2010年1月2日土曜日

12月に読んだ本

12月の読書メーター
読んだ本の数:7冊
読んだページ数:1603ページ

双調平家物語〈4〉奈良の巻 (中公文庫)双調平家物語〈4〉奈良の巻 (中公文庫)
生まれながらにして御位を約束されたはじめての御主上・聖武の帝の時代が舞台です。誰の進言にも耳を傾けないプライドの高い帝と臣下である藤原出の夫人を后につけるため「女東宮」という秘策が講じられ…。
読了日:12月31日 著者:橋本 治

ひびきの本 一歩入ればそこは江戸 歌舞伎音楽を知るひびきの本 一歩入ればそこは江戸 歌舞伎音楽を知る
著者は元フルート奏者の現横笛奏者。西洋音楽を学んで邦楽の道に入った方なので、西洋音楽の知識が自明なのかも知れないのですが、それがない一般人には西洋音楽との比較で説明されても遠回りさせられている感じです。エッセイの1つ1つは楽屋ネタっぽいところありますが、まとまりがなくちょっと読みにくい。期待したものとはちょっと違いました。
読了日:12月25日 著者:西川 浩平

センセイの鞄 1 (アクションコミックス)
「センセイの鞄」が今度はマンガになった。原作を読んだ時には知らず知らずツキコさんに移入して読んだ気がするけれど、谷口氏の世界だともっと客観的に読める。でも違和感があるというわけではないです。ちょっとオヤジが入りつつも堅気に生きているツキコ像は、テレビドラマ版のキョンキョンよりずっとイメージに近い。まだ1巻目なので、原作を思い出しながら読み進めたいです。
読了日:12月13日 著者:川上 弘美(原作)・谷口ジロー(マンガ)

仏果を得ず
まるで落語のようなやりとりに何度も吹き出しちゃいました。どうしてこんなに面白いんでしょう?文楽の技芸員という超マイナーな世界に生きる個性的で愛すべき芸馬鹿の男たち。でもフツーの恋の悩みもある。そんな日常の悩みや煩悩を浄瑠璃本に重ね合わせながら描く三浦しをんの手腕はなかなか。健のまっすぐで初々しくて大器を感じさせるキャラクターをはじめ、銀師匠も兎一郎もみんなステキな人物ばかり。修行10年で初演の「勘平切腹」が掴めてしまうというのはどおよ?とも思いましたが、逆に「早野勘平」が身近に感じられたりもしました。
読了日:12月13日 著者:三浦 しをん


笹島式帯結び笹島式帯結び
出先に行っても、いまだ本を見ながらでないと着付けが出来ない私としては、これは即買いでした。結ぶ頻度の多い名古屋帯の「お太鼓」と「銀座結び」が1冊、袋帯の「二重太鼓」と半幅帯の「花一文字」「横一文字」「貝の口」が1冊で、コンパクトな分冊になっていて超実用的。また、段階もとても細かく説明されていて、写真で見にくいところはイラストで説明されていて理解しやすいです。
読了日:12月09日 著者:笹島 寿美

のぼうの城のぼうの城
超・ライトな読み心地の戦国時代劇。石田三成を相手に、器量が読めない「のぼう様」こと城代家老・成田長親と個性的な(というよりキャラがたった)家臣団が、忍城の命運をかけて痛快な戦いを挑む。まるでマンガの原作を読むようなノリでした。でも、決めぜりふを言わせたすぐ後に、「しかし、この予感は数日後には現実のものとなった」とかなんとか、すぐに展開を明かしてしまうのはこの作家の手法でしょうか?どうも入っていけない感じでした。現代目線で挿入される史料解説もちょっと興ざめ。オノ・ナツメの表紙はインパクトありますけどね。
読了日:12月07日 著者:和田 竜

双調 平家物語〈3〉近江の巻 (中公文庫)双調 平家物語〈3〉近江の巻 (中公文庫)
天智・天武・持統と蘇我の血が混じらない逢坂彦人大兄皇子系統の御代が続く中で、じわじわとその繁栄の足かがりを築く藤原家。日本の国の形というのも、いろんなこじつけで歪みながら固まって行くのですね。優秀ながら筋目違い(后腹でない)のために討たれて行く多くの皇子たちの運命も哀しい。
読了日:12月05日 著者:橋本 治
読書メーター

5 件のコメント:

  1. そっか!!初音ミクは文楽でやればいいんだよっ!
    『義経千本桜 道行初音ミク旅』
    チケット30分で完売、絶対みんな観に行くと思うぞ!!

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  2. >kurokitiさん
    うおっ。kurokitiさんも文楽劇場ご覧になりましたかっ!
    『義経千本桜』の通し狂言。
    虫六は帰省前に番組表で1/1の放映は気がついて予約録画したんですが、3日連続とは知らずにうかうか2日目を撮り逃して100年の後悔です(´;ω;`)。
    というわけで、四段目・初音の鼓の段は面白かったね。狐の早変わりのところが、歌舞伎とは違って人形ならではの“けれん”があって新鮮でした。後ろ向きで片足をあげる九郎狐のポーズがキュート!最後は宙づりでしたな…、いやはや。国立文楽劇場に行って拝見したかった。
    それにしても、「すしや」の段見たかったです。
    NHKさん、通し完全版をブルーレイディスクで売り出して欲しいです。

    で、「初音ミク」は名前からしてパクッてないの?女義太夫版「初音ミク」。出たらとりあえずチェックしますよ、私は。

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  3. あぅう!撮り逃がしました…。折角のブルーレイレコーダがあるというのに…。というか番宣が流れてたのは気が付いてたのに、作業しながらのチラ見で、予約入れるのふっとスルーしてしまったよん。時既に遅し……。>_< 不覚なり。
    歌舞伎はハイライトで見た気がするけど……。人形好きだからね、文楽ももちろん好きです。
    ミクの苗字「初音」はそんなに深い意味無いそうです。他の子たちも「鏡音リン・レン」(かがみね、双子なので)、「巡音ルカ」(めぐりね)とか、なんか歌舞伎っぽいかもですね。

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  4. >kurokitiさん
    残念!
    ガスパ家の親方も文楽みたそうです。しかも、2日の「鮓屋」の回のみ。すごく面白かったとのこと…。みたかったよ〜。しかも、やっぱり録画してなかったそうです。揃いも揃って、みんな取り損ねてるよ〜 ヾ(;□;)э 
    「あれはハイビジョンだったから、BSに降りてくるのをまとう」ということになりました。

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  5. ……BS止めちゃったんだよな。家の構造でアンテナ1個しか付けられなくて、BSとスカパーでスカパー(アニメ用)選んだ私……。文楽、誰か録れたらウチにも回して下さい。

    と言う訳なのでBSマンガ夜話も全然見てないの…。まあ、この番組もそろそろ飽きてきたからいいけど、『青い花』の回はちょっと見たかった鴨。
    それにしてもNHKの人は横暴だよ。『アンテナあるなら付けて受信料払って下さい〜』だって。言い過ぎだよ。じゃあ付けてくれよ。もちろんそれはしてくれない。ぷんすかぷん。

    上手く行けば、歌舞伎座の最後の公演どれか行けそうだよ。

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