2014年9月11日木曜日

長野から木曽福島へ(2)_興禅寺で重森三玲の庭と出会う

そんなわけで、木曽福島駅に着きました。

なんだかでっかい立派な駅舎です。木曽福島は、京都へ67里、江戸へ69里の中山道69次目の福島宿なのだそうです。

 駅向かいにお土産屋さんや食堂なんかといっしょに観光案内センターがあったので、地図を貰おうと入ってみました。なにしろ、「目的は興禅寺」と言うこと以外、この土地についてなんの予備知識もないまま来てしまったのです。どのくらいの大きさの町なのか、なにか観光はあるのか??

で、観光センターで地図を貰うついでにいろいろ聞いてみましたら、とても親切に教えてくださいました。「まずはバスで興禅寺まで行き、帰りを徒歩で散歩しながらこことここに観光スポットがあるよ」と地図に書き込んで、「正味2時間くらいで帰って来れますよ」とのアドバイス。そして、今朝ホテルから貰ってきた傘を置いて行っていいかとお願いすると、気持ち良く預かってくれたりして、親切この上なし!木曽福島に行ったら、駅前の観光センターで情報蒐集しましょう。

さて、教えていただいた路線バスで直行したのは木曽三大名刹のひとつに数えられるという「萬松山 興禅寺」。名前のとおり禅宗の寺院で臨済宗妙心寺派、永享6年(1434年)、木曽家12代信道公が祖先義仲公の菩提のために荒廃していた古いお寺を改築したものだそうです。

こちらが木曾義仲のお墓…、柵の奥の暗くなっているところ。樹齢300年を越えるという木曽檜など太い樹木に守られるように、苔むして墓石がありました。

義仲公お手植えの時雨桜の、2代目(!)…だそうです。たしかに大きくて老木って感じですが、いったい樹齢いくつなんだ?4月20日ごろが花の見頃だそうですが、こんだけデカイんだからみごとでしょうね。

そして、なぜ虫六がここまで来たかというと、このお庭を見るためでありました。
現代作庭界の巨匠・重森三玲が作庭した枯山水「看雲庭」であります。なんでも日本一広い石庭だそうです。

石は紀州沖の島産の青石(力泥片岩)、砂紋は京都比叡山山麓の白川砂で構成されており、この白くみえる曲線のアクセントはなんと(!)白セメントです。
白砂の地模様が表現しているものは「水」ではなく「雲」。看雲庭は、信州にあるお寺ということで、雲海の上に突き出ている(浮かぶ)山岳を表現しているのです。

砂紋(雲紋)は雲海の雲の流動を抽象的に構成していて、世界のどこにも例のない独創的な試みだそうです。石の配置は有機的で、中央の小さい石をポイントに左に7石、右に5石、左向こうに3石を、追う石、逃げる石、更に受け止める石として緊張感のある空間を構成しています。
一般的な枯山水が、川の向こう、海の向こうに、無限の世界をユリイカするとしたら、木曽の枯山水は天空に無限を見るんですね。やっぱり標高が高い土地はスケールが違います。

しばし、お庭を眺めながら露台でぼんやりしていたら、持ち時間の半分を使っておりました。あ、興禅寺にはこのほか重森の作ではありませんが「弥勒山の庭」「昇龍の庭」「万松庭」という3つのお庭があります。

慌てて、地図を片手に歩き出しました。あ、古そうで立派なお家ですね。

木曽川!迫力ありますね。マイナスイオンに年季が入っております。

福島宿は日本四大関所の一つ。関所は、木曽川を真近かに見下ろす高台にあり、創設以来約270年間、中山道の要衝として入鉄砲、出女等を厳しく取り締まっていたそうです。こんな狭い石段を一人づつ登って関所を通ったのだ。

石段を登ると、復元された関所が往時の姿をみせています。中に入りたかったけど、時間がないので、涙をのんで今回はパスです。

 この階段は、地図によると…初恋の小径…かな。

 うお、これは昭和の臭いがするコンクリの立派な橋だ。

 山村代官屋敷…。ここも前だけにしておきましょう。残念ですが。

 なんとも幸せになれそうな名前の蔵元みっけ。木曽の地酒「七笑酒造」。いろいろ魅力的なお酒がありましたが、実は昨日のうちに長野東急の酒屋さんからお土産のお酒は送っていた(「七笑」も含む)ので、ここではサイフの紐は締めときました。へへ。

