いよいよ楽屋入りで〜す。
家元にごあいさつをして、自分たちの主演時間を確かめます。
鉄九郎師匠が、段取りを教えてくれました。
今日はよろしくお願いいたします!!!
準備中の舞台裏を拝見。松の木の屏風と緋毛氈の台。
これに乗るのか〜 ((・(ェ)・;))
先生は一番のご祝儀曲「元禄花見踊」にご出演なので、とりあえずみんなで客席に移動しました。
開場前で、大道具さんがトンカチやっていました。
開場。いよいよ演奏会が始まります。
ここからは場内撮影禁止です。
先生方の演奏を聴いて、一旦、準備のためホテルに戻り、お三味線をもって再び楽屋入り。
最後の音合わせ…。しかし!ここで新たな注文がつき、それでなくてもいっぱいいっぱいの虫六はパニクりそうになりました。Σ(゚□゚(゚□゚*)
際限なくハードルは上がります…。変えますか、いま楽屋で…?マジすか?しかし、姉弟子もしたり顔で「やれ」と…。(鬼じゃ、この人たちは、鬼でした〜(||li`ω゚∞) )
そこに出演の合間を縫って鉄九郎師匠が登場。楽屋で最後のおさらいしていただきました。
一度弾いたら、少し気が落ち着いてきて、(音量も、出来も、七割でいいんだ…)と自分に言い聞かせました。
しばらくすると、慌ただしく後見の忠一郎師匠(おお、この方は歌舞伎座でもお見かけする松永忠一郎師匠ではありませぬか!!)がやってきて、さささっと手際よくみんなの三味線の調子を合わせて下さいました。
程なく出演の順番…、先ほどの緋色の台に乗りました。虫六の隣はテツクロ師匠だったのですが、まだやってきません。本番寸前にやってきて、ひょいっと台に飛び乗りました。すると、回り舞台が半回転。幕内で、舞台監督が「春興ってどんな曲?」とテツクロ師匠に声をかけると、師匠「初めと終わりが同じなの、俺、キューだすわ…」とかなんとか。すぐに幕があがり、本番突入…。
・手は多少震えましたが、間違えませんでした。
・さっき出された注文はクリアできたと思います。
・音量はなるべく抑えました。
・とりあえず、白くならずに、最後まで弾けました。
舞台の上で弾くと、自分の出している音も建物に吸収されるみたいに小さく聞こえました。(虫六は一番端だったので)先生や姉弟子の奏でている音も小さく聞こえました。テツクロ師匠の音だけが羅針盤でした。
演奏が終わると、なぜか幕が下りずに舞台が回りました。
テツクロ師匠が「綺麗に弾けたよなぁ。良かったじゃん」と声をかけてくれ、またどこかにすっ飛んでいきました。
ありがとうございました〜 o(;△;)o
なにはともあれ、終了しました。
次の出演の方々が楽屋を使うので、とりあえずお三味線をたたんで、楽屋を片付けロビーに移動。
今回は出演できなかったけど、応援に駆けつけてくれた姉弟子らと、ほっと一息。
皆さんの表情がほどけます。
梅田佳声さんと浅草雑芸団の上島さんが、聴きにきてくださいました!!!
嬉しいよぉ〜 (ノд・。)
上島さん曰く「ただ三味線抱えて座っているだけかと思ったら、ちゃんと弾いてたじゃない(笑)」。
あのね〜 ( ̄◆ ̄;)
あー、がんばった甲斐があったなぁ。ありがとうございました。
ホテルにお三味線を置きに行ったついでに、着物も脱いでしまって、第二部からはすっかり観客モードで演奏会を楽しみました。
後半は芸歴の長いお弟子さんや家元の直弟子の方々の演奏が中心のようで、玄人の同門会の方々が演奏をサポートする構成のようでした。
松永の同門会の中でも、動輪としての鉄九郎師匠の活躍に目をみはり、忠一郎師匠や、和寿三郎師匠(←「上手い!」と思わずプログラムにメモしてしまいました)などの演奏をたっぷり聴けて至福でした。
最後は、「たぬき会」という歌舞伎俳優のチームのご出演で、なんと!仁左衛門丈、藤間宗家、左團次丈の三味線、勘三郎丈、芝雀丈、孝太郎丈、松禄丈、扇雀丈、松也丈の唄で「勧進帳」でした。お囃子には、板東新吾丈と中村壱太郎丈も。
私たちが演奏するころはガラガラだった会場が、この頃になると役者さんの後援会筋の方々も入場してきて立ち見も出る程でした。
仁左衛門丈の三味線は噂にも聞いていましたが、とてもお上手で、楽しそうに弾いていました。対照的に、勘三郎丈はいつもよりも真剣そのものの表情が印象的で、一生懸命唄っている感じが伝わってきました。左團次丈は相変わらずふざけて、会場の笑いをとってました(爆)。
いちばん驚いたのは孝太郎丈で、えらく上手い!女形とは思えない、堂々とした声量で、張りのある唄声が印象に残りました。ポイント10点アップでした。
晩ご飯も食べずに堪能した演奏会。最後のご馳走で心は満腹でした。