2010年7月1日木曜日

6月に読んだ本

6月の読書メーター
読んだ本の数:9冊
読んだページ数:2200ページ

歌舞伎モノがたり歌舞伎モノがたり
歌舞伎の伝統を支えているのは役者の演技の伝承だけでなく、実に多くの「技術」です。大道具、小道具、床山、御簾内…、全てが舞台に合理的に存在し、意味を持ち、芝居を支えています。まさに語らないモノはない。だからこそ歌舞伎は奥深く面白いのだと今更ながら納得しました。長年国立劇場で制作の第一線で活躍されていた織田紘二さんの愛情のこもったエッセイ、一編一編は短いけれどとても濃い中身、貴重な技術を伝えることの困難さも伝わってきました。10年前に上申された本ですが、もっと早くに手にとるべきでした。
読了日:06月27日 著者:織田 紘二

大奥 第5巻 (ジェッツコミックス)大奥 第5巻 (ジェッツコミックス)
一気読み中…。大人買いしたまでは良かったけど、まだまだ話は続くんですね(爆)ファムファタル系・綱吉も心にトラウマを抱えている哀しい女将軍でした。大奥に政治を見いだし水を獲る総取締役・右衛門佐の有様も面白い。何げに「忠臣蔵」も挿入され。いよいよ幼き日の吉宗も登場。利発そう〜。
読了日:06月21日 著者:よしなが ふみ

大奥 第4巻 (ジェッツコミックス)大奥 第4巻 (ジェッツコミックス)
一気読み中。男女の関係にすがらずに生きることを望む有功に大奥総取締役を任じ、自らは命を削るように若くして亡くなった家光。せつないです。しかし振り袖火事の後、そのお万も引退。そして世は犬公方こと五代綱吉、元禄時代へ。桂昌院はなんと眉毛の太い脂ぎった僧形のおっさんですよ〜。(若い時の玉栄は可愛かったけどね…。)そしてまた、食えなさそうな男が一人…。
読了日:06月20日 著者:よしなが ふみ

大奥 第3巻 (ジェッツコミックス)大奥 第3巻 (ジェッツコミックス)
一気読み中。有功の愛を得て心のよりどころを見いだす家光。しかし懐妊の兆しはなく側室をもつことに…。政治を司りながら妊娠・出産もせねばならないって、大変でしょうね。いろんな意味でたくましいです。
読了日:06月20日 著者:よしなが ふみ

大奥 (第2巻) (JETS COMICS (4302))大奥 (第2巻) (JETS COMICS (4302))
一気読み中。流行病で男女比がハチの世界のようになった三代家光の世…。どんなわけで江戸の政治の男女の関係が逆転したか?というさかのぼる歴史と、大奥歴史上(たぶん)人気の高い還俗の側室お万の方の逸話をジョイント。巧みです。美しい有功(=お万)と影武者・家光のガラスのような危うい関係がドキドキします。
読了日:06月20日 著者:よしなが ふみ

「運び」の社会史 (東ト協Books)「運び」の社会史 (東ト協Books)
日本人が作ったロケットで月の向こうの小惑星の石を運びたいという志をもった方々の不屈と奇跡のニュースが感動を呼んだばかりですが、遙か古代の昔から、人は、人や物を運ぶ必然のために知恵と情熱と労力とを惜しむことなく費やして来たんだなあ。マンパワーの東大寺建立、江戸城下の糞尿問題、恐るべし富山の薬売り、明治維新後では人力車と馬車と鉄道のはじまりにあまりタイムラグがないというのは意外でした。
読了日:06月20日 著者:庄野 新

大奥 (第1巻) (JETS COMICS (4301))大奥 (第1巻) (JETS COMICS (4301))
「大奥」というお馴染みのプロットはそのままに、人物の男女を入れ替えてしまうと言う、漫画だからこそアリなSF時代劇。そうきましたか〜。女将軍・吉宗、ハンサムだなぁ。どうしたって無理のある細かいことはありますが…、それを凌駕して面白いです。そういうわけで、5巻まで大人買いしてしまいました(汗)
読了日:06月19日 著者:よしなが ふみ

邪悪なものの鎮め方 (木星叢書)邪悪なものの鎮め方 (木星叢書)
ウチダ先生の書物は家人が好んで家に何冊もあるのですが、このタイトルに惹かれてついに手を染めてしまいました。しかも自分で買いました。ブログに発表したエッセイをまとめたもの。けっこう難しい内容をスッキリした文章で平易に書かれていて、文章の上手い科学者のエッセイみたいです。行間にはウチダ先生の行動基準や振舞いのあり方などが滲み出ていて、世の中自分ではなかなか可否や評価が定められないことも多いのですが、とりあえずこの人の意見は聞いておきたいと思いました。他の著作も読まなくちゃ!
読了日:06月13日 著者:内田 樹

双調平家物語7 - 保元の巻 (中公文庫)双調平家物語7 - 保元の巻 (中公文庫)
これまでの巻でじわじわ感じるものはありましたが…、平家物語の低調に流れているのは男色だったのですね。しかし、ぬるっとした白い肌で下ぶくれ丸顔にちっちゃい鼻の公達がまぐわう描写は、ちと〜(汗)。平安の美意識がうらめしい。放埒なる絶対者・白河院の乱しに乱した御代で、朝の歪みは修正つきがたく、貴族たちが男寵の手管を競いながら出世ゲームにうつつ抜かしている間に、都の周辺では武士がじっくり力を貯めているようです。いよいよでしょうか?
読了日:06月06日 著者:橋本 治
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