うぬ!!誰ですか、この方は?!
お店のご主人に聞いて見たんですが「誰だか、すごい有名な人らしいんですけど…。よく知らなくて、スミマセン」って。(え〜、知らないのか〜)
先代の猿之助(現・猿翁)のようにも見えるけれど、もっと昔の役者かナー?気になる、気になる。

木曽川を眺めながら足湯にも浸かれます。
時間が無い上に先客がいたので、今回はパス!

 上の段地区は、中山道の古い街並みの名残を残しています。

 木曽福島駅は高台にあるので坂を上りながら戻ります。見下ろす木曽の集落。
猿まわしが似合いそうな…。

 駅に着いたら予定の列車の時間まで30分ほどあった(焦って損したか?)ので、そういえばお昼を食べていないことを思い出し、名物の五平餅をいただいてみました。甘辛くて胡桃風味のたれで美味しい。暑かったのでアイスコーヒーは一気飲みしてしまいました。

駅からD51の静態保存が見えました…が、子供たちが運転席に乗りこみ自由に振る舞って遊んでおりました。すごいなー。

帰りは特急「しなの」でまっすぐ帰る予定…。

だったのですが、姨捨の夜景に未練…、夜景じゃなくても夕方くらいにはさしかかるんじゃないかと、松本駅で特急をおり、普通列車に乗り換えました。(ぎりぎり予定の新幹線に間に合う計算)

…といえ、この季節、4時ではまだまだ昼間なんですよ…。普通なので1分立たないうちに出発!しかも、松本—長野間はけっこう乗客がいて、ロングシートの無理な体勢から撮影。

っていうかですね、この日、ほぼ満月だったんですよね。
「観月の名勝」のまさに千載一遇のチャンスを逃したのか、俺。帰りの長野新幹線の車窓から、おっきい月を眺めながめつつ、姨捨の夜景リベンジを誓う虫六でした。

2014年9月10日水曜日

長野から木曽福島へ(1)_快速リゾートビューで姨捨駅に下車

せっかく長野まできたのだから…と、虫六にはついで参りしたい目的地がありました。
それは、木曽福島。
でも、その日のうちにS市まで帰らなければなりません。どんな交通手段があるのか検討していたら、テツ道のご指南役・へっちさんから、「松本ー長野間に姨捨駅があって、ここはスイッチバックです。さらに篠ノ井ー姨捨間は日本三大車窓になってます」との、鋭すぎるアドバイスが…。
特急で往復する計画を急遽変更して、朝9:04発の「リゾートビューふるさと」というリゾート快速に乗って松本までいき、その先は特急「しなの」に乗り換えることにしました。

 「リゾートビューふるさと」、HB-E300系。ディーゼルエンジンとリチウムイオン蓄電池を組み合わせ、駆動力に電気モーターを使用したハイブリッドシステムを搭載した車両です。2両編成で運行しています。


HB-E300系といえば、秋田の五能線を走っている「リゾートしらかみ」の青池号と同じですね。

 客室は豪華なリクライニングシートで、とにかく広い。小柄な虫六は足下のスペースがあまってしまいました。大きな窓も、車窓の風景を楽しむに最適です。日曜日でしたが、もうシーズンが終わったのか、けっこう空いていました。快速なので、これで長野から松本まで乗車券に加算される料金は指定券の520円のみ。

願わくば、この窓は綺麗にしておいて欲しかった…。昨夜は雨でしたので、しょうがありませんが。



どんどん緑が深くなって行って、どんどん山が高くなってきました。こういうの「山懐に抱かれる風景」っていうんだなーなんて、

我ながらテンション上げまくりでカメラをオフにする間もなく過ごしておりましたら、ほどなく姨捨駅に到着。うわぁー、バックしている!スイッチバック体験中の図であります。自ら乗車しているので線路しか撮れません…あしからず。

