くなってくるけど、停電。携帯のメールが繋がらない。無駄に電池を食って心配。ラジオが聞きたいがない。情報がない。管理室のラジオを聞いていたいが、虫六子と離れるわけにもいかず、近くの人のラジオに聞き耳を立て、やっと情報収集。マグニチュード7.9。でかい!大きな津波があったらしい。このあたりだけでなく東北全土に広がる規模の地震とのこと。そのあと、気象庁の発表するマグニチュードが何回も訂正され、M8.8となる。震度は6弱、栗原は7だったらしい。また栗原…。

夜、停電で避難所にはろうそく1本。誰かの懐中電灯が2、3本灯っている。
やっとTに電話が通じる。今日は交通機関が無いので大学の本部に泊まるとのこと。Tが戻らないことがハッキリしたので、さっき買った食料を食べる。次に何が口に入るか分からないので、少し節約しつつ、あんもち1個とカップケーキ1つずつにしておく。虫六子が靴下を濡らしていたので、履いていた靴下を渡す。毛布だけなので、寒い。誰かのラジオを聞きながら、コートを着たまま夜を明かす。




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