2010年2月14日日曜日

桜爛漫歌舞伎三昧_歌舞伎座さよなら2月公演(1)

11月の『仮名手本忠臣蔵』以来、3ヶ月ぶりの歌舞伎観劇です。やった〜!
昨日までの激務(なんちて)に加え、電車賃を削って「お先に得だね3割引き」チケット利用のため、早朝5時半に起きて7:08の電車に乗り込みました。体力に自信なし。

とはいえ、劇場に近づくと否応なしにテンションはあがります!今回はめずらしくご同伴がいらっしゃいます。虫六子の好感度ナンバーワン!10-BOXのマドンナことiちゃんです。お仕事柄、ステージアートは見慣れている方ですが、なんと歌舞伎座は初体験とのことで、ご一緒する虫六もワクワク。松屋銀座でお弁当も買って、準備完了。最終公演まであと76日の歌舞伎座へ。

つわけで、今月は劇場全体が一望できる3階の東席。素晴らしいですね〜。

2月公演は、17代中村勘三郎23回忌追善公演で、
【昼の部】は、
 1)爪王(勘太郎、七之助、弥十郎、錦之助)
 2)俊寛(勘三郎、勘太郎、扇雀、七之助、左団次、梅玉)
 3)口上(勘三郎、芝 翫、他幹部俳優)
 4)ぢいさんばあさん(仁左衛門、玉三郎ほか)
という演目。

幅広い役を800以上もこなした先代の勘三郎丈の特に得意とした演目を集めた追善興行に相応しいプログラムのようです。「俊寛」などは当代の勘三郎丈も得意演目ですね。たっぷり見応えありました。


今回、特に素晴らしかったのは、若太夫兄弟による「爪王」で、戸川幸夫作、平岩弓枝脚色の舞踊劇ですが、30ン年振りの公演だそうです。吹雪という名の鷹(七之助)を使う鷹匠が、悪い赤狐(勘太郎)退治を頼まれて、雪山に吹雪を放ち、鷹と狐が死闘するのですが…。これがすごく面白いです。踊りの演出もいいし、この兄弟本当に踊りが上手いですよね。

妖気をまとった狐と、鷹匠の命令をひたすら遂行しようとする無垢な鷹。

七之助丈の白い雌鷹役、キョトキョトする鳥類独特の無表情な所作が、「健気」で「無垢」で「可憐」な印象を強調し、また「鷹」という特別な鳥の気高さが七之助丈のニンにピッタシ合っていました!iちゃんもすっかり心を奪われておりました。見るたびに成長を感じる七之助丈…どこまで伸びシロあるんでしょう?!
対決する勘太郎丈の狐役も、怪しさや太々しさが板についていて、良いですね良いですね。この方、実悪などもいけるんじゃないですか?!仁木弾正なんか良い感じでは…来年の浅草新春歌舞伎、「伽羅木先代萩」などいかがでしょう?

また、この演目は長唄連中の演奏がつきますが、今月は、なんと勝国さんの立三味線と直吉さんの立唄でございます。贅沢すぎ。
し、しかし、3階東から長唄連中の演奏場所が死角に入って見えず… (。>0<。) こんなところに落とし穴が…。かなり心地よい演奏が聞こえてくるにも関わらず、見えませんでした(爆)
その分、舞台上の踊りに集中出来て良かったのかも知れませんが。

というわけで、初っぱなの演目からおなかいっぱいになってしまいました。はぁはぁ。
しかしこの舞踊劇を見て、天国の先代も中村屋の将来を心強く思うことでしょう。

3階ギャラリーでは、17代勘三郎の思い出の写真点が開催されていました。が、すごい人でじっくり見ることはかないませんでした〜。ただ人の流れに身をまかせただけ。

「俊寛」の衣装は上演で使用するので、「ぢいさんばあさん」の上演終了後に展示されるそうです。写真パネルになっておりました。さっき着ていたヤツが入るんですね、ほっかほっかのが。

日曜日だったせいもあるでしょうが、とにかく大入り。普段よりもお着物姿の男性なども多く、常連の方々も気合いが入っているのでしょうか。大向こうの声も威勢良くいくつもとんでいました。会場全体に祝祭感がありました。

お土産売り場もごった返しておりましたが、生写真はしっかりゲットしてきた虫六です。

というわけで、夜の部については明後日。


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