そうなのです、このところ天候不順で、今日も雨予報…。ホテルでビニール傘を貰って乗り込んだのですが、 なんと姨捨駅は快晴でありました!!!!!
ちなみに、駅標識もスイッチバックです。

この列車は姨捨駅に15分停車します。

 駅のホームが展望台になっていて、善光寺平が見渡せるのです。
この盆地は鎌倉時代以降、しぱしば合戦の舞台となった土地だそうで、武田信玄と上杉謙信が戦った「川中島の戦い」もあのあたりで繰り広げられたとか。姨捨は「観月の名勝」としても有名で、夜景がまた絶景だそうです。ココまで来てそれを見ないで帰るなんて悔しい限りですが、機会があれば棚田のビューポイントにも足を運びたいなー。

それにしても、日本はこんな所にとんだ“宝石”を隠していたものです。

15分はけっこう有意義にすごせる長さで、写真撮影はもちろんのこと、向こうの駅舎にわたって記念入場券を買ったり、山ガールのコスチュームの車掌さんと記念撮影したり、乗客の皆さんはいろいろ楽しんでおりました。

松本駅に着く手前には、梓川と奈良井川(と言ったと思う)の合流地点があり、ここでも列車はサービスでスピードを落としてくれます。

松本駅について、名残惜しくもリゾートビューふるさとを降りました。列車はこのあと、穂高、信濃方面にむかい、白馬、南小谷までいきます。いってらっしゃい。

松本駅から、名古屋行きの特急しなのに乗り換え。
「まつもとぉ〜、まつもとぉ〜」っていう駅の案内放送が、なんだか懐かしいイントネーション。そして、なんだ?この「0番線」って。

なんだかんだで、特急に乗ったらあっという間に「木曽福島」駅に着きました。
山中の駅です…。続きは明日!


2014年9月9日火曜日

絵解きフェスティバル in 善光寺

この週末、残りの夏休みを使って虫六は長野に行っておりました。

 その前にカンケーありませんが、長野までの足はJR東日本の新型新幹線E7系の初乗りです。北陸開業に先立って、長野まで運行しております。けっこう運用本数も沢山あるみたいで、金沢まで開通する頃にはあまり珍し感無くなっているんじゃないかって思ってしまいましたが…中は広くて快適でした。

今回の目的地は、善光寺!長野市元善町にある無宗派の単立寺院でありますが、実質的には山内にある天台宗の「大勧進」と25院、浄土宗の「大本願」と14坊によって護持・運営されているそうです。でも、身分や性別などの制約なく誰にでも門戸を開くお寺として古くから信仰を集めているのだとか。
そんなわけで、ここ善光寺の大本願で開催されるという絵解きフェスティバルを見にやって参りましたわけです。


○第3回絵解きフェスティバル in 善光寺大本願

平成 26年9月6日(土)

主催:第3回絵解きフェスティバル実行委員会
共催:善光寺大本願・国際熊野学会

「枕石山願法寺略縁起絵伝」、「当麻曼荼羅」、「かるかや堂往生寺」(安楽山往生寺)、「善光寺如来絵伝」(双蓮山祖父江善光寺東海別院)、「熊野権現観心十界曼荼羅」、「お釈迦さま涅槃図」(金峯山長谷寺)、「刈萱道心と石童丸」(刈萱山西光寺)のそれぞれのお絵解きと、絵解き研究の第一人者、明治大学の林雅彦先生の基調講演というプログラム。

紙芝居の先行文化として、絵解きはいつも気になってはいたのものの、なかなか直接見る機会が作れずにいたのですが、やっと見れました。しかもまとめてたっぷり。
お誘いくださったZatugeiさんのおかげで、前日のリハーサルから潜入させていただき、当日も最前列の特等席で(しかも双眼鏡持参)、貴重な絵(複製もありましたですが)と語り芸を堪能しました。
詳しくリポートしたいところですが、場内は撮影禁止…、なんでも公式カメラマンが記録した映像をDVDにして販売するらしいです。興味ある人はそれを買いましょう。滅多にみれない芸能の記録です。

とはいえ、その場でみなければ分からない臨場感がこのような芸能の大事なところ。「かるかや堂往生寺」の水野さんの型を踏まえているからこそ耳に残る語り(最後の録音曲は、耳障り良く残っていた感触がぶっ飛んでしまい残念でしたが…)や、善光寺淵之坊名誉住職の落語でも聞くような自在な語り口、そして、語りに先んじて絵の中に情報を見つけ出す楽しみや、絵を刺す羽根が予想外の動きで(同じ絵を別の場面に再利用したり)コマを繰り出す面白さ…などは、やはりこの場で見ていたればこそ。
そして、沢山の絵解きを見ている内に、山口晃画伯の大画面図などはまさに絵解きに向いていることを発見し、「日本橋新三越本店 百貨店圖」に羽根棒を当ててお絵解きする図などをしばし妄想してしまったのでした。面白いだろ—ナー。

さて、フェスティバル終了後、反省会出席のZatugeiさんご夫妻と別れて、虫六は善光寺の門前をぶらついていましたら、この日はちょうど「ながの大道芸フェスティバル」の日で、道々パフォーマーを中心にした人の輪がいくつも出来ておりました。

そこで、これまたZatugei夫人のイチオシのパフォーマー、セクシーDAVINCHIに遭遇!
これはラッキー。前の方でフルコース堪能しました。
バトン・ダンス・マジック・ジャグリング・歌…を、おねえ芸で見せるようなんですが、色白で細くて綺麗で気持ち悪くない。いちいち、顔の汗をハンカチで拭いているのがかわいい。この衣装も自作のようです。

あ、この鳥人間はお隣の会場の出番がおわったパフォーマーの方が乱入してきたのです。
なんて方でしょう、ご存じの方ご教示ください。
そうとう凝ったコスチュームで、迫力ありました。竹馬かー?!

コラボ出演。
セクシースプレーのシャワーでセクシーを分けてくださっております。げほげほっ。
あー、面白かった…と、投げ銭折りたたんでお渡ししたら、かっこいいブロマイドくれました。ありがとうございました。

そして、なんとこの日は夏祭りの日であったようで、神楽一座が門付けして歩いているのにも遭遇してしまいました!
長野は芸能の町でしたー。

2014年9月8日月曜日

中村勘九郎・七之助錦秋特別公演 in 仙台

中村屋の若太夫兄弟の錦秋公演が10周年ということで、今年は仙台公演がありました。いつもは仙台は素通りするケースが多く、北上や盛岡まで足を伸ばして見に行っていましたが、仙台という町があったことに気がついてくれましたか!
ちなみに、チケットは即完売という快挙だったそうです。
虫六も、4月の琴平遠征中に岡山のエキナカ喫茶店で列車の乗り継ぎ待ち合わせ時間にネットで予約申し込みするという荒技でゲットしたのですが、へへへ、前の方でした。ご同伴はいつものガスパママさん。


○中村勘九郎・中村七之助 錦秋特別公演 10周年記念

仙台公演:9月4日(木) 昼の部14:00〜、夜の部18:30〜

一、「都風流」
    中村勘九郎 中村七之助

ニ、「芸談」
    中村勘九郎 中村七之助

三、「月の巻」
    姫 澤村國 久
   仕丁 中村いてう 中村仲 助
   腰元 中村仲之助 中村仲四郎、中村仲 弥
   後見 中村小三郎 土橋慶 一

四、「紀州道成寺」
   白拍子 中村七之助
   住 僧 中村勘九郎
   後 見 中村小三郎 土橋慶 一

「都風流」は、長唄をやっていられる方ならよくご存じの人気曲ですが、そう言えば歌舞伎の舞台で拝見したことはありません。今回のツアーのテーマは「マニアック」ってことだそうで、「とても良くできた面白いのにめったに舞台に掛からない演目」をチョイスしたとのこと。

おー、それはありがたい!

そんなわけで、「都風流」にどんな振付がつくのか興味津々でしたが、七之助の色っぽい女形姿が出てくるかと思いきや、なんと二人の素踊りでした。「都風流」は、久保田万太郎作詞、四世住吉小三郎・稀音家浄観作曲で、昭和22年に発表された比較的新しい作品です。久保田が愛した明治大正期の浅草の下町情緒を四季折々の風物に寄せて組唄式に綴った作品。曲はさまざまな合方や聞かせどころも盛りこまれた聴き応えのある作品で、私もいつかは挑戦したい1曲ですが、なるほど踊りにしようと思ったら、展開がめくるめくで難しいのかも知れません。しかし、素踊りの良いところを生かして、場面によって登場人物の役回りなども自在に変えて面白く構成してあり、さすがと思いました。さっきまで粋な町衆かと思わせていた勘九郎がくるっと背中を見せたら、色っぽい女性のものになっていて、ぞくっとしました。ほんと、踊り上手いんだな〜。もちろん七之助も負けていません、キリッとした色男
になっちゃいます。素踊り、面白い。

地方は、立唄が杵屋巳津也、立三味線が杵屋五吉郎でこの日は四枚四挺だったかな。お囃子は田中佐幸ほか。演奏だけだとけっこう気合いが入りますが、踊りの時はさらさら引いていて、こういう感触で弾くものなのね…と、新鮮な驚きが。
ひとつ残念だったのは、虫の合方のときに、効果音でリンリンならしたのが五月蠅かった。踊りも素踊りなんだから、演奏も三味線の音の面白さで聞かせていただいて良かったのに…と。

「月の巻」は中村屋ご一門の若手ががんばりました。いてうさんが亡き勘三郎丈そっくりで、弟子でもここまで似るのか????と驚きました。だって、姿形まで似ているんだもん。

「紀州道成寺」もよく長唄では掛かりますが、やはり舞踊ではなかなか掛からないらしい。道成寺もののバリエーションで、住僧の勘九郎の迫力と、白拍子・七之助の怪しい美しさ。(玉様を継いでください!)変化したあとの怖い顔はかわいくなってしまって、いまいち迫力に欠けましたが…(だって綺麗なんだもん)、このあたりは次の課題ってことで。

「芸談」では、親子二代で大ファンですっていう女の子と、16才の男の子!男子珍し!ってことでマイクが渡ったのですが、この子は日本舞踊をやっているそうで、「おかま」とかって同級生に揶揄されるそうな。その対処法を二人に聞いたのですが、七之助丈の回答がナイスでした。「いま、日本では特に中学や高校くらいだと歌舞伎や舞踊を見るって経験が圧倒的にないので、日本舞踊がどういうものか知るチャンスがないから、そういう偏見をもたれてしまうのも仕方がないけれど、いちど文化祭かなにかでいいからみんなの前で踊ってみるといいよ。演目を選ぶ必要はあるけれど、君が真剣に凄いのを踊ったらみんなビックリして、そんなことも言われなくなるんじゃないかな」
(いいぞ!高校生、「ウォーターボーイズ」の次は「日舞ボーイズ」だ!ほんと日本舞踊はそんじょそこらのスポーツ選手より身体能力を求められるぞよ。頑張れ。)

それにしても、この二人でしっかりファンを呼べますね。この調子で頑張ってください。そして、また来年も仙台にいらしてください。

2014年9月4日木曜日

相馬の猫

実家に帰ったついでに、散歩しながらお墓参りや知り合い(お年寄り方々)のお家を訪ねてみました。

親戚のT婆ちゃんの家に顔をだしたら、いまお昼を食べてきたばかりだというのに、お菓子やフルーツヨーグルトやシフォンケーキやブルーベリーの手作りジャムで歓待を受けてしまいました。私のお土産は簡易袋入りの揚げかま…(汗)

T婆ちゃんは、大きなうちに三男の息子さんと二人暮らしなのですが、このお盆は息子さんがみんな(四人兄弟です)来て忙しかったけど、やっと落ち着いたとか、四男 の息子が今度結婚するとか、長男の嫁に出した娘がローンで家を建てることになったとか、そんな話を聞きながら過ごしていたら、綺麗な猫が…。

T婆「ひとりでしゃべってっど可笑しいから、猫飼っだの。猫にしゃべってれば、なんだか話もできっぺ。」
虫六「綺麗な猫だね、なんていうの?」
T婆「めねちゃん」(本当の名前は「メリー」ちゃんでした)
虫六「おばちゃん、メリーって前飼ってた犬の名前でないの?」
T婆「ははは、ほか!まぁ、いいべ。最近の猫は洋風だべ、俺は三毛猫の方が好きなんだけども、ちょっと洋風だべ」

それから、このお盆過ぎにT婆のうちに東京の某有名私大M大の学生が4,5人ばかりホームステイをしたそうな。三男の従兄弟がなにかで受け入れ先を引き受けて、数日宿泊していったそうなのです。

T婆「ボランティアできたっていうんだけど、何してたのかはよくわかんねんだ。どこにいって何やってんだか、そういう話はしてかねんだ…。
……見に来たんだべ、…そういうこどでねえか?そうだと俺は思うよ。
○○(三男)が連れてきたんだけど、(息子は)何するわけでもねえから、毎朝、俺が朝ご飯かせでやったのよ。どっから来たの?なんて話すんだけど、俺の言葉わがんねのか、ポカンとしてんだっけな。東京の大学だっていうから、東京の人かと思ったら西の方の出身だっていうんだっけな。
帰りに「福島交通で帰んのが?」って聞いたら、「宮城交通で帰るから仙台に行く」って、車コ付いだカバンごろごろして駅まで歩いていくんだと。道分かっか?って聞いただら、なんだか携帯みだいなやつ見ていけば道分かっから大丈夫なんだと、女の子だちだけ先に出ていったんだっけな。野郎っこはまだ寝でんだっけ。」

ふーむ、被災地ボランティアに来て、民家に寝泊まりして、80過ぎの婆ちゃんにご飯作ってもらったか大学生…。T婆の早口についていけんかったか(T婆ってば相馬弁のハードユーザーだかんねー)。それにしてもお礼のはがきの1枚でも返ってくるといいね、T婆。

そのあと、ぶらぶらしていたら、運良く虫六子お気に入りの“ふくちゃん”に遭遇…。もう14,5才になるらしいのですが、あいかわらず愛くるしい。ふくちゃんちのおばあちゃんも出て来て、また世話話を…。

相馬のおばあちゃんは元気だなー。毒もあるけど。

2014年9月1日月曜日

8月に読んだ本

2014年8月の読書メーター
読んだ本の数:9冊
読んだページ数:1832ページ
ナイス数:23ナイス

重森三玲の庭案内 (別冊太陽 太陽の地図帖 26)重森三玲の庭案内 (別冊太陽 太陽の地図帖 26)感想
重森三玲の仕事を知りたいと思っていたけれど、なかなか手頃な本がなかったのですが、これはコンパクトながら重森の作庭の仕事を全て紹介しており、綺麗な写真も豊富に掲載、好適な案内書に出会いました。この本を片手に、重森の作った庭を探訪したい。まずは京都の東福寺でしょうかね…。日本文化はまだまだ奥が深い!
読了日:8月31日 著者:



古典夜話: けり子とかも子の対談集 (新潮文庫)古典夜話: けり子とかも子の対談集 (新潮文庫)感想
けり子とかも子とはよく言ったものです。お二人の古典や芸能に関しての理解と解釈の深さに、気持ちよさすら感じます。あざやかなり「けりかも談義」…恐れいったなぁ。精進せねばー。
読了日:8月31日 著者:円地文子,白洲正子





陰陽師 玉手匣 4 (ジェッツコミックス)陰陽師 玉手匣 4 (ジェッツコミックス)感想
源頼光って摂津のバンデラスだったのか…。どっちかいうと暗闇丸の方がタイプです(どうでもいいか)。酒呑童子の血の酒を飲むべきか避けるべきか、危険と感じつつもその闇の先にある世界を知りたいという誘惑に晴明が懊悩する場面がみどころですね。
読了日:8月31日 著者:岡野玲子




しきぶとんさん かけぶとんさん まくらさん (幼児絵本シリーズ)しきぶとんさん かけぶとんさん まくらさん (幼児絵本シリーズ)感想
高野さん、いくつになっても大好きです。こんなステキな絵本を描いていたなんて!子供の寝姿ほど、癒されるものはありませんが、そこにこんな素朴で愛らしい物語を作り出すなんて…!絵はあっさりと筆の冴えがひかり、色彩構成はレオ・レオーニを彷彿しました。もう子供は大きくなってしまったけれど、誰かに読んであげたいナー。
読了日:8月26日 著者:高野文子

別れの何が悲しいのですかと、三國連太郎は言った別れの何が悲しいのですかと、三國連太郎は言った感想
タイトルと表紙写真に惹かれて購入しましたが、少々肩すかしでした。三國氏の身近な友人として長くつきあったという著者。誰も聞いていない言葉を受け止めていたのだとしたら、もっと行間を埋めて、役者の真実を明らかにして欲しかった。基本的なライフヒストリーをwikiで検索しながら読む評伝ってどおよ?突き放した感性はほとんどなく、近づきがたい大切な友人の私生活を気遣いで書いた1冊。しかし、死後の報道は耳にしているので、役者の穏やかな晩年に寄り添われた明るい夫人はいまどう過ごしているのだろう…とは思う。
読了日:8月16日 著者:宇都宮直子


温泉芸者一代記 (女性の世界シリーズ)感想
2001年に急逝した井田真木子さんの転機となった著書。芸者にしては器量はいまイチだけど、男で身を持ち崩すこともなく大好きな三味線の芸一つで浮世を冷静に渡ってきた芸妓おかめさんこと村岡なかさん。面白くて一気読み。温泉町と芸者、人身売買、旦那、芸の習得、家族、『仲乃家』経営、「つまりね、ぶつかってくるものはなんであれ受け止めて、呑み込んだあとで、嫌なものは、これは嫌と、ひとつずつ除けていく。そうして、ゆっくり選り直してやろうってのが、多分、私やり方なんでござんしょうね。」しなやかで逞しい女芸人の生き方に感服。
読了日:8月14日 著者:井田真木子


ACCA13区監察課(2) (ビッグガンガンコミックススーパー)ACCA13区監察課(2) (ビッグガンガンコミックススーパー)感想
楽しみにしていた続刊が出ました。登場人物が多くて、まだ全体の構図がよく分かりませんが、巨悪があるんだね、何かに対しての。全体は覆い隠して登場人物のキャラクターや細部の魅力で魅せる…オノ先生お得意の作劇法であるような気がします。それにしても本部長がカッコいいナー。オータス君じゃなくてもほれぼれしますネ。
読了日:8月10日 著者:オノ・ナツメ


春山町サーバンツ 3 (ビームコミックス)春山町サーバンツ 3 (ビームコミックス)感想
何が好きってつるこちゃんが美味そうにビールを飲むところがいいです。そして今回は初めてコーヒーを口にするところ。朝倉先生は、こういう言葉にならないほどの表情をチャーミングに描くことにかけては抜きん出ていると思います。そして、どこから描いているんだ(どこにカメラがあるんだ)!と驚嘆するユニークな構図。お話はほのぼのなのに、油断できない面白さの混在具合が読み終わるのが勿体ないと感じさせます。
読了日:8月8日 著者:朝倉世界一

藤森照信×山口晃 日本建築集中講義藤森照信×山口晃 日本建築集中講義感想
フジモリ先生と山口画伯。突っ込みとボケの具合がなんともちょうどいい塩梅で第2弾を期待。1回の分量がもうちょっと多くてもいいなぁと言う感じですが雑誌連載記事のようなので文字数決まっておるんですね。淡交社の『なごみ』ってば茶道雑誌だったと思いますが、お茶関係の皆さんのテリトリーはお道具や着物や書画だけでなく建築にも及ぶのであるということが理解されました。日本文化は奥が深い。すずしろ漫画ももれなくついていて、すずしろファンも必見です。「角屋」と「待庵」(京都)、「旧閑谷学校」(岡山)には行ってみたいです。
読了日:8月3日 著者:藤森照信,山口晃

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